【PL∧TINUM】
取材:ジャガー
その場を、空気を大事にする
YUCCOさんとwakaさんが幼稚園から、その後小学校でInaさんと出会って今に至る…って結構長い付き合いですね。
YUCCO
損なのか得なのか分からないですけどね。幼馴染みだし、仕事のパートナーだしって難しいところもあって。ケンカもするんですけど、仲が良くて割り切れなかったり。
waka
友達としてケンカすると、PL∧TINUMにも影響しちゃうんですよね(笑)。
意志の疎通がとれてるってことで(笑)。制作どのように?
YUCCO
基本は、私が作ったものをふたりに伝えてって感じですね。その場で良いと思ったものだけを作っているので、追い込まれることはあまりないというか…生みの苦しみはまだないです。今は曲がすごい溜まってる状態なんですよ。
「DEDICATED TO YOU」は泣かせるバラード、「What,wha-wha-wha」はライヴで盛り上がれるアッパーなナンバーと正反対のものですが、両方ともすごく楽しめました。
YUCCO
“何がやりたいのか分からない”ってよく言われるんですけど。ただ、良いと自分が思ったことをやりたいだけなんで、歌詞もメロディーもPL∧TINUMには特に決めごとがないんです。その場を、空気を大事にするというか…だから、ジャンルも関係ないんですよね。ヒップホップでも、ロックでもない。今回もバラードとアップの差がすごい激しいですけど、正反対のものだからこそ惹かれ合うみたいなことなのかなって。
「DEDICATED TO YOU」の歌詞は、ストレートな心情が描かれていて、その世界に入りやすかったです。
YUCCO
失ってからじゃないと気付かないものってあるじゃないですか。だけど、気付いた後では遅いんですよね。“あなたが大切なんだ”って、その人に伝えようと思ってもダメなんですよ。だから、そんな気持ちをちゃんと歌にしておこうと。
個人的には、「What,wha-wha-wha」のアッパーな曲なのに切ない乙女心と言いますか、惚れた者の弱みを鋭く捉えてるなと。こちらはInaさんが作詞を担当されてますね。
Ina
相手が浮気してることを知ってるけど、直接言えない子っているじゃないですか。でも、“私は知ってるんだからね”って。確かに別れたらいいんですけど…“まだちょっと好きっていうのがあってね”って、その子の精一杯の強がりを歌詞にしました。
wakaさんの力強くて、クールなラップが印象深かった曲でもありました。
waka
結成当初は私もヴォーカルをやってたんですけど、だんだん自分がヴォーカルをとることに違和感を感じて。そんな時に、たまたまラップを始めたらすごく居心地が良かったんですね。それからすっかりとハマっちゃいました。詞と曲ができてから、その雰囲気を掴んでラップを付けていくんですけど、最終的にYUCCOのところに持っていってふたりで詰めていくんです。
まったく印象の違う2曲ですが、どちらも愛を感じます。
YUCCO
そうですね、やっぱ愛ですね。私たちの友情も愛でつながってるわけだし、人間が生まれたのも愛。結局、何をしても人間の間には愛があるじゃないですか。その美しさや素晴らしさをPL∧TINUMらしく、良いと思えた形で届けていきたいですね。夢を語るんじゃなくて、実際私が経験したリアルな愛を伝えたいですね。
waka
でもね、リアル過ぎてYUCCOは自分の世界に入り込みすぎちゃうことがね、ライヴでも。
Ina
そうそう、お客さんを忘れないで(笑)。