Tシャツ一枚でも過ごせる暑い日が訪れました。夜になると、まだちょっと寒くなりますけど、僕の中ではTシャツを着ることができる=夏到来!という気持ちが強くなります。音楽業界も早ければ5月リリースの作品から、「これから夏が来るじゃないですか…」とアーティストの口からも夏到来を踏まえて、楽曲を制作していることが分かる発言もちょいちょい飛び出してきます。それでは、夏っぽさを感じられる曲をここでは選んでみたので、どうぞ!

1.「夏だ!!! パーティー」(’15)/H
Y

夏っぽさというか、いきなり夏ど真ん中みたいな曲ですね、これは。曲名を見るだけで、サウンドがイメージできるド直球のタイトルも、実にHYらしいです。この曲を収録した最新作『LIFE』は「夏」「海」「沖縄」をテーマに掲げた作品で、開放感漲る楽曲が多く揃ってます。これまでも沖縄らしさを感じさせる楽曲がなかったわけではないけど、改めて地元を見返し、その良さを引き出した歌詞や音色は清々しいオーラを放出してます。特に飛びっきりのパーティー感を注入したこの曲は、聴いた瞬間に沖縄の暑い夏に引きずり出されてしまうこと間違いナシ! たまには何も考えずに、頭をカラッポにして騒ぐことで、心身ともにリフレッシュしてほしい。

2.「HIGH FIVE!!」(’12)/ROACH

続けて沖縄バンドつながりで紹介したい。ライヴでも鉄板チューンで、彼らの楽曲の中でもアッパーな楽しい空気感に満ち溢れた楽曲だ。『OKINAWAMERICA』に収録された曲で、アルバム自体は地元・沖縄が抱える問題に鋭く切り込んだ作風になっている。特に「LINE-小さな島の国境線-」(この曲も素晴しいです!)は基地問題を歌詞テーマに据えるなど。メッセージ性の強いアルバムになっていた。とはいえ、全編眉間に皺を寄せるわけではない。ポジティブな未来を描くために、という部分では表現の根っこは同じなのだ。この曲も底ナシに暴れることができるハッピーなヴァイブを解き放っている。これからの季節にぴったりの熱い楽曲だ。

3.「ヤマアラシイズム」(’01)/山嵐

今年バンド結成20周年を迎える山嵐。彼らは96年に結成され、いきなり2ndアルバム『未体験ゾーン』で大ヒットを記録。一躍シーンにその名を轟かせ、ミクスチャーブームの牽引者となった。その後もコンスタントに作品を発表し続け、オリジナリティを追求する姿勢に微塵もブレはない。この曲は約15年前にリリースされた3曲入りシングル表題曲だ。彼らの中では珍しくファンキーなテイストがある躍動感のある曲調で、MVも夏を想起させる映像で当時は実に新鮮だった。とにかくグルービーに押しまくるノリ重視のサウンドがカッコ良く、今聴いても古びた印象はまるで与えない。

4.「Bad Obsession」(’91)/Guns N
' Roses

ドクターストップがかかったブライアン・ジョンソン(Vo)の代わりに、AC/DCのツアーに参加することになったガンズ&ローゼズのアクセル・ローズ(Vo)。いろいろ賛否両論あるだろうが、骨折したまま(最近はやっと立って歌えるようになった)独特なしゃがれたハイトーンで歌えるのは、アクセル以外にいないだろう。そんなガンズ&ローゼズもオリジナルラインナップで復活!(結局3人だけだが)と多忙を極めているわけで…久々に当時話題騒然となった『ユーズ・ユア・イリュージョンI&II』を聴き返した。個人的には2枚とも大好きな作品で、中でもホーンを導入したこの曲はガンズにしてはカラッと明るい曲調に仕上がり、テンションをグッと上げてくれます。

5.「The Silver String」(’16)/SA
OSIN

スクリーモ界の雄、セイオシンがなんとオリジナルヴォーカルのAnthony Greenが10数年振りに復帰して、ニューアルバム『Along The Shadow』を完成させた。これが激しいスクリームと美しいメロディーが交差した素晴しい作品で、憂いのあるメロディーラインを浮かべているものの、心の内側から熱くさせてくれる楽曲のオンパレードで、ぜひとも聴いてもらいたい。この曲は先行MVになった楽曲であり、Anthonyのエモーショナルな歌声に力強く背中を押されてしまうのだ。ここで取り上げた曲もそうだが、夏の助走期間にアルバム全曲通して、じっくり味わってほしい。オススメです!

著者:荒金良介

OKMusic編集部

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