本当に放送できるのか!?『健全ロボ
ダイミダラー』柳沢テツヤ監督、河井
プロデューサーへ再インタビュー(そ
の3)

河井:第1話から登場します。
 
柳沢:第1話では背中と顔半分しか出てないよ!
 
河井:第2話でも出てきます。
 
柳沢:第3話からペンギン帝国の一員として、本格的に活躍します! お楽しみに!!
 
――第1話から欠かさず見とけということですね、わかります。ところで、前回もメカニックについて熱く語っていただきましたが、ウソ企画だったので、どこからどこまで本当の話なのかイマイチわかりません。改めて、メカニックについてのお話をお聞かせいただけますか?
柳沢:ウソ企画にしては、熱がこもって、ほとんど本当のことを言ってしまいましたね(笑)。
 
手描きだからこそつける2次元のウソとか、パースからにじみ出る迫力っていうのは、カッチリ計算された3DCGでやるとなると難しいんですよね。なので、手描きのいいところを全面に押し出して――もしバランスが崩れていたとしても、パッと見た時にカッコよければそれでいい、という方針でやっています。キャラクターでそれをやると作画崩壊と言われてしまうんですが、メカだからこそ許容される部分があるんじゃないかと思っています。
 
実際、こういう描き方をした(ケレン味を押し出した)メカというのは、動いているのを見るととても気持ちがいいんですよね。金田伊功さんたちが築き上げた70年代~80年代ごろのメカアクションの雰囲気を出せればいいなと考えています。第2話のメカ作画監督を担当した伊藤浩二さんなどは、まさにその時代からロボットもので活躍されていたベテランなので、とてもノってやってくれているんですよ。2Dで描かれたロボットのカッコよさを改めて視聴者のみなさんに伝えられるよう、スタッフ一同連日連夜奮闘しています。
 
河井:前回、コクピットは3DCGモデルを作り、それを参考に手描きで起こしているとお話しましたよね。当初は3DCGを作っておけば、レイアウトは一発で決まると思っていたんです。でも、実際にやってみるとまったくそうではなく“見せたいところに見せたいパーツが配置されていない”ということが頻発した。もちろん、何の忘れ物もなく、完全に作り込んだ状態ですよ。手描きだからこそつけるウソというのがあるんだな、ということを実感し、2D(手描き)を3Dでサポートするという方向に意識を切り替えました。
 
今回、僕はロボットアニメということで、微に入り細を穿つような細かい設定資料が必要なんだと思っていたんです。でも柳沢さんは「まあ、(なくても)大丈夫なんじゃない?」って(笑)。こんなに適当で本当に大丈夫かと疑ってもいたんですが、実際に“自由度が残されていることで、原画マンが好きにやれる”ということが起きていますね。たとえば、ロボットの関節にしても、設定上「こう動く」というものがあっても、あえてそれを考えないでやったほうが、画面としては引き締まる。そして、それをやる時には、設定にないパーツが現れたりすることもあるので、アニメーターの方に手で描いてもらったほうがいいんです。これは3DCGが悪いという話ではなく『ダイミダラー』の、“ロボットマンガ”としてのよさを視聴者に伝えるためには、昔ながらの手描きのほうが向いていた、ということなんですよね。
 
柳沢:ダイミダラーの必殺武器“指ビーム”も、話数によってフォルムが全然違っているんです。でも、現場の原画マンさんがカッコいいと思ってやっているんだから、それでいいんだと。最低限色は合わせますけどね。同じ場所から出て同じ色なら、ビームの形が違っていてもわかるでしょう(笑)。「今どきビームの形も決まってないの!?」と言われてしまいそうですが、『ダイミダラー』が目指す方向性としては、むしろこれでいいんです。
 
河井:実際に仕上がったものを見ているので「これでいいみたいです」としか……。なので、視聴者のみなさんにも、細かいことにこだわらない広い心で、自由に楽しんでいただければうれしいなと思っています。
 
――本インタビューの掲載は第1話放映直前です。第1話から第2話にかけての見どころを教えていただけますか?
柳沢:……ペンギン、ですね。人類の敵の組織として、熱く叫ぶ子安さん(又吉)率いる美容室プリンスと本気で戦うわけですが……どこまで行ってもペンギンですからね(笑)!!
 
河井:悪さしてないんですけどね、彼ら。悪ふざけしてるだけで。
 
柳沢:そういうおもしろさがあると思うので、そこを見ていただきたい。そして、そういう作品だからこそ、“ロボットをいかにカッコよく見せるか”ということもより映えるんです。南極ロボとダイミダラーの戦いを、どうハッタリをかまして描いているのか……こちらについてもぜひ期待していただきたいですね。
 
あとは……孝一が戦うためには、必ず恭子のおっぱいを揉まなければならないので、エロ方面でも毎回見どころがあります! でも、毎回同じだとつまらないので、第1話では「いきなり揉まれてビックリする」、第2話では「半分服を脱がされる」、そして第3話ではじめて……というように、段階を踏んで描いています!!
 
河井:今回柳沢監督はエロに関しては「恥じらいを盛り込む!」と力説していましたね。『ハイスクールD×D』ではキャラクター的な指向性の問題で、恥じらいをあまり盛り込まなかったんですが、視聴者の皆様から「女の子が恥じらう姿に萌えるのに……」という要望が多くあったんです。
 
柳沢:『ハイスクールD×D』の時は、下着の色なんかは河井君に任せっきりだったんですが、今回は「恭子は絶対白!」と主張しています。彼女は大人なんですが、そちら方面には疎いはずなので、ここは譲れませんでした!
 
――やはりロボットと美少女(エロ)の二本柱に注目! ということですね。では、ズバリお尋ねしますが、本作のテーマとは?
柳沢:愛です!
 
――愛ですか? それはいったいどういう形の……?
柳沢:愛は形にこだわっちゃダメなんだよ!
 
河井:おっぱいに対する愛もあれば、男と女の思春期の愛もある。そして、鳥類に対する愛だってあります。愛がすべてを育んでいるんです! ……いや、本作のテーマが愛だっていうのはホントですよ。それは最終話までごらんいただければわかってもらえると思います。
 
――最後に、ファンのみなさまに一言メッセージをいただけますか?
柳沢:現場では、スタッフにしろキャストにしろ、みんなが楽しんで作っています。僕には、作る側がノって楽しみながら作った作品は、必ずいいものになるという確信があるんですよ。なので、ぜひご期待ください!!
 
河井:変なアニメ作ってます! 興味本位でいいので、一度見てください。「次も見たいな」と思わせるパワーはあります!!
 
――ありがとうございました。あ、そうそう、本日のお帰りは?
柳沢:前回と同じ日に収録してるんだから歩きだよ!!
 
河井:歩き?!
 
――ちょ、バラさないでいただけますか!
 
 


©なかま亜咲・eb刊/ペンギン帝国

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