『みねこ美根の“映画の指輪のつくり方”』

『みねこ美根の“映画の指輪のつくり方”』

『みねこ美根の
“映画の指輪のつくり方”』
- 第五回 -
「ピノキオ(Pinocchio)」の指輪

2017年から本格的に活動を開始したシンガーソングライター〈みねこ美根〉が大好きな映画の世界から作り出す紙粘土細工と指輪の制作過程をお見せします。ミニチュア好きな方、アクセサリーづくりに興味のある方は是非見ていってください。指輪はライブ会場にて展示しております。

動画監督・撮影・編集・演奏:みねこ美根

「ロバになりたくない」(1940年「ピノキオ(Pinocchio)」)

 「たくさんの人が見ている映画をモチーフにした回もやった方がよいのではないか」と言われた。ふむ。確かに。ディズニーなら知らない人はいないだろう!おらぁ!という安易な考えのもと、今回のモチーフは決定した。
 ひねくれ者の私だが、小さいころからディズニー作品を見て育った。ディズニーアニメの中でも好きなのは、「白雪姫」「ポカホンタス」「ムーラン」「ノートルダムの鐘」、そして「ピノキオ」だ。今回モチーフにしたピノキオ、なぜ好きかというと、この映画、かなり恐ろしい作品だからだ。

 まず、このディズニー初期の作品、特に「白雪姫」「ピノキオ」は、周知の事実だが、キャラクターの動きの繊細さが素晴らしい。大人になって見返しても、キャラクターの動きのしなやかさ・細やかさは、かなりの見ごたえがある。「白雪姫」の白雪姫、魔女、王子などの動きのリアリティに対して、「ピノキオ」はアニメーション的なコミカルな動きが特徴的だ(ブルーフェアリーは「白雪姫」的な動きをする)。冒頭から見とれてしまうのだが、ジミニークリケットの可愛らしいもちもちとした頬っぺた、フィガロのふわふわした毛並み、クレオの水をまとったしなやかさ、ゼペットを探す途中の海の中、これらが絵だけで伝わってくるのだ。そして、何よりピノキオの動き出す前と後の違いが、絵だけで表されていることに、うっとりしてしまう。
 しかし、うっとりしているばかりではいられない。ストーリーとしては、教訓的であるし、現実的な怖さがある。見世物小屋を思わせる人形劇、顔の見えない観客の笑い声、ストロンボリの大げさで品のない笑い声や表情や動き、まくしたてる早口、無機質な人形たちの動き。金、煙草、酒…など子供向けアニメとは言い難い表現。私が一番素晴らしく恐ろしいと思ったのが、悪友のランピーがロバになるシーン。耳が生え、しっぽが生え、顔がロバになるのに、本人は鏡を見るまで気が付かない。全身が変身するシーンは、叫び声からロバの鳴き声になる音声的な変化と影だけで表されるのだ!

 スピード感をもった衝撃的なカットもある。ストロンボリが投げた斧が古い人形に突き刺さるシーン、おぼれたピノキオがうつ伏せで水に浸かって動かないシーン。これはかなりショッキング…。また、現代版でもあれば、きっとロバになってしまった子どもたちを主人公が助ける…という流れになりそうだが、本作では、ロバになった子どもたちの末路は描かれない。小さいころに見た記憶がこびりついているのは、これによるところが大きいかもしれない。ほぼトラウマだ。

 そんな中、一筋の光であるのは、ピノキオの良心として奮闘するジミニークリケットだ。こんなに素晴らしいキャラクターはいない。なのに、グッズが少ない!なぜなの…名曲「星に願いを」を歌う名歌手なのに…。良心とまでは言わないから、私もジミニークリケットのように皆様を支えられる歌を歌います。
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指輪:モチーフ…ピノキオの帽子、ジミニークリケットの帽子、教科書、りんごの芯、○○の耳
   音楽…「星に願いを」「もう糸はいらない」リー・ハーライン(オルゴールver.cover)
みねこ美根 プロフィール

ミネコミネ:6歳の時にピアノで初めて作曲、11歳からはギターでの作曲も開始し、現在はピアノとギターを用いてライヴ活動中。2019年1月リリースの配信EP『心火を従えて愈々』で楽曲のクオリティの高さ、世界観が注目を集め始める。5月にはサウンドプロデューサーの小名川高弘氏と2017年秋から続いている制作作業のなか生まれている楽曲から第二弾「数式」「悲鳴」を発表。みねこ美根 オフィシャルHP

OKMusic編集部

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