【ジャアバーボンズ インタビュー】
今回のアルバムの全体的な
テーマは“沖縄感”になった
どの曲がシングルになっても
おかしくないと思っている
「幸せのかけら」はYASUさんが作曲を、YASUさんと大湾さんが作詞を担当されていますね。
大湾
YASUが最初にひと通り作ったんですけど、“一緒に作ってみようか”と声をかけてくれて。“自分が書いたものを壊してもいいから大湾も書いてみて”と言われて、最終的にAメロとBメロが僕が書いたもので、サビはYASUが書いたものになっています。僕がこんなに作詞にかかわることは初めてだったんですけど、うまく書けたと思いますし、いいきっかけにもなりました。
共作になりましたが、最初はどんなテーマで書き始めたんですか?
YASU
最初にサビの部分が浮かんで、素直な気持ちでバーっと書きました。僕、“自分で楽しいことを見つけて笑っとかないと周りは笑わないよ”ってよく言われていたんです。その言葉が頭の中にずっと残っていて。TAKANOとは逆で、僕はマイナス面よりもプラスな部分を歌詞にすることが多いんです。今回、大湾と話をしていく中で僕の感覚にはない言葉が出てきたりしたので、一緒に作ったらきっと面白いものになると思ったんですよ。かかわる人が多ければ多いほど、曲は変化していきますからね。大沢圭一さんにアレンジをしてもらったんですけど、この上ないくらいハッピーな曲になりました。
TAKANO
大湾がここまで歌詞にかかわったことはなかったので、ファンの子たちもきっと喜んでくれると思いますね。
「RainBow」はTAKANOさんとYASUさんが作詞を、TAKANOさんとKO-Gさんが作曲という。
TAKANO
はい。卒業したKO-Gは僕の弟なんですよ。この曲は『龍青神ブルーヴ』というヒーローもののドラマの主題歌として作った曲で、KO-Gと僕がメロディーを作って、歌詞はYASUと一緒に作りました。最近のヒーローものの主題歌ってロックな曲が多いじゃないですか。クライアントからもロックで激しいけど一発で覚えられる曲調にしてほしいとリクエストされたんです。あと、例えとして言われたのが『呪術廻戦』と三浦大知さんを足したような感じということだったので、流石にどうしようかなって(笑)。
YASU
クライアントの方とのディスカッションみたいな打ち合わせもさせてもらって、“SDGsをテーマにしたヒーローでもあるので、こういう言葉を入れてみるのはいかがでしょうか?”とか、いろいろと意見を交わして、そこで出た言葉をパズルのように組み立てていきました。あんまりやったことがなかったので、僕的には面白い作業でしたね。いろんなパターンがどんどん出てきたので、とても勉強になりました。
最後の「手の鳴る方へ」はテレビ西日本のホークス応援番組『とべとべホークス』への書き下ろし曲だそうですね。
YASU
はい。番組の企画で作っていきました。ソフトバンクホークスの選手から“こういう言葉を歌詞にしてください”というのをいただいて、普通だったら全部は盛り込めないと思うんですけど、無理矢理入れ込むんじゃなくて、うまくつなげながら全部盛り込んでいきました。ジャアバーボンズらしいやさしさのある応援メッセージが詰まった曲になったと思います。
TAKANO
『とべとべホークス』の五十嵐悠香アナウンサーの声も入っていて、女性の声が入ることによってまた違った雰囲気になったし、すごく心地良いです。
大湾
ノリが良くて疾走感のある曲なんですけど、途中の転調するDメロも好きですね。ラップが入っていたりしていて、そこからの後半の大サビを球場で歌ったら一体感が生まれるだろうなぁって。
志門
レコーディングの時も“球場の観客席でビールを飲みながら”というのをイメージして歌いました(笑)。僕、この曲が球場から聴こえてきたら絶対に泣くと思います。それぐらい観客を沸かすような曲になりました。
いろんな意味で今作はコラボレーション作品になっていますね。
TAKANO
はい。今回のアルバムは6曲入りですが、どれがシングルになってもおかしくないと思っています。
そんなアルバムタイトルの“ジャアイランド”にはどういう想いが?
志門
沖縄復帰50周年だったり、三線を取り入れた曲が多かったり、何かと沖縄が感じられるアルバムなので、自分たちの原点的な言葉を使いたいと思って。いつも“ジャアバーボンズ”と何かをかけ合わせたタイトルにしているんで、“沖縄→島→アイランド”という感じで“ジャアイランド”になりました。
このアルバムがリリースされたあとはどんなことを?
TAKANO
リリースしてすぐに福岡とか沖縄とかでライヴが決まっています。久しぶりに帰れる場所で、自分たちが出した新しい曲を聴いてもらえるのが嬉しいですし、僕らのライヴを何年も観ていない方も多いと思うので、僕らの成長を見てもらえたら嬉しいです。あとは、まだ決まってないんですが、リリースイベントとかでもっといろんな場所に行けたらいいなと思っています。
取材:田中隆信