大西亜玖璃

大西亜玖璃

【大西亜玖璃 インタビュー】
明るくて、さわやかで、元気で、
どこか乙女っぽいのが私らしさ

ニューシングルの表題曲「曖昧ガール」が、TVアニメ『佐々木とピーちゃん』EDテーマに起用された。今回もタイアップ曲とアニメとの親和性が抜群だ。そんな同作について音楽的な話を訊くのはもとより、本人の素顔を感じられる、かなり緩めな会話の記録となっているが、彼女の素顔が垣間見える本稿をぜひ楽しんでいただければ幸いだ。

私の楽曲だと
歌終わりのパターンは珍しい

はじめに、幣誌では毎回恒例の質問になりますが…

あっ、ヤバい!(笑) 今回も何も考えていない…。

すでに伝わってしまいましたか(笑)。ニューシングル「曖昧ガール」の収録曲を食べ物に例えると?

えっと…表題曲は歌詞にあるとおり、全部乗せのクレープ。カップリング曲「恋よりずっと Only you」はプリン・ア・ラ・モード! 少しだけレトロな雰囲気の楽曲なので、固めプリンのほうです。あと、フルーツが彩り豊かにトッピングされていて、とってもキュートだから

毎回ながら素敵な回答をありがとうございます。さて、表題曲はTVアニメ『佐々木とピーちゃん』EDテーマに起用されていますが、まずはアニメの観どころから教えてください。

主人公の佐々木さんが異世界での出来事に順応できてしまっているところですかね。平和なタイトルからは想像もつかない物語だし、話数が重なるにつれて現代日本でも異能バトルが始まってしまうわけで。あと、ペットのピーちゃんが、もともとはどんな姿だったのかを想像しながら観ていくのもとても面白いです。

ピーちゃんは異世界のほうでは賢者だということで、役職から考えるに年齢を重ねていそうですよね。個性的なキャラクター揃いですが、「曖昧ガール」の中で作品に対して特に親和性を感じるフレーズは?

歌い出しの《Life is wonder》ですね。《世界は広いからひとりじゃつまらない》とか、そのあとの《想像よりいろいろあるねサプライズ》なども。佐々木さんって異世界で巻き起こるサプライズをとても満喫しているように見えるんです。

なるほど。逆に大西さん自身に近いと感じたフレーズはありましたか?

う〜ん、私っぽさ…(熟考)。《水たまりをジャンプして》とか?

大西さんの日常ってそんな感じなんですね(笑)。

ルンルン気分で部屋に掃除機をかけるとか!

個人的には《ココロとカラダが(今日も)反比例》を選ぶかと思っていました。確か2022年のバレンタインの時期に取材をした際、週に一度しかチョコを食べないという鉄の掟を設けておきながら、駅のホームでチョコを爆食したとか。当時の行動はまさに気持ちと体が反比例していますよね?(笑)

ピーナッツ入りの板チョコですね! 乗り換え時間の合間に電車を待ちながらホームで一枚まるごと食べきった話だ。あの時期は異常にハマっていたチョコだったんです(笑)。ちなみに今年はデパートで買ったチョコを1日2個ずつ食べています。お値段的にもそんなにたくさんは手に取れないものだから少しずつ。私自身はあまり曖昧な性格ではないので、そのフレーズが当てはまるとは思ってもいませんでしたね。

前回の取材で「指先ハート」(2023年10月発表のシングル「夢で逢えなくても/指先ハート」収録曲)の解説をいただいた際にそんなお話もしていましたね。では、大西さんがこの“曖昧ガール”とデートしていたとしましょう。例えば、レストランでメニュー選びに悩む曖昧ガールの姿を見て、好き嫌いがはっきりとした大西さんはどんな感情を抱くと思いますか?

私が曖昧ガールを好きな状態ですよね? だったら、全然引っ張ってあげちゃいますよ! メニューだって好きなだけ悩んでくれて大丈夫。

大西さんにメニュー選びを委ねてきても?

喜んで決めちゃいます。そもそも私自身があまりせっかちなタイプでもないし、迷っている時間も一緒に楽しめる気がするので。

とても頼もしい限りです。大西さんの人柄が分かる気がしますね。少し本題から外れましたが、レコーディングの際にこだわったポイントがあれば教えてください。

サビの《ハッとしてパニック!》や《キュンとしてパニック!》は台詞感がうまく伝わるように意識しながら歌いました。ピタッと音が止まる部分なので、楽曲の雰囲気も少し変わる部分かなと思って。

サビは全体を通してフレーズのまとまり方というか、うねりというか…

グルーブ感がありますよね! とてもノリやすい曲調で、かつメロディーにもちゃんと意味があるというか。歌詞の言葉とメロディーが、すごく合っているんですよ。レコーディング前こそ歌っていて息つく暇もなさそうだと不安に感じていたのですが、歌い続けることで慣れていく感覚も印象的でした。きっとサビがこの言葉じゃなければ息継ぎがもっとたくさん必要だったし、「曖昧ガール」じゃなかったら歌いきれなかったかも。

楽曲の最後は《わたし 曖昧ガール》とタイトルを回収しての歌終わりになっています。

私の楽曲だと歌終わりのパターンは珍しかったですね。ボールがピョンと飛び跳ねるようなイメージで声を出しました。

ちょうど“私の楽曲だと”という発言が出たところで、先ほど少し悩んでいた部分について深掘りをしたいのですが、大西さんが考える私っぽさ…つまり“自分らしい音楽”とは、どのようなものだと考えていますか?

明るくて、さわやかで、元気で、どこか乙女っぽいのが私らしさかな?

なるほど。「曖昧ガール」でも、そんな自分らしさを表現することを意識されたのかなと。

どちらかと言うと視聴者のみなさんに、アニメを観終えた時の“浄化ソング”として聴いていただけることを願っていました。展開が進むにつれて、佐々木さんもかなり大変な境遇に陥るので、佐々木さんにとっての癒しがピーちゃんであるように、みなさんにとってのそれに私の楽曲がなれたらと思いましたね。
大西亜玖璃
シングル「曖昧ガール」【初回限定盤】(CD+DVD)
シングル「曖昧ガール」【通常盤】(CD)

OKMusic編集部

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