皆さんが夏に聞きたくなる音楽ってなんでしょうか?
レゲエ、ボサノヴァ、アメリカンロック…色々な意見があることでしょう。

僕は夏と言えば、やっぱり「メロコア」です。
爽やかにポップに、でも適度にハードに、軽やかに疾走するサウンドに身を委ねるのは夏らしくて心地よいものです。

30代、40代にとってエモやメロコアはリアルタイムで楽しんだ音楽で、たくさんの思い出が詰まった音楽です。

しかし、ここ数年エモやメロコアがリバイバルブームになっています。今の10代、20代にとってもリアルタイムな感覚で楽しめる音楽ではないでしょうか。

中には「日本のメロコアの代表的なバンドって誰なんだろう?」と昔の音源を聞く熱心なメロコアフリークもいるかもしれません。

その中で最初に出会うバンドのうちの代表的なひと組として「ハイスタンダード」の名前を見つける人も多いことでしょう。

今回はそこからさらに一歩踏み込んで、もう一つとっても良いバンドを紹介します!



バンド名はHawaiian6(ハワイアン6)。
初期にハイスタンダードの横山健がプロデュースしたことで知名度が大きく広まりました。なお、現在も活動中で音楽性は今も僕らが愛したあの当時のままです。

なぜ数あるバンドの中敢えてHawaiian6をピックアップして紹介することにしたのか。それは、他のバンドにはないHawaiian6だけの強烈な個性があるからです。
そして今回紹介する曲『Magic』は最近SEKAI NO OWARIがカバーしたことで再び注目度が上がったということもあります。

まずは、話題になった曲でもあり、Hawaiian6の代表曲でもある『Magic』の歌詞から見てみましょう。

英詞なので、和訳をつけていきます。

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The world makes
you feel you are alone
 世界の広さが君を孤独にする
Too many people
and your life is nothing
 人の多さで解らなくなるかもしれない
But don't forget
 でもね 忘れないで
you are the only one
 同じ人は二人といないんだ
To you irreplaceable
 世界にたった一人のかけがえのない君へ


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この部分は、発表当時より今の時代のほうがさらに似合っているような気さえしますね。
オンラインで人同士が無限につながりあうのが日常となっている昨今。手軽さとは裏腹に、むしろ孤独さは増していっているようにも思えます。そんな僕たちにハワイアン6がメッセージを呼び掛けてきます。

ここからがさらに良いんですよ!

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So many words
So many tears
So many smiles
And so many hearts
 たくさんの言葉
 たくさんの涙
 たくさんの笑顔や
 たくさんの心
We are up held
by many feelings
 僕らは色んな気持ちに支えられている
So you'll never forget that
 それを忘れちゃいけない
We have the love
and the freedom
We have a dream
And we have a chance
 僕らには愛がある
 僕らには自由がある
 僕らには夢がある
 そして僕らには可能性がある
Hope and despair
are waiting for you
 希望も絶望も待ってるけど
But still our lives are
shining just like magic
 それでも僕らの人生は輝いている魔法の様に


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いやぁ、泣きそうになりますね。
つらいときこそ"効く"歌です。そしてラストはこう結ばれます。

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Rain makes the rainbow
 雨は虹を作り
The blue bird carries
happiness for all
 青い鳥はみんなに幸せを運ぶ
You stop to cry, so
 だから泣くのをやめて
Here, your tears are
shining like a miracle
 ほら,君の涙が奇跡の様に輝いているよ
Here, your road is
shining just like magic
 ほら,君の行く道が輝いているよ魔法の様に

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僕たちには希望があるんだなと絶望しかけていてももう一度身の回りの、当たり前と思っていた幸せに目を向けてみようかなと思えてきます。
これが爽快なメロコアサウンドに乗って響くのですからもう無敵です。


Hawaiian6がさらに素晴らしいのは、単純に爽快なだけではないところ。日本人じゃないと書けないようなメロディセンスを持っています。
つまりは、演歌顔負けの"泣き"のメロディ。メロコアバンドはいくつ聞いたか数えきれませんが、Hawaiian6のメロディの独自性は比べれば比べるほど際立ちました。

歌詞も、サウンドも素敵な「日本のメロコア」Hawaiian6。
夏にぴったりなので是非この機会に聞いてみてくださいね。

TEXT:杉原潤

UtaTen

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