そらまふうらさか、4人の特別な化学
反応が生まれた4年ぶりの有観客ライ
ブ・Kアリーナ横浜公演をレポート

復活のそらまふうらさか!~バレンタイン~

2024.2.18 Kアリーナ横浜
After the Rainそらるまふまふ浦島坂田船うらたぬきとあほの坂田。によるユニット・そらまふうらさか。2024年1月に開催の『復活のそらまふうらさか!~新年会~』で約4年ぶりの有観客ライブを復活させた4人が、2024年2月17日・18日に神奈川・Kアリーナ横浜にて『復活のそらまふうらさか!~バレンタイン~』と題した単独公演を行った。バレンタインシーズンに相応しいスウィートなナンバーを中心に懐かしい選曲でももてなしてくれたそこには、やはり特別な化学反応が生まれていた。ここでは、2日目の模様をお伝えする。
「さあ、僕(俺)を選んでよ(選びなよ)」とそれぞれが自分をアピールする乙女ゲーム風なオープニングムービーがあけ、ファイヤーボールが勢いよく噴き上がるステージに姿を現したそらる、まふまふ、うらたぬき、あほの坂田。。ライブのメインビジュアルそのまま、赤の燕尾服風衣装をまとった華やかな4人が歌声をつなぎ、重ねた1曲目は「能力引継ぎで乙女ゲーの世界に転生した件についてwww」だ。全員が眩いほど輝く<王子様>なわけで、誰かひとりを選ぶのは非常に難しい。
そらる
まふまふ
そらるとまふまふ、うらたぬきとあほの坂田。、まふまふとあほの坂田。、そらるとうらたぬきと順繰りわかれて歌ったのは、ロマンティックがあまりにすぎる「ロメオ」。<さあおいで>と手招きし、ステージ左右から伸びるL字型の花道を通ってセンターステージに集った4人に、<ジュリエッタ>=オーディエンスが悲鳴にも近い歓声を上げる。
そらるがイジられ気味な和気あいあいとした短めMCに続き、センターステージでかわいさを爆発させたのは「可愛くてごめん」。胸キュンな振付も投げキッスも堂に入っているうらたぬきとあほの坂田。、対して少し照れくさそうなそらるとまふまふ、そんな対比が見られるのもそらまふうらさかならでは。「ギガンティックO.T.N」ではとんでもないボリュームのコール&レスポンスが響いて、一体感は増すばかりだ。
うらたぬき
あほの坂田。
うらたぬきとあほの坂田。による光属性な「ノンファンタジー」、黒基調の衣装にチェンジしたそらるとまふまふによる闇属性な「ロウワー」に “絶対的相方感”をにじませたあとは、ソロコーナーへ。さすがは単独でも場数を踏んでいる4人、2曲ずつという短い時間ではあってもそれぞれのらしさや世界観、幅広い表現力を堪能させてくれたように思う。
そらまふうらさか
ロングMCでは、「ステージに出る前の気合い入れで喉が痛くなるときがある」と言い出したそらるに続き、あほの坂田。が「オープニングムービーが流れてるとき、2人はいつもなんだけど今日は珍しく(!?)そらるさんも「よろしく」って声をかけてくれて。こいつらアツ!って思った」と明かし、まふまふとうらたぬきはあほの坂田。が愛飲するコーラゼロのふたがいつも開きっぱなしであることを指摘。すると、「それわかる。俺もふたなくしがち。片付けできないんだよね。似た者同士だ」と理解を示してくれたそらるに、「お兄ちゃん!」と共鳴するあほの坂田。。さらに、「昨日のライブが終わったあと、坂田が「MC一番うまいです」って褒めてくれた」と嬉しそうなそらるに、まふまふが「それはちょっと異議あり!(笑)」と不満気だったり、あほの坂田。が「じゃあもっと俺をかわいがれ(笑)」とおねだりしたり。「昨日のまふの最後のMCよかった。想いは言葉にしないと伝わらんっていうこと、時にあるから。ソロも含め、活動に命賭けてやってることがすごく感じられた」といううらたぬきの話にそらるが「そうね」と相槌を打ち、「俺がしゃべってるんですよ!」「相槌くらいいいだろ!(笑)」とまふまふをはさんでうらたぬきとそらるの痴話喧嘩(!?)が始まったり。楽屋でもステージでも信頼し合っているよき仲間なのだなということがトークからもひしひしと伝わってくる。
そらまふうらさか
うらたぬきの助言を受けまふまふがストレッチをして、自分のモノマネをするまふまふ、うらたぬき、あほの坂田。に苦笑しながらそらるがタイトルコールしたのは、わちゃわちゃパフォーマンスや華麗なターン、キックでも沸かせた「必殺のコマンド」。再びファイヤーボールが噴き上がりコール&レスポンスが轟いた「エフピーエス」にしても、4人が揃ったときの攻撃力は本当に高すぎる。
そらまふうらさか
巻き舌も絶好調で治安悪めにオーディエンスを挑発していたかと思ったら、最後に「またコラボしましょう」と誘ううらたぬきにそらるが「……ハイっ」と素直に応じた「おこちゃま戦争」。ピンクのライティングにそらるとあほの坂田。の愁いを帯びた艶っぽい表情と歌声が映えた「ビターチョコデコレーション」。まふまふとうらたぬきそれぞれのハイトーンが絶妙に混ざり合って圧倒し、うらたぬきがまふまふの袖をつかんで歌う姿も印象的だった「ワールドイズマイン」。まふまふとあほの坂田。のアドリブ技やペコペコし合う姿も微笑ましかった「おねがいダーリン」。After the Rain、浦島坂田船では見られないコラボもまた、だいぶ鮮烈で刺激的だ。
そらまふうらさか
口々に「楽しいですね!」と、とびきりの笑顔を見せる4人。じゃれ合うようなMCからそのまま「しんでしまうとはなさけない!」になだれ込み、“GAME OVER”からのショート寸劇、「人生ムリゲーム」へ。息ぴったりなかけ合いもダンスも、いつまでも観ていたい。
「ぼうけんのしょがきえました!」で賑やかにスタートし、バンドメンバー紹介、記念写真撮影などアットホームな温かさに包まれたアンコール。ここでは、それぞれが偽らない気持ちを言葉にしていった。
そらまふうらさか
まふまふ「先日のことは本当にごめんなさい。これからあらためて頑張ります。みなさんを裏切ったぶん、みんなに見直してもらうぞ。僕のこれからの立ち振る舞いや行動を、みんな見ていてください!」
うらたぬき「4年ぶりにこの4人でやれて僕は幸せです。みんなに特に伝えたいのは感謝。「ありがとうございます」の言葉をもっともっと言っていきたいと思います。(生声で)愛してるぜ!」
あほの坂田。「思っていることを直接伝えられる、ぶつけられるのってライブのいいところだと思います。今回も、本当にいいライブになったんじゃないでしょうか」
そらる「1年前くらいまでは、こうしてみんなの大きな声を聞くことができなかったわけで。こうして仲のいい仲間で集まって、みんなの素敵な顔を大きな会場で見ることができて、すごく幸せです。今年が終わるころには、いろいろあったけど楽しい年だったね、と振り返れるようにしましょう!」
そして、「いろんな感情があると思うけど、全部この曲にぶつけてみろ!」というあほの坂田。の言葉をきっかけに、「ロールプレイングゲーム」へ。大合唱が巻き起こる中、顔を見合わせながら笑顔で歌う<寄せて集めた 4人組>は、間違いなく最強だ。<それでもボクらで いたいんだ>と4人が望む限り、楽しいに限りはない。
そらまふうらさか

文=杉江優花
撮影=小松陽祐【ODD JOB】、笠原千聖【cielkocka】

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