全国各地が梅雨入りし、ちょっぴり憂鬱な空模様のシーズン。でも、6月にはこの時期ならではのハッピーなイベント、ありますよね? そう、ジューンブライド! なんでもジューンブライドとは、6月に結婚すると生涯を通じて幸せな結婚生活が送れるという、欧米での古くからのロマンチックな言い伝えらしいのですが、伝統を重んじたり、縁起を担いだりを大切にする日本人にもずいぶん浸透しています。実際、僕も友人の結婚パーティーが6月にビシッと控えてますから(笑)。というわけで、今回はブライダルモードに合わせて「結婚式帰りにおすすめの5曲」です。友達や先輩・後輩、家族・親戚のめでたい結婚式、披露宴、二次会などを満喫したあと、その帰り道で主役にもらった幸せな気分をしみじみと思い返せたら。そんなイメージで5曲選んでみました。もちろん、会場BGMとしてもどうぞ。

1.「ラバーボーイ ラバーガール」('1
0)/OverTheDogs

新作ミニアルバム『冷やし中華以外、始めました。』もすばらしい仕上がりのオバ犬(ケン)ことOverTheDogs。恒吉豊(Vo&Gu)の作る楽曲は示唆に富んだ歌詞や美しいメロディーがとても魅力的なのですが、このラブソングもそうした持ち味が存分に光っています。お互いを信用し合うことは大変で、言葉や思いが伝わらないこともきっとある。そんな不安な気持ちを包み隠さず綴った上で、それでも《君と愛し合う未来》を歩もうとする詞は、共感できるリアリティーにあふれています。ふたりの未来を祝うようなやさしいハイトーンヴォイスとドリーミーなアレンジが、結婚式の帰り道を素敵に彩ってくれるでしょう。1stアルバム『A STAR LIGHT IN MY LIFE』に収録。

2.「wedding song」('10)/フジファ
ブリック

メジャー5枚目のアルバム『MUSIC』に収録されているロックなアレンジのウェディングソング。《おめでとう そしてこれから 待っている素敵な日々 お二人で過ごす日々に笑顔あれ》と歌う、完全に祝う側=参列者の目線で書かれた詞のため、帰り道にこの曲を聴けば、今日はいい結婚式だったなぁと反芻もしやすいはず。シニカルな表現を得意とするフジファブリックらしからぬ、この上なくストレートな祝福のメッセージにもギャップ萌え! 急逝したヴォーカル&ギターの志村正彦が結婚するマネージャーのためにサプライズで作った楽曲です。

3.「We've Only Just Begun」('70)/
The Carpenters

アメリカの兄妹ポップスデュオ、カーペンターズの代表曲で、邦題は“愛のプレリュード”。もともとはクロッカー・ナショナル・バンクのCMソングで、それにリチャードが素晴らしいアレンジを施し、カレンが凛としたヴォーカルを乗せてカヴァーしたことで、歴史に残る大ヒット曲(グラミー殿堂入り!)となりました。シングルリリースされたのち、アルバム『遙かなる影』にも収録。結婚してこれから新たな人生を踏み出すふたりの気持ちが歌われています。ピアノが基軸のしっとりとしたアレンジ、軽やかなハーモニーを聴きながら、当日の余韻に浸ってほしいです。

4.「I IMAGINE LOVE」('04)/TAKUYA

元JUDY AND MARYのギタリストのソロ曲。結婚がテーマなわけではないのですが、ギターの演奏をはじめ、TAKUYAのセンスがキラリと光る素敵なラブソングになっています。楽曲に漂う切なくもロマンチックな孤高の世界観、浮遊感たっぷりの夢心地なアレンジは、素敵な出来事があった日にぴったりで、歌詞通りの《ここが宇宙の中心みたい》な気分に誘ってくれるはず! ぜひとも愛を想像しながら聴いてみてください。アルバム『54it』に収録。なお、彼のソロユニットであるROBOTSのアルバム『Dying Music』では別ヴァージョンが楽しめます。

5.「Whatever」('94)/Oasis

デビューアルバムの20周年記念リリース他、解散後も何かと話題のオアシス。この曲は「ドント・ルック・バック・イン・アンガー」や「ワンダーウォール」に並ぶ人気を誇る彼らの代表作で、日本でもたびたびCMで使われていたりします。これまた結婚にちなんだナンバーではないのですが、自由であることの素晴らしさを歌った最高に解放的なムード、沸き上がるような祝祭感、ストリングスを生かしたゴージャスな編曲が、帰り道を再びハッピーなものにしてくれるんじゃないかと。エンディングのどんちゃん騒ぎも宴会っぽいですしね。シングルとして発表後、ベスト盤『タイム・フライズ…1994-2009』などに収録。

著者:田山雄士

OKMusic編集部

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