ミュージックソムリエ協会では、「こんな時に聞きたい音楽!」ということで、日常のヒトコ マでふっと聞きたい音楽を選曲しました。選曲はすべて、ミュージックソムリエ (http://ms-kouza.jp)によるもの。
今回のテーマは、「一人旅に予定も立てずに出かけたくなる曲」です。友達と一緒もいいけど、ひとりで出かけたくなることもありますよね。そんな時に、アナタと一緒にいてくれる音楽をご紹介。傷ついた心を癒す?それとも、テンション上げて楽しむ?旅の思い出と共に、心に残る曲をどうぞ。

「Trampes Disco Theme」/Trammps

イントロを聞くだけで、思わずツー・ステップを踏みたくなるような、明るいディスコ・サウンド。フジテレビの長寿番組「なるほど!ザ・ワールド」のオープニング曲で使用されていたので、世代によっては、知らない国に行きたい衝動に駆られてしまうのではないでしょうか。
Trammpsは、1972年に結成されたアメリカのディスコ・ソウルバンド。1976年には「Disco Inferno」で、グラミー賞も受賞している、人気・実力の両方を兼ね備えたバンドです。
この曲では、ヴァイオリンなどストリングス系の流麗なサウンドが、空に舞い上がるような開放感を感じさせるので、カバンを1つぶら下げて、ふらっと旅に出たくなる気分を掻き立ててくれるでしょう。
(選曲/文章:堀川 将史)

「イージュー★ライダー」/奥田民生

今でもよく耳にする、言わずとしれた名曲。ユニコーン解散の3年後、30代に突入した奥田民生が発表しました。タイトルは、音楽業界用語「E10=30代」と、映画「イージーライダー」を文字ったものです。30代って、想像ではかなり大人な感じがしたけれど、実際には、さほど変わらない。でも、もう若くはないし、ある程度の経験も積んだから楽しい。この曲のチカラが抜けた感じは、そんな30代に突入した時の心境な気がします。
「僕らの自由を、僕らの青春を、大げさに言うのならば、きっとそういうことなんだろう」など歌詞のひとつひとつに、人生という旅への愛情が感じられます。これまでを振り返りながら出かける、ひとり旅に良く合う曲です。
(選曲/文章:阪口マサコ)

「Stand By Me」/Ben.E.King

言わずと知れた名作映画「Stand By Me」の主題歌なので、一度は耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?
人が旅に出られるのは、みんな絶対的な帰る場所があるから。それは、恋人や家族、親友であったり、自分の中にある揺るがぬ信念であったりとさまざまです。「Stand By Me」と繰り返し歌い、あなたの側にいて欲しい人、支えてくれる人を思い出させてくれる、Ben.E.Kingの歌声は、力強く、そして優しく響きます。前に進むために、たったひとりで旅をする時に良く似合う曲です。
さぁ、映画さながらに、リュックにとりあえずの物を詰め込んで、カメラを首から下げ、口ずさみながら歩き始めましょうか。
(選曲/文章:和久井直生子)

「僕らが旅に出る理由」/小沢健二

安藤優子やフジファブリックなど、多くのアーティストがカヴァーしている曲。歌詞を読むと、東京のきれいな秋の景色やニューヨークの摩天楼が浮かび上がり、映画を見ているようです。
ニューヨークへ旅立つ恋人と日本に残る主人公。それぞれの日々で、自分のいる場所で「どんなことを感じるか?」を伝えあう。東京にいる主人公からしたら、ニューヨークを旅する彼女ですが、ニューヨークが日常になっている恋人からしたら、東京で過ごす主人公もまた「東京を旅する人」に映る。日常も見方を変えると「旅」になるのです。
そんな理屈は抜きにしても、ホーンの入った明るい音楽を聞くと、幸せな気持ちになります。大切な人のことを思いながら、ひとりで出かけた時に耳にしたい曲です。
(選曲・文章:石井由紀子)

「Águas de Março」/Elis Regina

日本でも「3月の雨」というタイトルで親しまれているボサノヴァの名曲。もともとは、アントニオ・カルロス・ジョビンが発表した曲です。ブラジルで降る3月の雨は、人々に夏が終わり秋の兆しを感じさせます。そんな季節の移ろいを詩的に描いた「3月の雨」を聞くと、少しセンチメンタル気持ちになり、日常から離れて自分を見つめ直す旅に出かけたくなります。
エリス・レジーナは、1960年代~70年代のブラジルで国民的人気を得た歌手で、「3月の雨」を最初にカヴァーしました。36年という短い生涯だった彼女の歌声に、どこか旅愁を感じられ、一人旅の気分に浸るのにオススメです。
(選曲/文章:コーリス)

「少しばかり旅に出る」/井上侑

煩雑な日常からサラッと抜け出して、解放感を満喫したい時に聞きたいのが、この曲。井上侑は愛媛県出身のシンガーソングライター。2010年のカワサキストリートミュージックバトルにて最年少グランプリ受賞経験もある実力派。ピアノの弾き語りとユーモア溢れる楽曲が魅力で、精力的に活動を続けています。
80年代風のバンドサウンドに耳を傾けながら、良く晴れた朝に空を見て大きく一呼吸。行き先を決めずにバスに飛び乗り気ままな旅へ。気持ちをフワリと軽やかにしてくれる、旅のお供にもってこいの1曲です。
(選曲/文章:伊藤 威明)

「Fast Car」/Tracy Chapman

困難に直面した時、正面から立ち向かうのも大切だけど、ふと気の向くままに呑気に旅に行きたくなってしまうこともあるもの。"Fast Car”(速い車)を走らせて、行けるところまで行ってしまおう!と思わせてくれます。
Tracy Chapmanは、政治的問題や社会問題に鋭く斬り込んで行く、アメリカ人の女性シンガーソングライター。辛辣な内容の歌詞も、温かみを帯びたハートフルな歌声に包まれると、どことなく耳に優しく聞こえます。
現実逃避ではなくて、リフレッシュのための旅。気持ちを切り替える旅にピッタリです。
(選曲/文章:高原 千紘)

著者:ミュージックソムリエ協会

OKMusic編集部

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