「切れた恵方巻き」が会社の上司から
…これってクビのお知らせ?

「恵方巻き」は、ただ食べれば良いというものではなく、恵方(2016年は南南東)を向いて、黙って、切らずに一気に食べるというのが一般的なルールとして知られている。
特に切ってしまうのは「縁が切れる」「福が逃げる」といって忌み嫌われる方法だが、そんな今日この頃、会社の上司から「切られた恵方巻き」を受け取ったという声が相次いでいる。

ウホッ!いい恵方巻き!

「切られた恵方巻きがデスクに置かれていたんですよ」

そう語るのは、都内のIT企業で働くMさん(30代後半独身・万年平社員、貯金ゼロ)。

大切断!

「恵方巻きはいつもちゃんと恵方を向いて、黙って丸かぶりするのが我が家の伝統なんです。西日本の実家にいた頃から、そうやって育ってきました。ときどき『滑稽だなぁ』と思いながらも、毎年エホってました。そしたら、今日会社で、突然自分の席に、ぶつ切りになった恵方巻きが置いてあったんです。
米の断面もはっきりわかるくらい見事にスッパリと、圧倒的にスッパリと、竹を割ったように切られている恵方巻きでした」(Mさん)

スッパリ!

「以前から、上司にはちょっと嫌われてるかなー、という気は、うーん、まあ、その、なんとなく、そういう感じはあったんです。やっぱりこれって恵方巻きを切るように縁を切りたい、というかクビを切りたい……という明確な意思のあらわれですよね。
ブラック企業ブラック企業といっても、なかなか『お前今日からクビ』と言うような酷い会社じゃないんですが、これってやっぱり『早く会社辞めろよ』という無言の圧力なのかなぁ……って不安になりました」(Mさん)

ところで、ずいぶん豪華な具材が巻かれているようだが、その味はどうだったのだろうか。
実は豪華!

「めちゃんこ美味しかったです! びっくりぽんでした。天然素材だし、変な添加物とか甘味料とか入ってない本当の酢飯だし、あまりにも美味しい、美味しすぎる解雇通告でしたね。でも、やっぱり上司は『早く辞めろよなぁ』って思っているのかと思うと、美味しさの中に一握りの切なさがありますね。美味しさの涙と将来の不安への涙が入り混じって、今袖を濡らしています」(Mさん)

なお、今のところ正式に解雇されてはいないようだが、今後どうなるか一寸先は闇のままの現代社会。Mさんは転職サイトを見始めたようだ。

皆さんも、縁を切りたい知人や部下や恋人や旦那や妻やヒモがいれば、今日は何食わぬ顔をして切った恵方巻きを食べさせてみては?

▼恵方巻き関連記事
(※文責・メメン外森)

■関連記事:

タグ

    新着