Sexy Zone・菊池風磨はなぜヤンチャ
なのに慕われる?「素のままのアイド
ル」の魅力を探る

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 コンサートでは、デビュー当時にモチーフとなっていたバラ=Sexy roseのモチーフに縛られることなく、スポーツカーをセットに取り入れ、勢いに乗るグループの疾走感を表現。メンバーのダンスレベルも飛躍的にアップしており、バックには舞台経験の抱負なJr.たちがつくなど、見応えのあるショーになっている。

 また、生バンドを導入したことにより、音楽的な迫力も増した。そこに映えるのが、菊池風磨のパフォーマンスだ。これまで、キラキラな王子様というイメージの強かったSexy Zoneにおいて、彼の存在は少し浮いていた。どちらかというとクールでヤンチャな彼のキャラと、グループの個性がぶつかっている印象さえあり、ファンの中にはハラハラとしていた人も少なく無いだろう。

 だが、この3月に19歳になった菊池は、最近様子が変わってきた。メディアに出るときもグループ内でも率先してハジけたり、メンバーとからんだりと、自分の立ち位置を理解して動いている。ある意味で、吹っ切れたという印象だ。

 歌に関しても、曲に応じて歌い方を意識的に変えたり、マイクの持ち方を工夫するなど、聞かせ方&魅せ方に研究熱心だ。これまで「テイストが赤西仁に似ている」と何度もささやかれてきたが、本人にとっては彼だけをコピーしているわけではないだろう。多くのミュージシャン、アーティストから吸収し、試行錯誤しているはずだ。

 彼は、いろんな意味で目立つ存在だ。ダンスも歌も、決してその他大勢に埋もれることはない。“大多数と同じじゃ意味がない”とでも言うように、すべてを自分の色に変えて表現する才能に長けている。ジャニーズJr.の中には、そんな彼の姿勢をリスペクトし、背中を追うメンバーも少なくない。

 決して媚びることはないが、人に慕われる…まるでガキ大将のようなキャラクターが菊池風磨の素の顔だ。彼の音楽は、いつも等身大。心の揺れ動きが激しい10代では、不安定な部分も見え隠れしたが、大人の階段を一歩ずつ進めている彼なら、今後さらに大きな共感を得られるアイドル、そしてアーティストへと成長するはずだ。(ジャニ子)

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リアルサウンド

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