夏になると思い出す、懐かしアイドル
夏ソング5選

この季節になるとミュージシャンがこぞって“夏ソング”をリリースしますが。僕が夏に思い出す曲はなぜかアイドルソング。それもちょっと懐かしい曲ばかり。海まで行って暗いフォークソングや暑苦しいハードロックも聴きたくないとか、幾つになっても“人生変えちゃう夏かもね!? by 西田ひかる”みたいなこと本気で思ってるからアイドルソングでドキドキしたいとか、理由はいろいろあると思いますが。改めて思い返してもアイドルの夏ソングは名曲がいっぱい! レゲエやラテンもいいけど、夏はアイドルソングがおススメです!

1.「夏の扉」('81)/松田聖子

♪フレッシュフレッシュフレ~シュ! のフレーズが頭から離れない、聖子ちゃんの大名曲。1981年発表、作曲は“和製ポールマッカートニー”の異名を持つ、財津和夫。ちなみに「ピアノ売ってぇ、ちょうだい!」のフレーズが頭から離れない、タケモトピアノのCMは財津一郎。今回、改めてアイドル夏ソングを調べた時、「白いパラソル」「青い珊瑚礁」「小麦色のマーメイド」「渚のバルコニー」と、聖子ちゃんに夏の名曲が異常に多いことに気付き、“夏はアイドルソングがよく似合う”のイメージは、聖子ちゃんが連想させるものだったのかも? とも思わされた。ちなみに「白いパラソル」も財津和夫の作曲。あと、この曲にまつわるエピソードとして、平井堅が名曲「POP STAR」を生み出した時、“キラキラしたPOPさ”を伝えるため、アレンジャーの亀田誠治にこの曲を聴いてもらったというのも有名な話。いつまでも色褪せないこの名曲は、MAXや私立恵比寿中学もカバーしている。

2.「ココ☆ナツ」('10)/ももいろ
クローバー

2010年発表、ももいろクローバーZでなく、ももいろクローバー時代の2ndシングル「ピンキージョーンズ」収録。間寛平の「血ぃ吸うたろか?」みたいなポーズで、♪ココココーココッコッコーと歌い踊るサビを聴いた時は物凄い衝撃で、「この曲作った人、天才! もしくは大バカ!!」と思ったのが、前山田健一を知ったキッカケ。そしてその後、ももクロの大ファンになっていくのだが、「なんだこりゃ!」と驚かされ、大好きになっていく曲のほとんどが前山田健一楽曲であることに気付き、「俺は前山田健一って人のファンなのかもしれない」と思い始める。前山田楽曲でいうと、「ワニとシャンプー」もももクロの大好きな夏ソング。ももいろクローバーZになってからも歌い続けている「ココ☆ナツ」だが、僕はやっぱり早見あかりパートが入った最初のバージョンが好き。iPhoneに「ココ☆ナツ」をそれぞれの歌声に分けて聴けるアプリがあって、あかりんの声だけ聴いてキャーキャー言ってた。さらに余談だが、最近始まった早見あかり主演の深夜ドラマ『アゲイン!!』の早見あかりが最高すぎるので、ぜひあかりんの魅力を堪能してほしい(本当に余談)。

3.「おっとっとっと夏だぜ!」('02
)/EE JUMP

つんく♂プロデュース、ソニンと後藤真希の弟であるユウキのふたりによる、伝説のユニット・EE JUMP。2002年、1stシングル「LOVE IS ENERGY!」でPV製作費に3億円をかけた破格の大型新人としてデビュー。2001年5月、3rdシングル「おっとっとっと夏だぜ!」が大ヒットするも、続く4thシングル「イキナリズム!」のプロモーション中にユウキが失踪。ソニンひとりでイベント、テレビ出演を続けるという事件以降、さまざまなトラブルが続き、デビューからわずか1年半で解散。と、なかなかスキャンダラスなユニットだったが、僕は曲ももちろん、そんなところも含めてEE JUMPが大好きだったし、デビュー前の無茶な特訓(禅寺の修行や登山など)時代から、いらぬ苦労ばかりさせられる健気なソニンちゃんをずっと応援し続けていた。ソニンちゃんと後藤真希ちゃんには本当に幸せになってほしいなぁ!(切実に) しかし、モーニング娘。の「ハッピーサマーウェディング」、松浦亜弥の「トロピカール恋してーる」、三人祭(石川梨華、加護亜依、松浦亜弥)の「チュッ!夏パ~ティ」と、当時のつんく♂プロデュースによる夏ソングはどれも神がかってる。

「私がオバさんになっても」('92)/
森高千里

《私がオバさんになっても 泳ぎに連れてくの?》の破壊的なフレーズに衝撃を受けた、1992年発表の森高千里のシングル曲。育児のため一時期、芸能活動を休止していたが、2009年に10年ぶりにTV出演して以来、時々、音楽番組などに出演している彼女。40代になった今もその可愛いさや美しさは健在で、「私がオバさんになっても」を歌うあまりに可愛らしい姿に「いつオバさんになるんだよ!」とツッコミを入れたのは僕だけじゃないはず。森高千里を語る上では、彼女の名を世に知らしめた南沙織「17才」のカバーも外すことのできない夏ソング。天才作曲家・筒美京平作曲による、南沙織のオリジナルソングは1972年発表。森高千里のカバーが最も有名だが、森昌子や桜田淳子から、最近では吉川友、瑠川リナなど、時代時代のアイドルや女性シンガーがこの曲をカバーしており、意外なところでは2008年には銀杏BOYZがこの曲のカバーをシングルリリースしている。

「渚の『・・・・・』」('86)/うし
ろゆびさされ組

1987年結成、おニャン子クラブから生まれた、高井麻巳子と岩井由紀子(ゆうゆ)によるアイドルユニット・うしろゆびさされ組。アニメ『ハイスクール!奇面組』のヒロインである、宇留千絵と河川唯に雰囲気が似てるという理由から選ばれたふたりは、アニメのEDテーマ「うしろゆびさされ組」でデビュー。当時僕はまだ小学生だったが、ふたり並んだ姿や歌声がとにかく可愛くて、初めてアイドルというものに夢中になったのがうしろゆびさされ組だった。秋元康作詞/後藤次利作曲の最強コンビによる、ちょっぴり切ない夏ソング「渚の『・・・・・』」も名曲だが、「バナナの涙」「かしこ」「女学生の決意」「のっとおんりぃ★ばっとおるそう」など、うしろゆびさされ組は今聴いても良い曲がいっぱい。辻希美&加護亜依によるユニット・Wが「渚の『・・・・・』」をカバーしてたけど、うしろゆびさされ組の名曲たちはぜひ、今のアイドルにリメイクして復刻させてほしい。ちなみにおニャン子クラブ関連の夏ソングだと、渡辺満里奈の「マリーナの夏」、国生さゆりの「夏を待てない」なんてのもある。

著者:フジジュン

OKMusic編集部

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