ミュージシャン危うし!? 芸人が歌う
あなどれない良曲!

この前テレビを観ていたら、日本テレビ系で放送の音楽番組『ベストアーティスト 2015』にあの浜田ばみゅばみゅが異色出演していました。それこそ“なんでやねんねん”ってな状況でしたが、最近はまた芸人の歌ういい曲が目立ってきたなぁと思わされたりもしまして。というわけで、意外にあなどれなくてクセになる近年の芸人ソングを一挙ご紹介! いや、本当に結構ハマりますよ!

1.「なんでやねんねん」('15)/浜田
ばみゅばみゅ

まさかの2015年終盤に電撃デビューが決まった浜田ばみゅばみゅ! 日本テレビ系『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』の企画から彗星のごとく誕生し、きゃりーぱみゅぱみゅの妹として話題沸騰中です。しかし、小室哲哉、坂本龍一、奥田民生、槇原敬之に続き、今度は中田ヤスタカをプロデューサーに迎えて、あっと言う間に自身の不倫騒動までポップに吹き飛ばしちゃう浜ちゃんって本当にすごい! 松ちゃんも“とにかくカワイイ!”と絶賛する「なんでやねんねん」、画面とかじゃなくて音源で聴くとたぶんより好きになりますよ。得意のハイトーンではなく、低音で中毒性を出しているのもポイント。

2.「TOKAKUKA」('15)/秋山竜次

こちらはフジテレビ系『オモクリ監督●O-Creator's TV show●』で生まれた、秋山竜次(ロバート)による衝撃ナンバー。ビッグビートを彷彿させるサウンドとテクノ調のメロディーに、華々しいコーラス、ファンキーなノリを織り交ぜ、身近に存在する施設を“都がやってるのか、区がやってるのか”ひたすら問い続けるという迷曲だが、一度聴いたらもう頭から離れない!  都か区か以前に、陽気なのか悩ましいのかもわからない。でも、二重行政にメスを入れるような深みもある。とか考えているうちに、脳内無限ループ状態に陥ること間違いなしです。秋山のシュールな魅力に抱腹絶倒したい方、ぜひどうぞ!

3.「kappo!」('14)/Like a Record
round! round! round!

2015年は約11年ぶりのオリジナルアルバムとベストアルバムをリリースした藤井隆。音楽仕事も精力的な彼が、ソロとは別で椿鬼奴とレイザーラモンRGとともに組んでいるユニットがLike a Record round! round! round!です。「kappo!」は藤井が作詞・作曲を手がけた1stシングル曲で、バブリーに炸裂する得意の歌謡ディスコ感に加え、カスカス声のイメージが強い鬼奴が頼もしいヴォーカルを聴かせる点もナイス! ちなみに同シングルのカップリングでは、今田耕司がかつてKOJI1200名義で歌った芸人ソングの名曲「ナウ ロマンティック」をカバーしています(こっちはカスカスで)。

4.「Could you tell me…」('15)/ク
マムシ

“あったかいんだから●♪”でブレイクしたクマムシが、夏の3部作のラストに放ったのがこの曲。ヴィジュアル系バンドという設定で作られた楽曲で、MVにはPENICILLINの千聖(Gt)とO-JIRO(Dr)が出演、KUMACILLIN(クマシリン)としてのコラボが話題を呼びました! クマムシ・佐藤の脇役感、歌詞のシュールっぷりはさておき、長谷川のファルセット、そしてなんと言ってもメロディーがいいので、結局クセになりますね。バラエティー路線で最近じわじわキテるPENICILLINの活躍も、高校時代に彼らの番組『ペニシリンSHOCK』を観たり、HAKUEI(Vo)の漫画を読んだりしていた自分は気になるところです。

5.「曇りのち…」('15)/水谷千重子

NHK『紅白歌合戦』への出場にも意欲を見せ続ける水谷千重子先生が、今年4月にリリースした芸能生活50周年記念シングル曲。約3年振りの新曲となった「曇りのち…」では、どこか懐かしさを振りまきつつ、演歌というよりもポップスのようなテイストを活かし、切ない女心を聴かせてくれます。こぶしが効いた従来の歌唱も素敵でしたけど、80's J-POP路線もすんなりいけちゃうあたりに、さすがの貫禄を感じざるを得ませんね。なんでも、この妙にリアルな存在感だけに、水谷千重子が実在の人物だと思い込んでいる方も世の中には多いんだとか(笑)。とにもかくにも、いつか紅白には出てほしいです!

著者:田山雄士

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

新着