カメレオン・ライム・ウーピーパイ、
2年連続出演となった『SXSW』ライブ
レポート到着
世界最大級の音楽フェスティバルのひとつであり、世界中のアーティストや音楽関係者が注目する『SXSW』にカメレオン・ライム・ウーピーパイ(CLWP)が昨年に続いて2度目の出演を果たした。
昨年はかのQuincy Jonesが創業者の一人という老舗媒体「VIBE」が、10組のベストライブアクトに彼らを選出していたが、今年も英国メディアのCLASHが「特別な存在であり、間違いなく注目すべき」とプレビューした(*公演後、同誌はCLWPを「SXSW 2024: ベスト15 アクト」に選出)ほか、地元メディア「Do512」が、<私たちのお気に入りのバンド>としてピックアップしたのは昨年彼らが愛されたという他でもない証。沢山のショウケースやフェスティバルから出演オファーが寄せられた中から出演した全4公演のうち、オフィシャル2公演について振り返る。
けないほど邦楽ファンで埋め尽くされる中、CLWPショウの1曲目の定番にして《死ぬまではGroovy》のフレーズがバンドのポリシーのように思える“LaLaLa”でスタート。
「What’s upAustiiiinnn!?」とのChi-の煽りに一気に熱温の上がるフロア。彼らの楽曲を聴いたことはあってもライブで観たことのない人にとって、彼らの音が想像以上にベースのグルーヴが太くて良い意味で驚かされると思うが、“Where Is The Storm”もライブで新たな魅力が開花する1曲。週末の雷雨に向けて湿気を帯びたオースティンの街と、『SXSW』ミュージックデイ初日で沸き立つ街の喧騒にChi-のエキセントリックなハイトーンボイスほどフィットするものってあるのか? と言いたくなるほどパワフルだった。
の動員を記録した大人気のフェスティバル。元々「Parish」自体がThom YorkeやSlashといった大物に愛される場所なのだが、このイベントにDinosaur Jr.やShannon & The Clamsらが出演する中、唯一の日本人アーティストとして招聘されたのがCLWP。カーニバルがコンセプトのステージ装飾がすでにオレンジ色が基調のカラフルなものだったり、アメリカのレトロなアニメーションのようなキャラクターを使ったアニメーションのVJ映像が使われていたりとCLWPのイメージにあまりにマッチしていて、まるで彼らのために作られたステージのよう。CLWPも自前のVJ映像を敢えて使わないことを望んだほど気に入っていた。
ほとんどの観客が彼らのあまりに個性的なユニット名すら覚えられないような人たちの目の前でも臆することなく、様々なジャンルとリズムの海原でその場にいる人をどんどんカメレオンワールドに巻き込み、体を委ねさせ、最後は喝采のシャワーを浴びていた彼ら。ただでさえ耳の肥えた人たちが住む街オースティンに、世界中から音楽のプロが集まっている『SXSW』の、しかも人気会場で得た手応えが、今後彼らのライブやサウンドプロダクションにも好影響を与えるのではないだろうかと期待してやまない。
Text by 宮原亜矢
世界最大級の音楽フェスティバルのひとつであり、世界中のアーティストや音楽関係者が注目する『SXSW』にカメレオン・ライム・ウーピーパイ(CLWP)が昨年に続いて2度目の出演を果たした。
昨年はかのQuincy Jonesが創業者の一人という老舗媒体「VIBE」が、10組のベストライブアクトに彼らを選出していたが、今年も英国メディアのCLASHが「特別な存在であり、間違いなく注目すべき」とプレビューした(*公演後、同誌はCLWPを「SXSW 2024: ベスト15 アクト」に選出)ほか、地元メディア「Do512」が、<私たちのお気に入りのバンド>としてピックアップしたのは昨年彼らが愛されたという他でもない証。沢山のショウケースやフェスティバルから出演オファーが寄せられた中から出演した全4公演のうち、オフィシャル2公演について振り返る。
けないほど邦楽ファンで埋め尽くされる中、CLWPショウの1曲目の定番にして《死ぬまではGroovy》のフレーズがバンドのポリシーのように思える“LaLaLa”でスタート。
「What’s upAustiiiinnn!?」とのChi-の煽りに一気に熱温の上がるフロア。彼らの楽曲を聴いたことはあってもライブで観たことのない人にとって、彼らの音が想像以上にベースのグルーヴが太くて良い意味で驚かされると思うが、“Where Is The Storm”もライブで新たな魅力が開花する1曲。週末の雷雨に向けて湿気を帯びたオースティンの街と、『SXSW』ミュージックデイ初日で沸き立つ街の喧騒にChi-のエキセントリックなハイトーンボイスほどフィットするものってあるのか? と言いたくなるほどパワフルだった。
の動員を記録した大人気のフェスティバル。元々「Parish」自体がThom YorkeやSlashといった大物に愛される場所なのだが、このイベントにDinosaur Jr.やShannon & The Clamsらが出演する中、唯一の日本人アーティストとして招聘されたのがCLWP。カーニバルがコンセプトのステージ装飾がすでにオレンジ色が基調のカラフルなものだったり、アメリカのレトロなアニメーションのようなキャラクターを使ったアニメーションのVJ映像が使われていたりとCLWPのイメージにあまりにマッチしていて、まるで彼らのために作られたステージのよう。CLWPも自前のVJ映像を敢えて使わないことを望んだほど気に入っていた。
ほとんどの観客が彼らのあまりに個性的なユニット名すら覚えられないような人たちの目の前でも臆することなく、様々なジャンルとリズムの海原でその場にいる人をどんどんカメレオンワールドに巻き込み、体を委ねさせ、最後は喝采のシャワーを浴びていた彼ら。ただでさえ耳の肥えた人たちが住む街オースティンに、世界中から音楽のプロが集まっている『SXSW』の、しかも人気会場で得た手応えが、今後彼らのライブやサウンドプロダクションにも好影響を与えるのではないだろうかと期待してやまない。
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