(左から)田口トモロヲ、松重豊、光石研、遠藤憲一

(左から)田口トモロヲ、松重豊、光石研、遠藤憲一

松重豊ら『バイプレイヤーズ』初日に
感慨 「おちゃめな大杉さんがスクリ
ーン裏で待機してそう」

 映画『バイプレイヤーズ』初日舞台あいさつイベントが9日、東京都内で行われ、出演者の田口トモロヲ、松重豊、光石研、遠藤憲一、濱田岳、柄本時生、菜々緒、高杉真宙、芳根京子、北香那と松居大悟監督が登壇した。
 本作は、豪華なバイプレーヤー(名脇役)たちが実名で出演するテレビ東京の人気ドラマの劇場版。今回は、若手、ベテランを含めた約100人のバイプレーヤーが集結した。
 テレビドラマの第2シリーズの撮影中に、中心メンバーだった大杉漣さんが急逝した。田口は「初日を迎え、感慨深いです。前に並んでいるおっさん4人のリーダーは大杉漣さん。きっとこの日を漣さんも喜んでいると思います」とあいさつした。
 光石は「今回出演した俳優100人は、みんな大杉さんの遺志を継いでこの映画に出ております。どうか皆さん、宣伝してやってください」と呼び掛けた。
 松重は「漣さんがいなくなって3年たつのですが、まだちょっと信じられない気持ち。お葬式のときですら、祭壇の裏から『いやあ、みんな驚かしてごめんね』と出てくるんじゃないかとずっと思っていた」とコメントした。
 続けて「今日も、みんなを驚かせてやろうとスクリーン裏でおちゃめな大杉さんが待機しているような感覚がずっと抜けない」と明かし、「その魂が届けばいいな」と語った。
 遠藤は、30代の頃に光石と共に出演した低予算映画について言及した。「公開初日、単館系でお客さんがたったの4人でした。うちらバイプレーヤーと呼ばれる人間は、過去に何かしら傷を持っている。それを考えると、こんなにきれいな劇場で、これだけのお客さんに来てもらえて本当に幸せです。漣さんもそれなりに傷つきながら頑張って生きてきた人。今『バイプレイヤーズ』がこうなったのを見てびっくりしていると思う」と語った。

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