【May J. インタビュー】
「Spread Love」は私にとって
新しいチャプターの1曲目
夏に相応しいポジティブなメッセージを詰め込んだ新曲「Spread Love」。7カ月振りとなる同曲は今井了介をプロデューサーに迎えた、May J.にとっての新章の幕開けを飾る重要な楽曲だ。そんな同曲へ対する想い、そして今後の制作の予定などを訊いた。
“光”を思い切り
感じられる曲になっている
7カ月振りの新曲「Spread Love」が完成しましたが、どういうテーマで作られた曲なのでしょうか?
この曲が出来上がるまでには流れがありまして。カバーアルバム『Bittersweet Song Covers』(2022年11月発表)は別として、前回のオリジナルアルバム『Silver Lining』(2021年12月発表)は結構ダークな世界観で作った作品でした。コロナ禍ということもあって、“自分自身の負の部分と向き合って曝け出す”というテーマで作っていたんですね。そのアルバム自体は暗いんですけど、最後に光が見えてくる感じで終わっていたので、今回の曲はその流れからの“光”を思いきり感じられる曲になっています。
前作があって、その流れで今回の曲があるということですね。
はい。今は世の中的にもひとつ抜けた感じがありますし、私も負の部分がなくなって吹っ切れたというか、“みんなでもう一度、音楽でひとつになろう!”という気持ちなので、そのまま曲にしました。
タイトルからも分かりますが、ジャケットもハートでラブ&ピースにあふれていますね。
そうなんです。“Spread Love”が“愛を広げていこう”という意味なので、ジャケットもハートをモチーフにしてみました。
作詞がisseiさん、作曲がisseiさんと前田 佑さんの共作ですが、プロデュースは今井了介さんなんですね。
今井さんとは結構つき合いが長くて、私がデビューした頃からお世話になっていたり、一緒にライヴを観に行ったり、会うたびに近況を話し合ったりしているので、いろいろ接点があって。5年くらい前に話をしていた時に、今井さんが“1曲だけとかじゃなく、がっつりとアルバムを一緒に作ってみたい”と言ってくれたんです。“May J.がこんなのを歌ったらいいんじゃないかっていうイメージがあるんだよね”って。私も“今井さんとこんな感じで一緒に作ってみたい”というイメージがあったので、そういう機会ができることをずっと楽しみにしていました。それで今回、今井さんと一緒に作ることができるということで、アルバムを見据えての制作を始めたので、「Spread Love」はMay J.にとって新しいチャプターの1曲目なんです。
なるほど。1曲のみの配信だけど、これで終わりではなく、その先のアルバムに続く最初の楽曲ということですね。
そうです。この曲を作る前に今井さんと改めてふたりで話し合いをしました。最近の自分の心境の変化だったり、世の中の流れとかも含めていろんなことを話した上で、今井さんが制作の方々に依頼して作ってもらったので、提供してもらった曲ではありますが、自分の今の気持ちがすごく詰まった曲になりました。
つき合いが長く、考えを共有していたり、アーティストとして相思相愛の方とのプロジェクトが動き始めたというのはいいですね。やりたいことも分かってくれているし、やりたいことも見えていると思いますし。
すごいスムーズというか、いっぱい話し合ってもいますけど、昔からの流れもあって意志疎通が取れているので、すごくやりやすいです。May J.のニューチャプターに入った1曲目と言いましたけど、最初にリリースするのはこの曲がいいと思いました。
この曲に続くアルバムが楽しみになってきました。
すごくいい曲がいっぱいできています。リリースは来年を予定していますが、レコーディングなどの制作はこれから時間をかけてやっていきます。
ちゃんと分かってくれてるパートナーがいるのが大きいですね。
今井さんが総合プロデュースというかたちで、“こういうK-POPっぽいのは誰が得意”とか“こういうバラードは誰が得意”とか、今井さんのテイストで作詞作曲の方を決めてくださっているので、そこは大いに信頼しています(笑)。