【ko-ko】ワンフレーズだけでも記憶
に残るメロディー、言葉を書きたい


取材:土内 昇

歌であり、言葉が真っ直ぐに届いてくるミニアルバム『プロローグ』。本作を聴いて、まず思ったのは“彼女にとって歌とは何なんだろう?”ということだった。

「私にとって歌うということは、“生きている”ということの確認作業に近いです。思春期の頃は“生きている”こと自体が苦しくて、家に帰っては毎日のように好きなアーティストのCDをかけて泣きながら一緒に歌っていました。今思えば小さな出来事のひとつですが、歌っていると不思議と苦しみや悲しみが、生きていることそのものが、愛おしく幸せなことなんだなと思えてきました。それは今もずっと変わりません。だからこそ、私は今まで生きて、歌ってこれたんだと思います」(晃子)

そんな想いがあるからこそ、彼女の歌声には説得力があるのだろう。では、ko-koとして楽曲を作る際に、こだわっているのはどんなことだろうか?

「曲の中のワンフレーズだけでも記憶に残るメロディー、言葉を書きたいと思っています。たくさんの楽曲の中のワンフレーズがいつか誰かを救えるかもと信じています。だからこそ、一字一句、誠心誠意書くこと、妥協しないことを一番大切にしています」(晃子)

まさに、《希望の陰り》というワードが記憶に残ったリード曲「僕らのストーリー」。この楽曲に込めた想いについて語ってもらった。

「子供の頃は、素直に何でも喜べて、何も知らないがゆえに世界はキラキラしていて、希望であふれていただけで、大人になるにつれて、挫折や屈辱を味わって、綺麗事だけでは生きていけないと気が付く、それが“希望の陰り”。だけど、希望の陰りを乗り越えることが容易ではなかったとしても、陰りの先にモノごとの真実、本当の光があると私は信じています。だから、日々闘っている人、負けそうな人、そんな人にエールを送りたくて作った曲です。希望の陰りになんて負けるな!って」(晃子)

では、この『プロローグ』なのだが、どんな作品が作れたと実感しているのだろうか?

「ko-koとして生み出したかった音楽の、あるかたちが表せたと同時に、自分たちの今後のビジョンが見えた作品になりました。これまでの集大成でもあり、これからのko-koを表してるものができたと実感しています」(シュウ)
「ko-koの音楽は私たちが日々感じていることが音となり、歌となって作られていますが、あとは自由に楽しんでもらえればなと思っています」(晃子)
『プロローグ』
    • 『プロローグ』
    • COVS-0009
    • 1000円
ko-ko プロフィール

コーコ:メンバーは晃子(Vo&Gu)とシュウ(Dr&Programming)。洋楽や邦楽などの枠にとらわれないスタイルとエモーショナルなサウンドは国内に留まらず、すでに海外でも好評を得ており、日本発の新しいロックのかたちを表現している。オフィシャルHP

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