L→R ソトムラカイト(Ba)、カネコトモヤ(Dr)、ワタナベシンゴ(Vo)、ケントボーイズ(Gu)

L→R ソトムラカイト(Ba)、カネコトモヤ(Dr)、ワタナベシンゴ(Vo)、ケントボーイズ(Gu)

【THE BOYS&GIRLS インタビュー】
幕開けも幕切れも愛せるような一枚

“ボイガル”ことTHE BOYS&GIRLSが約1年振りとなる新作シングル「ソングフォールズ」を完成させた。秋を感じさせつつ、“幕開けも幕切れも愛せたら”という想いを込めた作品について話を訊いた。

THE BOYS&GIRLS結成時、このバンドでやりたかったことは?

ワタナベ
とにかくライヴをたくさんして札幌中に自分たちのことを知ってほしかったです。“札幌でボイガルのこと知らない人はいない”みたいなバンドになりたいなって漠然と思ってました。
カネコ
どんなバンドをやりたいとかよりも、ただただとにかく熱く、誰にも負けない気持ちで突っ走ってました。
ケント
僕は紹介されて入ったんですけど、バンドに入る前からとにかくライヴがやりたくて。このバンドに入れば下手くそでも何かすげぇことができるんじゃないかと思っていました。

活動を続ける中で変わった部分はありますか?

ワタナベ
曲を作る上で何かを意識的に変えたということはほぼないです。でも、曲調がなんとなく変わったり、歌詞の内容とか書き方が初期の頃と変わってきているのは、生きていると当たり前に歳をとるし、見るものや感じることも日々変わるからだと思います。その時々で、例えば聴く音楽も変わるし、触れるものも状況も変わっていくし。日々の中をいろんな道順で行ったり来たりすることによって景色が変わったりするので、最初の頃に思っていたことにどんどん次の意識がプラスされていってるという感じです。変わらずに変わり続けたいという想いがずっとありますね。
ソトムラ
結成当時は下手でもがむしゃらに楽しくやればいいと思っていましたが、やっぱり演奏はしっかりしているに越したことはないですね。技術面は7年であまり成長できてないかも…。
カネコ
さっきの“とにかく熱く、誰にも負けない”って気持ちでやってると言ったところは変わってないですけど、最近はちょっと冷静な部分も出てきて、ひとつひとつ噛み締めるようにしっかりライヴをしようと思っております。
ケント
バンドを続けていると、ライヴでCDの音を毎ライヴで出すのは難しいなと痛感させられて。ライヴの勢いやその時の音もすごくいいものですが、その曲の最高地点を詰めたCDの音をライヴで出せるのはすごくカッコ良いなと感じています。自分なりのロックを選択し続けていることは変わらないですけど。

前作アルバム『拝啓、エンドレス様』から約1年でリリースとなる今回のシングル「ソングフォールズ」はいつ頃から構想がありましたか?

ワタナベ
今年に入ってからですかね。「勇気をください」と「国道恍惚線」の2曲が去年の終わりから今年の春にかけて出来上がって、“次の作品はシングルで、この新曲2曲と昔からある2曲を入れよう”と漠然と思っていろいろ動き出した感じでした。

今作には“ソングフォールズ”と名付けられましたが、このタイトルに込めた意味とは?

ワタナベ
4曲(ソングが4)ということと、贈る歌(Song for)と、秋(fall)を合わせました。“fall”自体には他にも“訪れる”や“幕などが降りる”という意味もあって、ぴったりだなって。しんどい夏が終われば秋が訪れて、その頃にこの4曲が誰かに届いて、やがて秋に幕が下りたら、厳しい冬が来る。幕開けも幕切れも愛せたらいいなと思ったんです。

あふれる想いを書いたような楽曲が多いですが、どのように作り始めることが多いですか?

ワタナベ
大まかに“恋の歌を書こう”“夏の歌を書こう”などのテーマを考えて作ることはないですが、日々の生活の中でべっとり離れないことがあれば曲になったりしてると思います。ただ、僕はありのままの自分で書いてはいるけど、ありのままの自分を歌っているわけではないので、比喩も使うし、メロディーや曲に対して“こっちのほうがカッコ良いな”ってことがあれば飾り付けもします。真っ直ぐ歌うけど、真っ直ぐなことを書いてるつもりはそこまでないかもしれないです。基本的にカッコ付けてるんで。
ケント
結成当初からヴォーカルのシンゴちゃんが曲を持ってきて、メンバーであーでもないこーでもないと作っていくスタイルです。僕はもともとある曲のフレーズを少し変えて弾いてたりすると、それがばれてよく怒られてます(笑)。
カネコ
作ってきてくれる曲が好きなので、毎回楽しみながら、かつ、新しいアレンジに悩みながら制作できてますね。

一緒に歌ったり合いの手を入れられる部分も多いですが、制作時に意識していることはありますか?

ワタナベ
この4人でできる最大限の表し方を探しながら曲にしていってます。ライヴで一緒に歌ってくれたり、拳をあげてくれたりする人もいて、もちろんとってもとっても嬉しいんですけど、そこをイメージして曲を作って、例えイメージ通りになってもそれはそれできっと全然面白くなさそうな気がしていて。ライヴってイメージ通りにできないものだし、そもそも拳をあげたくなる時とか涙が出ちゃう時なんて誰にも分からないですし。僕らが“ここはみんなに歌ってほしいな”と思って作るんじゃなくて、聴いてくれた人が“ライヴで聴いたらここ歌っちゃうかも”“ここめっちゃ静かな部分だけど拳あげちゃうかも”とか感じてくれたり、でも実際のライヴではグッときて声にならなかったり、拳はあげずに下ろしたまま握りしめてたりとか…そういうほうが僕は嬉しいです。聴いてくれる人が全員ライヴに来られるわけではないというのを忘れずに作ってます。
カネコ
みんなでアレンジをしている時に思っているのが“お客さんをハッとさせたい”ですかね。予想外な展開で心をくすぐりたいと思ってます。
ケント
今自分のできることは何かとか、自分の好きなバンドで雰囲気が似ていると思う曲を聴いてみたりして、その曲の雰囲気を最大に出すことは意識しています。

「勇気をください」は2分台という短さながら、1回聴けば繰り返し聴きたくなるようなパンチを残していく楽曲でした。

カネコ
アップテンポの曲が久々にできて楽しかったです。ギターで始まるのもあまりないので、イントロが始まった瞬間に“あの曲だ!”と思っていただけると嬉しいです。
ソトムラ
久しぶりに勢いのある曲ができました。
ケント
ライヴで観てもらっても何か感じてもらえる曲だと思いますし、どんな心境の時にでも聴いてもらえる曲ですね。
ワタナベ
この曲ができて自分が感じたことは秘密なんですが、語弊を恐れずに言えば人生で初めてできた応援歌だと思ってます。

哀愁漂う「手のひらを合わせて」は《なんだか涙がこぼれてきちゃいそうさ》というフレーズから始まりますが、自身の想いをもとに書いた楽曲なのでしょうか?

ワタナベ
このバンドを結成して初めてのライヴまであと数日という時に書いた歌詞なんですが、これから始まるこのバンドでどれだけの人とどれだけの今を重ねることができるんだろうかという思いで書きました。
カネコ
《なんだか涙がこぼれてきちゃいそうさ》なんて歌詞で始まったら、その後、気になって仕方がないですよね。とてもいい始まりの歌詞だと思います。

《山あり谷あり》と歌っている部分もありますが、バンドを続けていて“これを乗り越えたことは大きかった”と思うことと“乗り越えたいこと”はありますか?

ワタナベ
乗り越えて大きかったことは、今日までの毎日。乗り越えたいことは、今日からの毎日。
カネコ
バンドをやっている以上、全てのことが乗り越えないといけない山なのかもしれません。
ケント
山をずっと登り続けている感覚ですかね。山の中腹に楽しいことはありましたが、毎回最高のライヴを追求し続けて昨日を超えていかないといけないし、これから先も今を超えていかないといけないので、ずっと頂上に辿り着くことはない山を登り続けているのかなとも思います。

「国道恍惚線」はノスタルジックなサウンドや最後のコーラスも印象的でした。

ワタナベ
北海道だけじゃなく全国各地に行くようになって、いろんな道をいろんな気持ちで走るようになって、それによってさらに生まれた気持ちとその瞬間だけの感情を歌にしようと思って。できるだけシンプルに、できるだけ傷口に染みるように作りました。
ソトムラ
ちょうどいい感じに切ないベースラインを生み出せたと思います!
カネコ
今までとは少し違った切なさと熱さが入り混じった感じのサウンドになりました。
ケント
ボイガルのまた新しい一面になったらいいですね。ギターで喜怒哀楽を表現できたのではないかなと思います。

「冬の中で」はドラムのカウントとハーモニカから始まりますが、制作時はどのようなイメージがありましたか?

ワタナベ
大好きな人たちがいなくなった時に作りました。“もう会えないけど忘れないよ”って歌です。
ソトムラ
アウトロでベースがいい雰囲気を出してるので、そこも聴きどころです!

歌詞に出てくる《「友達の唄」》と《不安定なピラミッド》というのは?

ワタナベ
《「友達の唄」》はきっと誰にでもある大切な歌で、《「不安定なピラミッド」》はきっと誰にでもあるくだらない思い出です。
カネコ
おそらく《不安定なピラミッド》は組体操ですね(笑)。東京に行ったバンドマンたちと札幌でライヴをして打ち上げで酔っ払って、路上で組体操のピラミッドをやったんです。

出来上がってみてどのような一枚になりましたか?

ワタナベ
タイトル通り、幕開けも幕切れも愛せるような一枚だと思います。レコーディングが苦手だったけど、今回はマイクの向こうに歌えた気がします。
ソトムラ
一枚を通して季節感も感じられるものになりました。
ケント
ボイガルの新たな一面を出せたと思います。同じようなことを繰り返して、その中で産まれた曲などを詰め込めました。

今作を作り終えたことで発見できたことはありましたか?

ワタナベ
自分の中で誰にも言えない気持ちを発見しました。
カネコ
レコーディングがどんどん楽しくなってきてます。ドラムはスネアの音やタムの音などを曲に合わせて考えて作っていくのが難しいんですが、とても楽しいです。歌と歌詞のためのドラムを叩いてます。
ケント
自分の意識していないところで何かが変わっているのかもなと思います。僕は早弾きもできないし、ギタリストとしての技術はまだまだです。でも、アンプやギターのツマミの目盛りの調整はできます。ツマミは半目盛り違うだけで感じ方が変わると思うので、曲の雰囲気を最大に出せるように意識しました。なので、全曲ギターの目盛りがあと半目盛り変わっていたらこの曲はまったく別のものになってたんだなと感じながら聴いていただけたら。

リリース後、9月14日からは全国ツアー『SONG FALLS TOUR』を回りますが、どのようなライヴが期待できそうでしょうか?

ワタナベ
全箇所が初日、全箇所がファイナル、一話完結。僕に任せてください。
ソトムラ
初めてライヴをするところもあるので、たくさんの人に出会えたらいいなと思います。
カネコ
みなさまのもとに秋をお届けできたらいいなと思っております。熱く丁寧に突っ走ります! 各地のお客さんとバンドマンとライヴハウスの方に会えるのがとても楽しみです。
ケント
今まで通り、毎ライヴで何かが変わっているボイガルが観られると思います。どんなライヴになるかが楽しみです。自分の中でいい時も悪い時もあるけど、最後は全部ひっくるめて良かったなって言えたらいいですね。

取材:高良美咲

シングル「ソングフォールズ」2018年9月5日発売 THE BONSAI RECORDS
    • TBON-0004
    • ¥1,296(税込)

『THE BOYS&GIRLS “SONG FALLS TOUR”』

9/14(金) 宮城・仙台FLYING SON
w)ircle、The Floor
9/19(水) 愛知・名古屋R.A.D
w)BUGY CRAXONE 、Wienners
9/20(木) 大阪・心斎橋Pangea
w)鈴木美貴子ズ、BUGY CRAXONE
9/22(土) 福岡・Queblick
w)ベランパレード、IRIKO
9/23(土) 広島・BACK BEAT
w)BAN'S ENCOUNTER、ベランパレード
10/06(土) 北海道・釧路NAVANA STUDIO
w)ズーカラデル、-KARMA-
10/07(日) 北海道・旭川CASINO DRIVE
w)-KARMA-、ズーカラデル
10/14(日) 東京・八王子RIPS
w)ハルカミライ
10/27(土) 北海道・名寄BLUE BEAT SOUND
w)DOUBLE SIZE BEDROOM、Favorites
11/02(金) 東京・TSUTAYA O-WEST ※ワンマン
11/09(金) 北海道・PENNY LANE 24 ※ワンマン

THE BOYS&GIRLS プロフィール

ザ・ボーイズアンドガールズ:2011年3月結成。北海道出身・札幌在住の4人組ロックバンド。札幌を中心にハイペースなライヴ活動を繰り広げ、分かりやすいメロディーとリアルな歌詞、そして熱いパフォーマンスで人気を集める。THE BOYS&GIRLS オフィシャルHP

L→R ソトムラカイト(Ba)、カネコトモヤ(Dr)、ワタナベシンゴ(Vo)、ケントボーイズ(Gu)
シングル「ソングフォールズ」

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • the Homeground
  • Key Person
  • 気になるワードでディグる! 〇〇なMV

ギャラリー

  • Tsubasa Shimada(PRIZMAX) / 「Wet Crate」
  • SUPER★DRAGON / 「楽楽★PAINT」
  • Yun*chi / 「Yun*chiのモヤモヤモヤ」
  • OLDCODEX / 「WHY I PAINT ~なぜボクがえをかくのか~」
  • 魔法少女になり隊 / 「魔法少女になり隊明治のあったりなかったり」
  • みねこ美根 / 「映画の指輪のつくり方」
  • 嘘とカメレオン / 「猫を抱いて蝶と泳ぐ」
  • エドガー・サリヴァン / 「東京文化びと探訪」

新着