橋本さとし、21年ぶりの古巣復帰に「
想いを爆裂させたい!」~新感線☆R
S『メタルマクベス』disc1いよいよ開

2018年7月23日(月)から東京・IHIステージアラウンド東京にて、「ONWARD presents 新感線☆RS『メタルマクベス』disc1 Produced by TBS」が開幕する。初日前日、同劇場にて公開ゲネプロ(通し稽古)が行われ、その直前に催された囲み取材では、ランダムスター役の橋本さとし、ランダムスター夫人役の濱田めぐみ、レスポール王役の西岡徳馬が姿を現した。
『メタルマクベス』とは、シェイクスピアの四大悲劇の一つ『マクベス』を、劇団☆新感線の主宰であり演出家のいのうえひでのりと人気脚本家・宮藤官九郎とがタッグを組み、大胆に脚色が施されて生まれた新感線の代表作の一つ。2218年の人類が衰退した世界と、空前のバンドブームに沸く1980年代の日本を行き来しながら、ヘヴィメタルサウンドと共に、宮藤✕いのうえ流『マクベス』が描かれる。今回の再演に向けて宮藤自ら脚本を書き直した。
新感線☆RS『メタルマクベス』disc1
新感線☆RS『メタルマクベス』disc1
囲み会見では、橋本が緊張と興奮を秘めた表情で「早くお客様の前でやりたいですね。劇場にも普段の芝居より早く入って、この独特の劇場を身体に染み込ませてきました。それがようやく染み込んできたかな」と語る。21年ぶりに古巣・新感線の舞台に出演することについては「稽古がすごく楽しくて、ホームに帰ってきた感じがしました。自分が自分でいる感覚を再確認しましたね。できればもう少し長い事皆と稽古をしていたいな、と。矛盾していますよね、早く本番やりたいのに、ずっと稽古をしていたいなんて」と笑いつつ、「本番ではその想いを爆裂させたいですね」と意気込んだ。
新感線☆RS『メタルマクベス』disc1
濱田は、本作で新感線初参加となる。「稽古の冒頭はドキドキしていましたが、家族のように仲良くなって、毎日笑いが絶えない稽古場でした。私が新入生なので皆さんにいろんな事を教えていただきました。とにかく皆さんのエネルギーがすごいので、そのエネルギーの中に紛れ込んで、旦那様であるさとしさんをフォローできたらなと思って稽古をしていました」と役者としても“夫婦の絆”を感じさせていた。新感線での稽古の様子を問われると「すべてがビックリでしたね!まるで“新感線の新幹線に乗っている”ような感じ、乗り遅れないように 必死に付いていこうとしていて、あとはそれから考えるような状態でした」と振り返っていた。
ランダムスターの上司に当たるレスポール王役の西岡は、いのうえ歌舞伎☆號『IZO』に続いての新感線出演。「『メタルマクベス』初演を劇場で観て俺に出たい、と言ったらすぐかなえてくださった。初演がすごくおもしろかったので、それに負けないように頑張りたいと思います。劇場の機構が大変なので、観る人もわくわくですし、やる人も慣れるまでが大変でした。一周200mあるんでね。迷っちゃう」と和やかに話した。
3人の衣裳は「メタル」なだけに黒革風の布地に鋲や金属が無数についているというもの。中でも橋本の衣裳の胸元がかなり大きく開いたデザインになっている点について指摘されると、橋本は「顔、赤なってますよ(笑)」とレポーターを軽くいじりつつ「お色気で売っていこうかなみたいな(笑)。『もっと(胸元を)開けてください、もっと開けてください』って言っているうちにまー(乳首が見えるか見えないかの)ギリな感じに(笑)。いいものが見えるか見えないかのギリを狙っています。ポロリがあるかもしれないので、オペラグラスか何かで注目して」と笑わせる。また、橋本は濱田の胸の谷間が強調された衣裳についても「目のやり場に困るのは僕です!何度か一緒に(舞台を)やらせてもらってますけど『めぐちゃん、意外と!!』みたいな」と照れる。すると濱田「大丈夫、慣れますよ。でも旦那さんのほうが胸元が開いてますからね」と返していた。ただ衣裳の熱さだけはどうにもならないらしく、「腕を振り上げると袖口から汗がビッシャーって飛ぶので、前から3列目くらいまでのお客さんはかなり気を付けていただきたい」と苦笑していた。
すでに“ポロリ”してますよ、橋本さん(笑)!
橋本の胸元を覗き込む濱田と西岡
『メタルマクベス』は橋本&濱田ペアのdisc1の後、尾上松也&大原櫻子ペアのdisc2、浦井健治&長澤まさみペアのdisc3と続く。橋本は「disc1は『メタルマクベス』のツカミですから僕らがボーダーラインとなると思うので、できるだけそのボーダーを高い位置に置きにいったろかな、と(笑)。僕の役をやる二人は30代なので余裕で越えていくんじゃないかと思いますが、そう簡単には越えられないよう、ガンガンやっていきたい」と気合いを入れていた。
新感線☆RS『メタルマクベス』disc1
ゲネプロでは1幕の模様が披露された。ランダムスター役の橋本がステージセンターにギターを掲げて登場する姿は「さとしさん、お帰りなさい!」と思わず拍手を贈りたくなるくらいに輝いていた。ミュージカル界でもトップクラス、特にハードロック系の歌唱力には定評のある橋本が生演奏をバックに激しく歌いシャウトする姿は、舞台でありながらライブを観に来ているような熱い興奮に襲われる。そこに、こちらもミュージカル界屈指の“歌姫”濱田が、情念宿る歌声を360°すべてに深く響かせる。二人の歌声によって、野心を叶えようと悪事に手を染めるランダムスター夫妻の姿がハッキリと浮かびあがってくるのだ。
新感線☆RS『メタルマクベス』disc1
新感線☆RS『メタルマクベス』disc1
新感線☆RS『メタルマクベス』disc1
新感線☆RS『メタルマクベス』disc1
新感線☆RS『メタルマクベス』disc1
3人の魔女の予言が何度もフラッシュバックするなか、主人であるレスポール王に手をかけ、その息子レスポールJr.(松下優也)に罪を擦り付けるランダムスター夫妻。王の部下グレコ(山口馬木也)、良き相棒のエクスプローラー(橋本じゅん)らとの人間関係が徐々に形を変えていく中、ランダムスターはその後、どのような人生を送っていくのだろうか。橋本たちが360°の円形ステージをバイクで疾走する様は爽快。この劇場ならではの演出が至るところに仕込まれており、今回初めて観る方はもちろん、初演を観た方は驚きと共にさらに楽しめる内容となっていることだろう。
新感線☆RS『メタルマクベス』disc1
新感線☆RS『メタルマクベス』disc1
新感線☆RS『メタルマクベス』disc1
取材・文・撮影=こむらさき

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