【INTERVIEW:Hakubi】
優れているものの中で
唯一のものになりたい
一番最初に目指したい大舞台が
『京都大作戦』
片桐:元々、「午前4時、SNS」っていう曲があって、それに乗っかる形で。夜、Hakubiを聴いたらちょっと安心すると言って頂ける事が多くて、深夜にやりたいなとは思っていたんです。でも4時じゃ遅いので明日に支障がないだろうところで午前0時にしました。
ーー私も見させて頂き、ひとつひとつの歌詞や言葉が真っ直ぐに刺さってくる音楽だと感じました。アコースティックライブを実際に行い、何か感じたことはありますか?
マツイユウキ(以下、マツイ):ライブハウスでやるのと差別化できるのがアコースティックだと思って。3人で住んでいる家を覗かれているみたいな、とてもリラックスした気分で(笑)。これからが楽しみになる企画の一個ではありますね。
ヤスカワ:『午前0時、SNS』は台本が無い。ある種の呪縛のような、何かを言わなければならない、何かしなければならないっていうのが無いストレスフリーな環境下で好きに音楽をやっていける。そういう面からも、メンバーそれぞれ良い意味で気を遣わず、何かを演じることもなく、自然体でできているのかなと思いましたね。
マツイ:まずワンマンに変更したことをお詫びしたんですけど…でも、みなさんが口を揃えて言ってくれたのが、“それは全然大丈夫だし、逆にツアーが丸々中止じゃないだけで嬉しい”って。やっぱり同業者というか仲間が歩みを止めないことを喜んでくれたことが嬉しかったですね。
ヤスカワ:前向きな反応というか、“歩みを止めずにやってくれ”って。今回のツアーの全員、全バンドが揃うことってなかなか難しいとは思うんですけど、1バンドずつ、またどこかで一緒にイベントができればいいなと話し合っています。
片桐:スタッフ含めメンバー3人とも対バンでやりたかったのが本心ではありました。でもコロナ禍の中でライブに行くの迷うな、どうしようかなって思われる事が多い中で、それでも来て下さる人たちの為に全力で取り組みたいです。対バンじゃ無くなったというところで、より一層重みが増して1本1本いいものを残していきたいなと思っています。
マツイ:今僕が一番憧れて立ちたいなって思うのはやっぱり、10-FEETさんがやられている『京都大作戦』っていう地元の大きいフェスですね。
片桐:一番最初に目指したい大舞台が『京都大作戦』というのは3人全員の意見だと思います。京都で出会って京都でバンドを組んで、京都のライブハウスで育って来たっていうところで、やっぱり京都を背負っていきたい、その背負って来たバンドが主催してる『京都大作戦』に立ちたいし、そこを越えていきたい。
ヤスカワ:今年はメジャーデビューさせてもらい色々な関係者の方に応援してもらっている中で、分かりやすいのは武道館とかですかね。今年、来年、再来年と良い動きができて、いつか武道館でやりたいなと思っています。
ーーそれでは最後の質問になります。あなたにとって音楽とは?
ヤスカワ:コーラです。僕はめっちゃコーラ好きで、家に箱で買ってるんですけど。飽きたら飽きたで飲まなくなるし、でもまた飲みたい時期が出てくるみたいな。僕は音楽を一日中聴いているような人間でもなくて。気まぐれで聴いたり聴かなくなったり、新しいアーティストを探したり探さなくなったりみたいな。でも切っても切れない関係みたいな感じで、コーラで例えました(笑)。
片桐:私にとっては、本当に“生きる”っていうことになると思います。中高生で救われてきたのも音楽ですし、自分自身の作る音楽で、自分自身を助けてきたと思うんです。言葉を吐くことで、何かに言葉を乗せることで、ライブをすることで、そこで生きてきたので。“生きる”ですかね。
マツイ:僕にとっては、例えるとお薬みたいな感じです。元気無い時に聴いたら元気出るとか、泣きたい時に聴いたら泣ける曲もありますし、元気にしてくれる曲もありますし。テンション上げたいなと思ったらハイになる曲もあるので、お薬で。
(日本工学院専門学校 蒲田校 コンサートイベント科)
撮影:石原汰一
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