【岡本 玲】岡本 玲 池袋サンシャイ
ン噴水広場 2008年6月22日

取材:石田博嗣

開演予定の時刻の随分前からファンが場所を陣取り、会場の池袋サンシャイン噴水広場にはすでに人垣ができていた。そこには男性はもちろん、多くのローティンの女の子たちの姿もあり、同性…それも同世代のファンが多いことがうかがい知れる。ファッションリーダーとし、もしくは身近なアイドル的存在として、そんな少女たちから支持されているわけだが、この日はそれ以外の分、つまり、シンガーとしての岡本 玲に触れる機会でもあった。 定刻を少し過ぎて、MCの紹介で玲がステージに登場すると、野太い声援をかき消すほどの黄色い声が建物内に響く。そんな中、軽く挨拶した後、デビュー曲「teenage days」を披露する玲。タータンチェック柄のギブソン・SGをかき鳴らしながら歌う様は、さきほどまでのフレッシュ感いっぱいのキャピキャピとしたものとは異なり、いい意味での険しさを感じさせる。凛とした佇まいで、丁寧に言葉を伝えるように歌いつつも感情的だ。そして、自分の将来についての迷いや悩みを歌詞に投影し、前向きなメッセージを盛り込んだ曲と説明し、最新シングル「Railroad Star」へ。ハードロックばりのサウンドをバックに乗せて届けられる、力強い歌声とリアルな言葉。彼女はアイドルやシンガーという以前に、純粋に自己表現のひとつとして歌っているということを痛感させる。 終演後には誕生日を迎えたばかりということで、スタッフからバースディケーキが贈られるサプライズもあったのだが、まさに彼女は17歳になったばかり。さまざまな可能性を秘めており、そんな将来に対して“道は選び切れていないけど、自分に合ったものを探してがむしゃらにやりたい”と語っていた。そうやっていろいろなものに挑戦していく姿がまた、同世代のファンにとって最高のメッセージとなることは言うまでもない。

OKMusic編集部

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