【THE ALFEE インタビュー】
50年経ったバンドの矜持を、
このシングルで出している
やっぱりバンドって
続けることに意義がある
今回の2曲はともに“やっぱりTHE ALFEEは元気だな”ということは十分に伝わります。
高見沢
いつも言っているように、バンドって続けることに意義があると僕は思っているので、そういう50年経ったバンドの矜持というものを、このシングルで出せたらいいなと思いました。
デビュー50周年の話が出ましたので、その話題に移りたいと思います。いよいよ来年がTHE ALFEEのデビュー50周年となりました。まだ予断を許しませんが、声出しが解禁になり、ライヴが普通にできるようになって本当に良かったなと。
高見沢
そうですね。ステージに立ってファンの方のアツい声援を聞くと、やっぱりミュージシャン冥利に尽きるというか。昨年は声出し禁止でしたので、拍手や手拍子だけでしたが、それでもライヴができるだけですごく満足したんですが、“やっぱりライヴはこれだよな”と思ったというか、観客の声を聞いた瞬間に鳥肌が立ちましたね。ライヴでの声援や歓声が僕らみたいなライヴバンドのエネルギーであり、バンドを継続する力の源だったということを改めて感じました。
単に演奏するだけではなく、目の前にお客さんがいてこそという。
高見沢
コール＆レスポンスというか。ツアーも半分終わりましたけど、各地で“これだ！”というものを感じましたね。通常に戻るまでに随分と時間はかかりましたが、時間がかかったからこそ、自分たちの方向というのがよく見えたような気がします。
坂崎さんはいかがでしょう？ デビュー50周年に向けて…まぁ、話せる範囲でいいのですが（笑）。
坂崎
予定？ 何も決めていないです（笑）。
高見沢＆桜井
あははは。
坂崎
それは周りが考えてくれていると思うんだけど。僕らとしてはいつもどおりな感じで、いいパフォーマンスをするだけというか。だって、自分たちから“50年だからお祝いしよう！”ってちょっと照れくさいかな？（笑）
でも、50という数字はすごいことだと思いますよ。
坂崎
確かにね。周年はいろいろやってきました…30周年、40周年とやってきたけど、やっぱり50周年はちょっと違いますね。半世紀ですから！ 蕎麦屋や酒屋でも50年やっていれば、結構な老舗だよね（笑）。僕らが子供の時、創立○年っていうお店があると、そこには“大正○年創業”とか“明治○年創業”って書いてあって（笑）。で、僕らも3世代になってるわけですよ。昭和49年デビューですからね。そういう感じになってきているんで、やっぱり50年はこれまでの周年とは違いますね。でも、“50年ってこんな短いんだな”とも思いましたね。
過ぎてしまえば、あっと言う間だと？
坂崎
そうですね。“50年ってこんなもんか”っていう感じです。だって、20歳からでしょ？ 20歳から50年経つわけですよ、来年で。“こんなに短いのかな？”って。そうやって考えたら、人生もそうですよね。あっと言う間なんだなって。
そうですか。では、最後に桜井さんに締めていただきたいと思います。
桜井
目標を持たないバンドだったからここまで来られたんだと思うんですけど、さすがに45周年の時に“50周年はすぐそこだね”ってなり、それが全ての目標ってわけではないですけど、みんなの心の中に“50周年まで何とか頑張ろう！”っていうのがずっとあって。ところが、その50周年に向かっている間に、いきなり2年間コンサートができない、100本分のライヴができないという大波が来て（苦笑）。まぁ、それは自分たちだけじゃなくて世界中の問題だったけど、そこからの50周年ですからね。今は観客が声が出せるようになったとか、いい方向に向かっている時なんで、50周年はちょっと明るく見えますね。
やっぱり音楽の神様はTHE ALFEEのことをちゃんと見ていたんですよ。
桜井
いやぁ、僕たちだけじゃなく、みんな公平に…ですよ。ライヴバンドがコンサートできないっていうのは本業が取られちゃったわけで、本当にあの時は谷底に落ちましたからね。でも、時間はかかったけども、ここまで戻って、来年にはもう少し良くなっているだろうなという期待はすごく持っています。楽しみですね。
50周年記念のライヴについてはいかがでしょう？ 50周年のスペシャルライヴだからといって、それまでとは違った特別な演奏をするわけではないでしょうが。
桜井
そうですね。ライヴは積み重ねですから。それよりも元気でやれるってことが一番の目標ですよ。
坂崎
今回もそうですけど、ツアーは毎回スペシャルな感じがしますね。毎回やっているツアーが一番スペシャルな感じがしているんで、来年は50周年ですが、今年よりも良いツアーになるだろうなって思っています。
取材：帆苅智之
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