本当に放送できるのか!?『健全ロボ
ダイミダラー』柳沢テツヤ監督、河井
プロデューサーへ再インタビュー(そ
の2)

柳沢:うそインタビューでも言いましたが、まずはロボットバトルの迫力。もうひとつは、おっぱいです! ……というか、女の子のかわいらしさですね。“ロボット”と“女の子”、これはもう男の子の二大大好物です。近年、この二大要素がとり入れられた作品は少なくはありませんが、『ダイミダラー』のように「ここまでやっちゃうの!?」と周囲が心配するくらい突き抜けた作品は、あまりないんじゃないかと思っています。そして我々も「やるからには魂込めようぜ!」という意気込みで臨んでいます。
 
河井:柳沢監督がおっしゃるとおり、ロボットと美少女はもちろん全力で描いていますが、僕は“ギャグ”も大きな魅力だと思っています。柳沢さんの“まじめギャグ”には、ほかの人では出せない独特の味があるんですよ。
 
柳沢:えっ、僕はまじめにやってるだけなんだけど……。
 
河井:それが結果的に笑いにつながっているというのが柳沢監督の妙味なんです。「絶対にまじめに描く」って言っていたところが、完成したものを見ると、とんでもない笑いどころになっている。この絶妙な呼吸は、数あるギャグアニメの中でも突出していますね。“当てに行ったギャグ”ではないのに“振りきったギャグ”になっている。この新感覚が、アニメ版『ダイミダラー』のポイントですね。『ハイスクールD×D』でも、すでにその片鱗は見えていましたが、今回は完成された領域に突入しています。
 
柳沢:(微妙な表情で)なんでなんだろう……。
 
――では、アニメ化に際して気をつけた点はありますか?
柳沢:原作の行き過ぎた表現をどこまで再現するかということですね。さすがにすべてを取り入れるのは無理ですが、すべてをなくしてしまうわけにもいかない。そのバランス感覚がとても大事です。河井くんも言っていましたが、日和ってしまうと本作をアニメ化する意味がないので、「どうせ無理だからやめておこう」というような考え方は捨て去って、できるギリギリのラインまでチャレンジしています。
 
河井:エッジはなるべく残しておきたかったんです。難しいチャレンジなんですけどね。
 
柳沢:困難であればあるほど燃えるんですよ! 実際のところ、順風満帆にすべてが終わるよりも、困難を乗り越えていくほうが得られることが多いんじゃないかと思っています。高い壁を超えるためには、新しい考え方を見つけたり、新しい挑戦をしたりしていかなければならないので。たとえば原画マンも、リテイクを出されることでどんどん上達していくんですよ。そういった試練にひとつずつ立ち向かってく、それこそが『ダイミダラー』なんじゃないかと、僕は思っています!
 
――やっぱりアニメ的にアウトだった表現などはあるんですね。例えばどういったことですか?
河井:リッツの必殺技“ゴッドスクラブ”は、さすがにオンエアでは無理でした。……が、BDでは……。ほかには、前シッポをカット内で立たせたり、しおれたりするような動きはNGでしたね。あくまでもシッポですので、まかり間違ってほかの何かに見えないように気をつけました。
 
柳沢:第5話では(又吉が飼っているであろう)猫が出てくるんですが、その名前も放映できませんでしたね。どうしても知りたい方は、原作コミック第4巻のカバー裏を見てください(笑)。
 
――ところで、アニメ版のストーリーは原作をなぞったものになるんですか?
柳沢:まだ原作が連載中なので、序盤は原作を踏襲しますが、次第にアニメオリジナルの展開になるような仕掛けをたくさん用意しています。
 
河井:もちろん原作は尊重していますが、原作ファンにも先の読めないストーリー展開を楽しんでいただけるようになっています。
 
――次はキャラクター周りのお話をお聞かせください。キャスティングはどうやって決めたんですか?
柳沢:オーディションです。
 
河井:イラストやイメージを音響監督の明田川仁さんにお伝えして候補をあげてもらい、デモテープを聞いて決めていきました。原作サイドからの指定などは特になく、こちらでキャラクターにあった役者さんを選んでいった感じですね。その結果、ペンギン帝国の面々はかなり豪華キャストになりました。ペンギン帝王なんて、大ベテランの堀秀行さんですからね。
 
柳沢:(『聖闘士星矢』の)フェニックスの一輝が、今回はペンギンの長です(笑)。
 
――では、アフレコ時のおもしろいエピソードはありますか?
河井:みんな喜んでアドリブを入れてくれますね。
 
柳沢:これは褒めているのですが、楚南恭子役の日笠陽子さんが、いい意味でひどいですね。恥じらいがない(笑)。
 
河井:真玉橋孝一役の島﨑信長さんも、クールなイケメンなのかと思っていたら、意外にも暑苦しい感じの人でした。演技も暑っ苦しいです。
 
柳沢:又吉一雄役の子安さんは期待したとおりでした。
 
河井:又吉には子安さんしか考えられませんでしたからね。
 
柳沢:なぜかペンギン帝国には、堀さんはじめキャリアのある役者さん(マイケル役・村田太志さん、デニス役・浅沼晋太郎さん、ジェイク役・伊藤健太郎さん、ジム役・保村真さん、ネルソン役・福島潤さん)が揃っているんですが、そのチームワークは素晴らしいですね。こちらで何も言わなくても、彼らの方で色々と考えてくれているんですよ。
 
河井:リハーサルなしの本番一発撮りでバッチリOK、なんていう離れワザも見せてもらいました。
 
 


©なかま亜咲・eb刊/ペンギン帝国

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