【ライヴレポート】
『ROCK AX』
2019年1月22日、23日
at TOKYO DOME CITY HALL
若いバンドのメッカである“下北沢からやってきました”と挨拶したKEYTALKは、2010年にデビューしてからこれまで自身のライヴのみならず、数々のフェスを盛り上げてきた4人組ロックバンド。この日も元気良くステージに飛び出してくると、“一緒にお祭り騒ぎしましょう!”と「MATSURI BAYASHI」から代表曲の数々をテンポ良く繰り出してグイグイと盛り上げていった。
「MONSTER DANCE」では飛び跳ねながら手を叩く観客のダンスが、会場がひとつになったことを印象付けた。そして、“もっと、はしゃぎませんか!?”とつなげた「Summer Venus」では、サンバのリズムとともに客席の盛り上がりは最高潮に!! “最高でした!”と、トップバッターの役目を見事に果たしたメンバーたちも大いに満足していたようだ。
“なんか緊張する”と、ぽろっと言ったJQに客席から“頑張って”と声がかかり、“うん、がんばる”と答えると、会場全体にピースフルな空気が生まれた。そして、その言葉通り彼らの人気に火がつくきっかけになったアンセミックな「NEW ERA」からバンドは演奏の熱をぐっと上げる。
「On and On」で客席にシンガロングを求めたJQは、“突然歌わせてすみません。今度はこっちから本気を出すね”と昨年11月に日本武道館でワンマン公演を成功させた彼らの認知度をさらに高めた「VOICE」につなげ、歌声に力を込めた。
ラストを飾ったのは「Almost There」。“夢の切符を手放さないようにという思いで作った曲です”と、さらなる前進を誓ったJQの歌、バンドの演奏とともにヒートアップ。飄々としていながらも、盛り上げるところはきっちりと盛り上げ、締めるところはしっかりと締める。そんなところにライヴバンドとしての底力を見た。そして、JQによる“行きましょうか!”に応え、観客全員が手を挙げたのだった。
これが19年最初のライヴだったという彼女がこの日に歌ったのは、昨年11月にリリースした最新シングル「COLOR」を含む全9曲。今年、デビュー15周年を迎えることを踏まえ、“ベスト盤みたいな感じで”と自ら語ったとおり、その9曲は新旧の代表曲を網羅したものだった。中盤では、“ライヴハウスではあまりやっていない曲を久しぶりに”と「Butterfly」を披露。アコギとピアノをバックにドラマチックに歌い上げるカエラの歌をじっと聴きいっていた観客が、“歌える?”と促され、“La la la”と声を揃えた。
そこから一転、“激しい曲、行ってもいい? 一緒に踊れるよね!?”と終盤は「TREE CLIMBERS」からロックに盛り上げる。ステージをエネルギッシュに動くカエラのパフォーマンスも、バンドの演奏もより一層熱が入る。ラストは「Magic Music」。“一番好きな曲”と紹介した木村が、“みんなに笑ってほしい。元気になってほしい。それが音楽をやっている理由”と、この曲に込めたメッセージを伝えると、観客がその想いに応え、サビでジャンプ。クライマックスにふさわしい大きな盛り上がりを、バンドと観客がひとつになって作り上げたのだった。“15周年イヤーはライヴをいっぱいやりたい”と抱負を語ったとおり、19年の活動は、ここからさらにアクティブになっていきそうだ。
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