【T.M.Revolution】T.M.Revolutionの
様式美にのっとりながら温故知新した
アルバム!
ツアーは心地良い緊張感があり それが
楽しくて仕方がない!
「CRIMSON AIR」は乾いたアコースティックギターが特徴的で、すごく渋くてカッコ良い曲ですね。
これも「Dream Crusader」と一緒で、コードは4つくらいしかなくて。そこに歌とギターを厚く重ねることで、こういったかたちになりました。こういう曲というのが、先ほど話したこれまでのアルバムの様式美にのっとっているところなんですよ。例えば「Dream Crusader」が毎回必ず入っているメジャーなバラードで、それに対するマイナーなバラードが、今回は「Phantom Pain」で。この「CRIMSON AIR」みたいなアメリカンロック的な曲調も、アルバムでは毎回必ず起き位置が決まっていて、1stアルバムの『MAKES REVOLUTION』の頃からやっています。だからもう、どこにどういった曲調がくるとかは、様式美としてほぼ決まっているので、そこに当てはめるように曲を作って配置していった感じなんですよ。
なるほど。様式美にのっとった中で、いかに最新のT.M. Revolutionを表現するかとか、いかに西川さんの今の想いを封じ込めるかというところが、ポイントになっていったと。
そうです。その様式というのは、自分で作ってきた歴史ではあるけど、それをアルバムではきちっと継承して、もう一回見直すというか。温故知新じゃないけど、あえてそういったものを踏まえてみるのもいいんじゃないかと思って。
西川さんご自身で作り上げて来た様式美や音楽を、西川さんご自身の手で変革させていく…まさにRevolutionしているということなんですね!
いやいやいや、そんな上手いこと言われると、おかしなほうにいっちゃうから、やめてください(笑)。
個人的な印象では、「HEAVEN ONLY KNOWS ~Get the Power~」から「Phantom Pain」までの曲は、どこかK-POPっぽいものを若干感じましたが。
じゃあ、そこはそういうことで。そこは聴いた人の感じ方なので(笑)。
シンセの音色やEDM的なビート感と、キャッチーなメロとの兼ね合いで、そう聴こえるのかなとも思うのですが。
なるほどね。でも、そこはT.M.Revolutionの持ち味を活かしながら、どうブラッシュアップさせたり、ボアアップさせていくかという制作の中で、生まれていった特色でもあったりするんだと思いますね。
何かを彷彿したというところでは、ラストの「The edge of Heaven&Revolution」からはユーリズミックスなんかを思い出しました。
ほほう~。何かに例えるの、好きですね(笑)。まぁでも、最終的にいろいろな曲が詰め合わさった、幕の内弁当みたいなアルバムですけど、それをひとつにまとめ上げてくれているのが、この「The edge of Heaven & Revolution」という曲だと思います。頭からずっと聴いていって、最後にこれを聴くと、まとまったな〜という感覚になりますね。
幸福感がある曲ですよね。
そうそう。マラソンでゴールしたみたいな。だから、結果としてこの曲が最後に入って良かったなと思います。
曲はスケールが大きいものの、歌詞にはわりと日常が感じられる言葉が使われていますよね。
こんな感じの曲も過去にはありましたよ。例えば、『イナズマロック フェス』のテーマになっている曲で、もともとはびわ湖毎日マラソンのテーマソングとして作った「Lakers」なんかがそうで。だから、初チャレンジとかではないので。
通常盤では、そのあとにボーナストラックとして「突キ破レル Time to SMASH ! 」と「Thread of fate」の“Re:bootバージョン”が入っているのですが、この2曲がライヴへの呼び水になっているなと。でも、昨年のMVの時とは、またちょっと違いますよね。
アレンジは同じです。ただ、MVの時は映像収録と同時に音声収録していて、今回は新たにスタジオで録ったという。これで、少しでもライヴの感覚を探っていただけたらと。
4月4日のツアー初日を拝見しましたが、ファンクラブ限定ライヴとか、男子限定ライヴの“Strikes Back”の時に似た、会場の一体感とか共有感というものを感じました。
関東近郊は、特に濃いめのお客さんですからね(笑)。今回のツアーはアルバムとは違ったアレンジの面白さや、パフォーマンスの精度などを含めた、音楽というものを楽しんでもらおうというものになっています。会場はアンプを通さない生の音で聴いてもらうくらいのテンションがいいなと思って、ギリギリそれを感じていただけるだけのキャパシティーの会場を選びました。昔バンドをやっていた大人の人や、楽器を始めたばかりの人とか、いろんな人に観てほしいです。絶対にいい刺激があると思うので。でも、その分ステージ上の緊張感はものすごいものがありますよ。
バンドメンバーのみなさん、MCの時に手とか指とかをほぐしているのが見えました。
それくらい、大変なことをやっているということ。ステージが終わると、全員手とかアイシングしてますから。今回初参加のメンバーもいますしね。でも、その緊張感が、すごく心地良いんです。まだ始まったばかりなので、演奏の精度は今後ますます上がっていくと思いますし、観ていただいた初日は本当に楽しくて。今までやったツアーの中でも、あんなに楽しいと思えた初日はなかったと思う。
アルバムとはまた違った、新しい扉を開いてくれるステージですね。
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『天』2015年05月13日発売EPIC Records Japan
- 【初回生産限定盤A (DVD付)】
- ESCL-4410~1 4000円
- 【初回生産限定盤B (DVD付)】
- ESCL-4412~3 4000円