L→R NOHANA(Ba)、AIMI(Vo&Gu)、SHIHO(Dr)

L→R NOHANA(Ba)、AIMI(Vo&Gu)、SHIHO(Dr)

【ステレオポニー】みんなにラブレタ
ーを出す気持ちで書きました

ステレオポニーがアルバム『OVER THE BORDER』以来、約半年振りにシングル「小さな魔法」をリリース。SHIHO(Dr)の腱鞘炎によるライヴ中止などハプニングを乗り越え、より強固になった3人の音楽への想いが詰め込まれている。
取材:榑林史章

アニメ『テガミバチREVERSE』の主題歌である「小さな魔法」は、どのようにできた曲ですか?

AIMI
曲自体は前からあったもので、アルバムのレコーディングの前くらいに録り終わっていたものを今回歌詞を書き直して歌入れし直しました。みなさんご存知の通り、アルバム発売以降さまざまなことがあって、それを乗り越える過程で改めて伝えたいことが生まれて。そんな中でタイアップのお話をいただき、『テガミバチREVERSE』を観た時に“伝えようとしていることは私たちと一緒だ!”と、すごく共感したんです。言葉やそこに込める心が大切で、アニメではそれを手紙で伝えるけど、自分たちは音だと思っていて。それで、みんなにラブレターを出すような気持ちで書きました。ラブレターって言うと軽く聞こえるかもしれないけど…人と人が見えないところでつながっている感じとか、寒い日に手をハーッてやった時の息の温かさとか、そういう温もりも感じてもらえたら嬉しいです。

間奏後のサビで、ブレイクがあってから《さあ》と優しく入るところもすごくいいですね。

AIMI
今回はウワーッて歌うよりも、“あのね”って話しかける感じで優しく伝えたかったから。曲自体はアップテンポだけど、声を張って歌っていないのは初めてですね。空気を含めるというか、マイクも替えて結構近めで歌いました。
NOHANA
『テガミバチREVERSE』は毎週みんな観てますし、コミックも読んでいるんです。それにAIMIが言うんです、“ニッチに似てるよね”って。おでこの広さだけなんですけど(苦笑)。

カップリングの「Everything OK!!!」は歌詞がすごく前向きで、今のステレオポニーの心情を表していると思いました。

AIMI
ちょっと前の私なら絶対に書かなかった歌詞で、自分たちに言い聞かせている部分もあります。笑顔で生きて行けたら幸せだと思うし、いつでも大丈夫だよと言ってあげられる人になりたいし、それを聴いたみんなにも、そうかもしれないと思ってもらえるような…ステレオポニーは、その源のような存在になりたいんです。こんなふうに思えるようになったのは、9月に二十歳になったことも関係あるかな? 人生経験はまだ少ないけど、悔いのない生き方をしたくて、その中で笑顔はすごく大事な要素だと思いましたね。
SHIHO
今までの自分はすごく心配性で、失敗する時のことを考えて無駄にヘコんだりしていたけど、どうせ同じ時間が過ぎるなら、泣いているより笑っている方が幸せですよね。“笑う門には福来たる”って言うし。

さらに「It’s a wild world」はエモロック、そして英語詞で歌っていますよね。意外性があってカッコ良かったです。

SHIHO
これは6月にアメリカでライヴをやって、その経験から帰国してすぐに作った曲ですね。
AIMI
エモ系は好物なので(笑)、ステレオポニーでもやってみたいと思っていて。たまには毒針ステレオポニー…チクチクした部分をもっと出したくて。歌詞は、人目を気にせずもっと自由に生きようと歌っています。アメリカで自由さを感じたし…あと、英語の曲がひとつくらいあってもいいかなとノリで英語に(笑)。ギターも勢いを大事にして、今までで一番ストレートですね。
NOHANA
こういう曲があれば、また海外でライヴをやった時、現地のお客さんに喜んでもらえますし。プレイ的には、ピックで弾いているんですけど、テンポも速いからすごく苦戦しましたね。気合いと勢いでやり切りました。

しかし、まったくテイストの違う3曲になりましたね。

AIMI
6月のアルバム『OVER THE BORDER』がライヴをイメージしたもので、その時の気持ちがまだ残っていたんです。だから、ライヴでファンのみんなと掛け合いをしたり、一緒に歌ったり、気持ちを共有し合えるものをシングルでも目指していて。実際に、それがギュッと詰まったものになりました。
SHIHO
どの曲にも、お客さんとコミュニケーションが取れるパートがあって。ライヴ感をすごく意識しています。
NOHANA
例えば、「小さな魔法」では後半に手拍子を入れるところがあって。「It’s a wild world」は《Say Woo》という歌詞があって、みんなでウォー!って乗れる。「Everything OK!!!」は客席の笑顔をすごくイメージして演奏しています。

レコーディングでも、目の前にお客さんがいることを想像するのですか?

SHIHO
それはどの曲もそうですね。最初に目を閉じて、ここはステージだ!とイメージしてやるようにしていて。

ちなみにそのステージは、どのくらいの大きさ?

SHIHO
お客さんもメンバーもすごく身近な大きさですね。伝えたい想いがダイレクトに伝わる近さっていうか。
NOHANA
私はライヴって、お客さんの笑顔を見られるから好きで。最高のライヴをやっているイメージです。

実際にライヴの予定はどんな感じでしょう?

AIMI:年内に一発くらいは、けじめとしてやりたいです。

SHIHO
この夏は大事なツアーを中止にしてしまって、体調管理の大切さを痛感しました。それで、2カ月くらい実家に戻って休養しながら、いろいろなことを考えて。メンバーやスタッフ、家族、友達、ファン、たくさんの方にさまざまな言葉をかけていただいて、私自身ポジティブに考えられるようになったし。そんな中で自分の音楽に対する想いをみんなに届けたいという気持ちが、前以上に強くなりました。今回のシングルは、そういう気持ちがすごく詰まっています。BBSの書き込みでも、みんなが本当に待っていてくれているのが分かったので、1日でも早くちゃんとみんなの前に戻りたい気持ちでいっぱいです。
NOHANA
ライヴでやりたい曲が溜まっているし、早く3人でスタジオに入りたくて。ウズウズしています(笑)。
AIMI
早く3人で音を出したいよね。今からでもアコギ持って公園に行っちゃおうかって思うくらい、人前で歌いたくてすごいヤバい(笑)。みんなも楽しみにしてください。
ステレオポニー プロフィール

未成熟で、無防備。が、ゆえに、美しい。そんな表現が似合うAIMI(vo&g)、NOHANA(b)、SHIHO(dr)から成る沖縄出身のガールズ・ロック・バンド。葛藤と劣等、もちろん恋や友情など、どれもが一番濃い時期だから、こんなにも純粋無垢な音なのだろう。

『懐メロの最新型』というとまるでアベコベだが、しかし確実に懐かしく、そして彼女たちの同世代にとってリアルでしかない、ステレオポニーの世界観。その多感さを象徴するかのように、尖っていて、切なくて、同時に清々しくもある。怖いもの知らずだけど、怖いものだらけな10代をかき鳴らす、その煽情的なロック・サウンドで、ティーンたちのアジテーターとなるのだ——。ステレオポニー オフィシャルサイト
オフィシャルHP
公式サイト(レーベル)

OKMusic編集部

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