【LONGMAN インタビュー】
満を持して
メジャーデビューにぶつけた
LONGMANのキャッチーな
魅力とパンチ力
愛媛発の男女ツインヴォーカル・メロディックパンクバンド、LONGMANがシングル「Wish on」でいよいよメジャーデビューを果たす。その意気込みとともにテレビアニメ『BORUTO-ボルト-NARUTO NEXT GENERATIONS』のエンディングテーマとなっている表題曲の他、バンドの魅力を凝縮した計3曲の聴きどころを訊いた。
再びチャンスをもらえたことに
歓びを感じた
1年間の活動休止を経て、18年8月にライヴを再開するにあたって、ひらいさんは“背水の陣で臨む”とおっしゃっていましたが、“案ずるより産むが易し”と昔から言うように、活動再開後のバンドの勢いは以前よりも増していましたね。
さわ
とにかくがむしゃらにやってきました。今はもう大丈夫なんですけど、ライヴを再開した時はまだ喉が完全に元に戻ったわけではなかったんです。
ひらい
だから、最初はほりほりがさわちゃんと一緒に歌いながら、徐々に調子を上げていったんですよ。ライヴ再開後の9月にリリースした『WALKING』というアルバムも、“これが最後になるかもしれない”という気持ちで作ったので、今、バンドが続けられているのは、ほんと感謝しかないです。
そんな中で今回のメジャーデビューも決まったわけですが。
ひらい
休止前に決まったんですけど、活休することになって白紙になったんです。だからこそ嬉しかったですね。
さわ
すごくホッとしました。私のせいで1回、メジャーデビューがなくなったので。
ひらい
再びチャンスをもらえたってことですからね。身の引き締まる想いです。
ほりほり
そういう意味では、普通のメジャーデビューとは感覚がちょっと違うかもしれないですね。
ひらい
メジャーデビューってことももちろんなんですけど、もう1回、チャンスをもらえたってことに歓びを感じました。
そうなりますよね。また、6月にリリースしたインディーズ時代のベストアルバム『Dictionary indies BEST 2013-2019』をきっかけに新たにファンも増えたんじゃないかと思うのですが。
ひらい
ずっとちょっとずつ増えてはいるものの、まだハネてる実感はないです。こつこつとやれているとは思うんですけど。
どんな状況になったらハネたと思います?(笑)
ひらい
普段、バンドを聴かない人からも知ってもらえたってなるとハネたのかなって。
ほりほり
お母さんの知り合いが“息子さん、バンドやってるらしいやん”って言い出したらですかね(笑)。
さわ
よく知らない同級生が自慢し出したら? 学生時代、そんな喋ったことないのに気付いたらSNSで自慢してるみたいな(笑)。
ハネるという意味では、今回リリースする「Wish on」はTVアニメ『BORUTO-ボルト-NARUTO NEXT GENERATIONS』のエンディングテーマだし、大きなチャンスになりそうですね。でも、曲自体は2年前にあったそうで。
ひらい
活動休止していた時に作りました。休んでいる間も粛々と曲作りは続けていたんです。休止してしまった以上、休止したことを正解にしないといけないと思って。復活に備えて、ちゃんとそこから前進できるようにやれることをやっておこうって、その1年に20曲ぐらい作ったんですよ。
それを『WALKING』に入れずに取っておいたのは、なぜだったのでしょうか?
ひらい
いい曲ができたという手応えはあったんですけど、復活後のアルバムは待っていてくれた人に重きを置いて作ったので、結構激しい曲を中心に入れたんです。でも、今回はメジャーデビューや『BORUTO』をきっかけにLONGMANのことを知ってくれる人もいるだろうから、キャッチーな魅力とパンチ力を考えて「Wish on」がぴったりだと思ったんです。
自分たちの曲がアニメのエンディングに流れることについてはどうですか?
さわ
めちゃめちゃ嬉しいです! 私、もともとメジャーデビューして何がしたいかという話の時に“アニメのテーマソングをやりたい!”と思っていたので。それが今回…しかも、『BORUTO』で叶ったので、ほんとに嬉しかったです。『NARUTO -ナルト-』の時から好きだったんですよ。だから、“タイアップが決まったよ”って言われた時は嬉しすぎて、めっちゃ叫んでしまって(笑)。
さわ
私もアニメがきっかけでASIAN KUNG-FU GENERATSIONやKANA-BOONのことを好きになったんで、そんなふうにLONGMANを好きになってくれる人がいたら嬉しいですね。
ひらい
LONGMANを知らない人に聴いてもらえるのは、ちょっと不安もありつつ、ワクワクしてますね。
さわ
知人の子供が小学生なんですけど、この間、その子が“握手してください”って言うから握手したら、“『BORUTO』のエンディングの人と握手したって学校って自慢しよう”って嬉しそうに言ってくれたんです。それもめちゃめちゃ嬉しかったです。
おっ、ハネてきたんじゃないですか?(笑)
ほりほり
僕はネット上の友達とアニメの話をよくするんですけど、“今度、僕らがエンディングテーマやるよ”っていうのはまだ言えないじゃないですか。
ほりほり
だから、『BORUTO』の話をしながらフフンって笑ってました(笑)。そのうち気付くと思うんですよ。僕がLONGMANをやっていることを知ってるから、そしたら連絡が来ると思うんですよね。
あえて自分からは言わないんだ(笑)。
じゃあ、歌詞はどんなところから書いていったのですか?
ひらい
最初は全然書けなくて、悩んだ挙句、今の状況をそのまま歌詞しようと思ったんです。日々バンドとしても、人としても大きくなりたいと思う一方で、“どうせ俺なんて…”と思うことも多いんですよ。でも、それでもやらなきゃいけないことはいっぱいあるし、進んでいかなきゃいけないっていう想いを、そのまま書きました。
ほりほり
でも、『BORUTO』ファンとして言わせてもらうと、それが意外にマッチしているんですよ。不思議なんですけど。そこは運命的なものを感じてます。
ほりほり
例えば《その時までは まだ小さくてまだ遠すぎて》ってところが、ボルトのお父さんが偉大すぎる背景にマッチしていて“やるやん!”って思ったり(笑)。