ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲

ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲

TKと美女の歴史!
TETSUYA KOMURO
feat.美女アーカイブ5選

発売から少し経ってしまいましたが、6月にリリースされた小室哲哉の作品集『TETSUYA KOMURO ARCHIVES』が大きな話題を呼び、ロングセールスを記録しています。『T盤』『K盤』に分けられた2作品は、各4枚組50曲、全100曲が収録。TM NETWORKや自身のソロ楽曲、90年代を席巻した小室ファミリーの楽曲はもちろん、各時代のトップアイドルから大御所まで。80年代から現在までTKが音楽の歴史を築いてきたことを裏付ける、各時代の名曲が勢揃い! そんな中、ここでは各時代の美女たちとコラボした名曲たちをピックアップして紹介。ちなみに今回出てくる楽曲は全て『TETSUYA KOMURO ARCHIVES』収録曲です!
「Kimono Beat」収録アルバム『Strawberry Time』/松田聖子
シングル「ドリーム ラッシュ」/宮沢りえ
シングル「Body Feels EXIT」/安室奈美恵
シングル「a song is born」/浜崎あゆみ & KEIKO
シングル「Have Dreams!」/May J.

「Kimono Beat」(’87)/松田聖子

「Kimono Beat」収録アルバム『Strawberry Time』(’87)/松田聖子

「Kimono Beat」収録アルバム『Strawberry Time』(’87)/松田聖子

まだ、“TKサウンド”なんて言葉がなかった1980年代後半。TM NETWORKの活動と平行して、作曲家としての活動を始めた小室哲哉。最初に手がけた岡田有希子の「Sweet Planet」をはじめ、中山美穂、堀ちえみ、小泉今日子とトップアイドルたちの楽曲に多く携わってますが、87年にはアルバム『Strawberry Time』収録曲として、トップアイドル・松田聖子の楽曲を制作! 4つ打ちのキラキラしたサウンドに乗せた、聖子ちゃんの跳ねる歌声とメロディがキュートなこの曲。聖子ちゃんもお気に入りだったようで、2000年代に入ってからもコンサートで多く披露されてたそう。ちなみに2015年には小室哲哉 feat. 神田沙也加 (TRUSTRICK) & tofubeats 「#RUN」として、娘の沙也加ちゃんの楽曲も手掛けています。

「ドリーム ラッシュ」(’89)
/宮沢りえ

シングル「ドリーム ラッシュ」(’89)/宮沢りえ

シングル「ドリーム ラッシュ」(’89)/宮沢りえ

『TETSUYA KOMURO ARCHIVES』を聴いて個人的に一番アガったのが、TM NETWORKの「SEVEN DAYS WAR」、宮沢りえの「ドリーム ラッシュ」と始まる、『K盤』DISC1。当時、中2だった僕。「SEVEN DAY WAR」が主題歌で、宮沢りえが主演を務める映画『ぼくらの七日間戦争』でりえちゃんに夢中になり、初めて買った短冊形シングルCDが「ドリームラッシュ」だったことを思い出して、甘酸っぱ~い気持ちになりました。すでにアイドルとして成立していた宮沢りえを歌手として確率させるため、ファッション、アートワーク等からトータルプロデュースを手掛けたTK。その後の歴史につながるTKプロデュースの礎となったのがこの曲だったと言えるだろう。しかし、当時のりえちゃん、今見ても鬼可愛い!

「Body Feels EXIT」(’95)
/安室奈美恵

シングル「Body Feels EXIT」(’95)/安室奈美恵

シングル「Body Feels EXIT」(’95)/安室奈美恵

90年代にはTRF、華原朋美、篠原涼子らと並んで“小室ファミリー”と呼ばれる安室奈美恵の3rdシングルであり、初の小室哲哉プロデュース曲。avex trax移籍第一弾シングルでもあり、それまでのアイドル路線から本格アーティスト路線へと転向。一気にスターダムにのし上がっていくこととなる、安室ちゃんの歴史でも重要な楽曲。2017年にリリースされた、デビュー25周年記念オールタイムベスト『Finally』ではこの曲が再録され、ドラマの主題歌に起用。東京ドームで行なわれたラストライヴでも、本編クライマックスの重要なパートで披露された。現在も信じられないくらい可愛いルックスに加え、風化することのない楽曲のカッコ良さに安室ちゃんとTKのすごさを感じます!

「a song is born」(’01)
/浜崎あゆみ & KEIKO

シングル「a song is born」(’01)/浜崎あゆみ & KEIKO

シングル「a song is born」(’01)/浜崎あゆみ & KEIKO

2001年9月11日に起こったアメリカの同時多発テロの復興を願い、小室哲哉とMAX松浦が発足した『songnation』プロジェクト。その第一弾としてリリースされたのが、浜崎あゆみとKEIKOによる「a song is born」だった。当時、トップアーティストとしてもっとも勢いのあった浜崎と、90年代後半に一世を風靡し、globe featuring KEIKOとしてソロプロジェクトをスタートしていたKEIKOの共演は大きな話題を呼び、世界平和をテーマとした浜崎の歌詞は広く世に響いた。TKは2010年に「crossroad」、2012年に「You & Me」を浜崎に提供。浜崎はTRFの「Happening Here」やTM NETWORKの「SEVEN DAYS WAR」のカバーもリリースするなど、その後も互いのリスペクトを感じる良い関係性は続いていった。

「Have Dreams!」(’16)
/Tetsuya Komuro × Tsunku♂
feat. May J.

シングル「Have Dreams!」/May J.

シングル「Have Dreams!」/May J.

小室哲哉が“90年代のライバルだった”と語る、つんく♂と初の共作を果たしたMay.Jの9thシングル。日本の音楽を全世界に届けるNHKの音楽番組『J-MELO』のテーマ曲として描き下ろされた。作曲を小室哲哉、作詞をつんく♂が務め、ミディアムな曲調に乗せたキャッチーで温かみのあるメロディーと、May J.の伸びやかな歌声に映える英詞が美しい、素晴らしい曲に仕上がってる。レコーディング時は小室とつんく♂がスタジオに揃って緊張感が包む中、ふたりの熱心なディレクションが行なわれたというエピソードも残っている。叶わない夢だけど、90年代のイケイケだった頃のふたりの共作も聴いてみたかった! ちなみに『TETSUYA KOMURO ARCHIVES』には、坂本龍一×小室哲哉の「VOLTEX OF LOVE」(1995)、小室哲哉 vs ヒャダインの「22世紀への架け橋」(2013)など、クリエイター同士の夢の共作も収録。掘り下げるほど面白く、ず~っと聴ける作品です!

TEXT:フジジュン

フジジュン プロフィール:1975年、長野県生まれ。『イカ天』の影響でロックに目覚めて、雑誌『宝島』を教科書に育った、ロックとお笑い好きのおもしろライター。オリコン株式会社や『インディーズマガジン』を経て、00年よりライター、編集者、デザイナー、ラジオDJ、漫画原作者として活動。12年に(株)FUJIJUN WORKSを立ち上げ、バカ社長(クレイジーSKB公認)に就任。メジャー、インディーズ問わず、邦楽ロックが得意分野だが、EBiDANなど若い男の子も大好き。笑いやバカの要素を含むバンドは大好物。

OKMusic編集部

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