シンドい時に背中を押してくれる、頑
張れソング5選

大きな川沿いに住んでるからか、だんだん涼しくなってきた昨今。ジョギングをしてる人を本当によく見かけます。僕も最近、市民スポーツセンター的な所の激安マシンジムを発見して、たるんだ身体をどうにかしようと頑張ってるんですが。苦しいなぁと思った時、力をくれるのがヘッドホンから流れる音楽なのです。この言葉が苦手だという人もいるけど、シンドい時にかけて欲しい言葉はやっぱり“頑張れ”。今回は聴くだけで力の沸く、頑張れソングをセレクト。押し付ける気はないので、辛い時やシンドい時、「頑張れ」のひと言が欲しい時に聴いて下さい。ちなみに僕は人に頑張れと声をかける時、「俺も頑張る。お前も頑張れ」と言うようにしてます。だって、そいつが頑張りすぎたら追いてかれちゃうじゃん。お前だけに頑張らせねぇからな!

「PUSH」('12)/ももいろクローバー
Z

ロッテアイス『爽』のCMソングとして流れてたので、知ってる人も多いはず。ももいろクローバーZの8thシングル「Z女戦争」のカップリング収録、ロンドンオリンピックを目前に「ももクロがぶちかます“頑張れ日本!”をテーマにした応援ソング」のキャッチフレーズで発表された曲。元気で勢いある5人のヴォーカルが矢継ぎ早に繰り出される疾走感あるナンバーは、聴くだけで元気が出ますが。注目したいのは、《ただ真っ直ぐ ただ真剣 ただ頑ななままに》のフレーズ。お笑い芸人・ダイノジの大谷さんが「“頑張れ”というのは、“頑なに張れ”という意味。つまり、自分らしく張り続けろという意味なんだ」と語っててすごく納得したし、“頑張れ”という言葉の捉え方が少し変わったところがあって。もちろん受験だとか何かの大会だとか、俺だったら締切りだとか、頑張って結果を出さなきゃいけないものはあるけど。結局、大事なのは「自分なりに真っ直ぐ真剣に頑なに張り続けられたか?」ってことなんだと思いますよ。無理せず気負いすぎず、自分らしくやれればいいんです。頑張れ、みんな!

「人にやさしく」('87)/ザ・ブルー
ハーツ

《マイクロフォンの中から ガンバレって言っている 聞こえてほしい あなたにも ガンバレ!》の叫びに、僕自身もくじけそうになった時に何度も励まされた、ザ・ブルーハーツの大名曲。1987年に自主制作でレコード(B面は「ハンマー(48億のブルース)」)がリリースされ、1988年にCDシングルが発売。もともとはヒロトがブルーハーツ以前に組んでいた、ザ・コーツ時代に作った曲で、この曲を聴いたマーシーが「一緒にバンドをやろう」と声をかけたという逸話も残ってる楽曲。2000年代前半、いわゆる“青春パンク”が流行った時、ルーツにブルーハーツを挙げるバンドたちがこぞって“頑張れソング”を歌ったのも、この曲の影響が大きかったと僕は思ってる。2002年にはこの曲がタイトルの由来となった、香取慎吾主演のドラマ『人にやさしく』が放送。最初のリリースから15年の時を経てCDが再発され、リアルタイムを知らない若い世代にも衝撃や共感を与え、決して風化することのない楽曲の素晴らしさも改めて証明した。

「応援歌」('03)/THEイナズマ戦隊

1997年、大阪出身のメンバーを中心に、北海道・札幌を拠点に活動開始。2002年に上京し、インディーズデビューを果たしたTHE イナズマ戦隊の代表曲。2003年、メジャー2ndシングルとしてリリースされたこの曲は、すでにデビュー前に自主制作で発表。彼らをメジャーシーンへと押し上げた、バンドにとっても重要な曲と言える。どっしりしたバンドサウンドに乗せて、《オイ!! オマエ!! がんばれや!! 俺がそばで見ててやるから!!》と我鳴る力強いサビが力を与えてくれるこの曲。ヴォーカルの上中が、もう一度夢に向かって走ることを決めた友人に向けて書いたという、実話をベースとしたこの曲のポイントは、《俺がそばで見ててやるから!!》のフレーズ。近くで自分を見ててくれる人がいる心強さがあれば、極端な話「頑張れ」なんて言葉がなくても頑張れるもの。近しいところから鳴らされる応援歌ほど、自分の心に響くのです! 汗にまみれた男臭くて泥臭いロックが魅力の彼らは現在、17周年を記念した全国ツアーの真っ最中。年を増すごとに説得力も増している、彼らの歌とサウンドを生で体感しよう。

「酒燃料爆進曲」('07)/怒髪天

怒髪天の登場率が異常に多い俺ランキングですが(あと森高千里も多い)、そんだけオッサンの心にも響く曲が多いっつうことで。《それ行け!俺! ショボくれて陽が暮れて 頑張れ!俺! 連戦も連敗中》と始まるこの曲も、上手くいかない時や本当にシンドい時に何度も励ましてくれました。子供の頃はテスト勉強頑張って、良い点取ったら母ちゃんが褒めてくれたもんだけど、大人になるとどんなに頑張ったって誰も褒めちゃくれない。だったら“枯れそうな俺の花”にナミナミと燃料注いで、“やるせねぇ人生の丁度イイ苦さ”を肴に、「よく頑張った、俺!」と、俺が俺を褒めるしかねぇんです! ちなみに誰も褒めてくれないからって、「いやぁ、俺って頑張ったわ!」と聞かれてもいないのに言ってしまうのが、俺の悪いところであり可愛いところ。俺、“真正かまってちゃん”だから(笑)。怒髪天は現在30周年を迎えて、『怒髪天、おかげさまで30周年 47都道府県勝手にお礼参りツアー』の真っ最中。最近、元気が出ないという人には、怒髪天のライヴが絶対おススメ。増子兄ぃは頑張ってるキミのこと絶対、褒めてくれるから!

「関白失脚」('14)/さだまさし

今回、この曲が紹介したくて“頑張れソング”紹介を書いたと言える、最近一番感動した曲。デビュー40周年を超え、高見沢俊彦とのコラボレーションなど新しい挑戦も多く含まれた最新アルバム『第二楽章』も話題となっているさだまさし。先日、『FREEDOM』を観戦した際、僕も“生さだ”を初体験したのだが、これが本当にすごいライヴだった! 普段、さだまさしを聴くことがないであろう若い観客をトークで思い切り笑わせて、歌で感動させて、最後は会場中の大合唱! その時、クライマックスとなった曲が「関白失脚」だった。大名曲「関白宣言」を途中まで歌い、「亭主関白を歌った、この曲が時代遅れということで作ったのが次に歌う曲です」と歌い始める「関白失脚」。《お前を嫁にもらう前に 言っておきたい事がある》と始まる「関白宣言」に対し、《お前を嫁にもらったけれど 言うに言えないことだらけ》と始まる「関白失脚」。尻に敷かれる亭主の切ないぼやきを歌い、爆笑に次ぐ爆笑を生む中、後半になると雰囲気が一転。俺が死んだあと、困った時にでもそっと思い出してくれたら幸せだと泣かせ、《がんばれ がんばれ がんばれ みんな》と心を込めて歌うさだに、若い観客が涙を流しながら拳を挙げて大合唱! もちろん俺も大号泣!! 音楽、歌の力に改めて感動したと同時に、さだまさしの凄まじさを改めて知らされました。さだまさしを知らない若い世代にもちろん聴いて欲しい曲だけど、できればトーク込みで聴いてほしいのでライブDVD、いや生でさだまさしを体感せよ!

著者:フジジュン

OKMusic編集部

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