怒濤のBerryzデイズの始まり!「Ber
ryz工房祭り」1日目レポート

 この公演は前もって発表されたとおり、3部構成でのライブとなっている。まず1部は、Berryz工房以外のハロー!プロジェクトメンバーによるパフォーマンスだ。 トップバッターは、こぶしファクトリーとハロプロ研修生で『Say!Hello』。ユニット名が発表されてから初めてのパフォーマンスとなるこぶしファクトリー。「Berryz工房のスピリットを受け継いでいく」という意味を持つユニット名の紹介をはさみ、3月26日に発売される『念には念』を初披露!勢いの良さと、「ネンネンネン」というフレーズがかなりクセになる1曲だ。



 続いてカントリー・ガールズが、プレイングマネージャーの嗣永以外の5人で『愛おしくってごめんね』をパフォーマンス。これまでの私服風衣装ではなく、全員お揃いの白を基調とした衣装で登場。そしてJuice=Juiceは新曲『Wonderful World』、アンジュルムは『大器晩成』で会場を盛り上げる。モーニング娘。’15は、『TIKI BUN』でやっと!13人揃ってのパフォーマンスとなった。



 1部のラストは、℃-ute中島卓偉作詞作曲の『次の角を曲がれ』を披露。5人の歌声が聞いていてとても気持ちいい曲だ。各ユニットが1曲ずつ披露し、1部が終了。



 10分の休憩をはさんで、2部が開始!まずはBerryz工房と℃-uteが登場し、『甘酸っぱい春にサクラサク』をパフォーマンス。13年という時間をともにしてきた12人のメンバーたちが手を繋ぎ、肩を抱き合い、笑い合って歌っていた。



 2部は、Berryzメンバーがこれまでに参加したユニットが再結成というテーマの通り、懐かしい曲をたっぷり聞くことができた。まずは清水・嗣永・矢島で、ZYXの『白いTOKYO』。このあとのMCで徳永が触れていたが、曲中の「今日もスキだよ」「ずっと大好き」のセリフでは会場から大きな歓声が上がっていた。そして次は、夏焼と鈴木愛理で、あぁ!の『正夢』。この曲をリリースした当時は小学生だった2人が、10年以上経ち、大人の女性としてしっとりと聞かせてくれた。



 続いて、SATOYAMA movementから誕生したユニット・DIY♡(徳永・夏焼・矢島・中島・飯窪)で『フォレフォレ ~Forest For Rest~』、「しゅごキャラ!!どきっ」のテーマソングを歌ったガーディアンズ4(熊井・菅谷・中島)が『PARTY TIME』、ミュージカル「シンデレラ the ミュージカル」を応援するユニットとして結成されたHigh-King(清水・矢島)が『記憶の迷路』を一気に披露。

 ここからはBerryz工房以外のハロプロユニットが、Berryz工房の曲をカバー!まずはカントリー・ガールズの『笑っちゃおうよ BOYFRIEND』。ブレイングマネージャーの嗣永がブログで「カントリー・ガールズの5人にピッタリな曲はなにかなぁ?って、ももちもかなり考えた」と書いていたが、この曲は本当に彼女たちにぴったりで、今後もぜひ歌い続けてほしいと思った。

 Juice=Juiceの『告白の噴水広場』では、歌謡曲的な歌い回しで高木紗友希が活躍が目立つ。℃-uteは『もっとずっと一緒に居たかった』で大人な魅力を、こぶしファクトリーとハロプロ研修生は『MADAYADE』で弾ける元気なパフォーマンスを見せてくれた。

 アンジュルムは『流星ボーイ』を披露。“ベリヲタ”としても有名な福田花音は、自分の楽曲のパフォーマンスのときよりも、張り切っているように見えたような気がする。モーニング娘。’15の『愛はいつも君の中で』では、小田さくらの太い歌声が印象的。そして佐藤優樹は彼女の声だとは分からないくらいの力強い歌を聞かせ、この曲で新たな一面を見ることができた。譜久村のブログによると、このときに被っていたのはBerryz工房が実際にこの曲で使っていた帽子のようだ。

 そして、夏焼・嗣永・鈴木愛理によるユニット・Buono!が登場。『ホントのじぶん』『ロッタラロッタラ』など5曲を披露。高い歌唱力を持つ3人が、力強い歌声で会場を盛り上げる。このグループにいるときの鈴木愛理は℃-uteとは違う表情が見られることも嬉しいな、と今日のパフォーマンスを見て改めて感じた。最後には、“Berryz工房へ贈る歌”として『タビダチの歌』を歌い、2部を締めくくった。


次のページは、いよいよBerryz工房のライブへ!
コミカルで、かっこよく、そしてかわいい!Berryz工房らしさ全開!

 2部が終わり、30分の休憩というアナウンスが流れると会場は大きくどよめく。しかし長いと思われたその休憩も、途中からモニターで歴代のMVが流れ、時間はあっという間に過ぎていく。 いよいよ3部はBerryz工房のライブ。爽やかなストライプのワンピースに身を包んだ7人がステージに登場すると、ファンも待ってましたとばかりに、大きな声援を送る。まずは『アジアンセレブレイション』『HAPPY!Stand Up』で会場を一気に盛り上げる。ファン人気の高い『マジ グッドチャンス サマー』では、セリフを話す菅谷と腕を組む夏焼のドヤ顔を見られたり、「え?なに?電波が……」というセリフでメンバーが背の順に並んで携帯の電波を表してみたり、とBerryz工房らしいコミカルな演出があった。

 大人な雰囲気の『サヨナラ ウソツキの私』、歌い出しの徳永の声でキュンとしてしまう『さぼり』、昨年の秋ツアーでハロプロ研修生とパフォーマンスした『素肌ピチピチ』を続けて披露すると、VTRが始まる。

 最初は菅谷から熊井へのメッセージ。「わたしのことを考えたアドバイスをくれる」と話したあとに、「ひとつだけ直してほしいところは……メールを返してくれないところ!」とかわいらしいダメ出しも。続いて熊井から夏焼へのメッセージでは「ダンスの立ち位置を覚えるのが遅い」と意外な暴露もありつつ、「わたしのお姉ちゃん的存在」と話していた。夏焼は須藤に対して「かわいいのに、話しているとオヤジな部分が出てくる」。さらに「今度うちに遊びにきて、おしりも触って」と、おしり好きの須藤へユニークなメッセージを贈っていた。

 VTRが終わり、メンバーたちがサイケデリックな雰囲気のピンクのワンピースで登場。手首にはメンバーカラーの大きなリボンを着けている。『Be 元気<成せば成るっ!>』『コイセヨ!』『ヒーロー現る!』と、ハイテンションな曲を立て続けに披露し、MCへ。

 ここでは、徳永がメンバーにプレゼントしたというフォトアルバムの話題に。作業を始めた時期が遅くなり、冬のハロコンで地方に行く際も材料を持っていき、℃-uteの矢島に手伝ってもらったという。朝6時まで作業したときには楽屋で寝てしまい、ハロプロメンバー全員でのストレッチに参加出来なかったことを、「おなかが痛かった」とごまかしたという裏話も飛び出した。

 そんな微笑ましい話から、嗣永が「ひとつひとつの出来事がぐっとくる」と話すと、清水が「思ってないでしょ」と楽しい掛け合いを見せる。嗣永がそう話すように、ファンにとってもそういった些細な会話を見られることが、すごく大切なことなんだなと思う。

 嗣永の「ミディアムテンポのナンバーを」という紹介から、『桜→入学式』『VERY BEAUTY』『ありがとう!おともだち。』の3曲を披露。『ありがとう!おともだち。』では、メンバーたちが手を繋いだり、ふざけあったりと、楽しそうにしている姿が印象的だった。


次のページは、会場に“おぱょ!”コールが巻き起こる「時間が止まったらいいのに」会場にいるみんながそう思った瞬間

 ここでまたVTRが流れる。まずは須藤が徳永へ「ちーは本当にバカだと思う!」と言うと、会場には大きな笑いが起きる。しかし「それも頭がいいから出来ること」と“神友”だからこそ分かる、徳永の魅力を話してくれた。そして徳永から嗣永へは、よく使っている「よきビジネスパートナー」という言葉と、「これからは年1回、年賀状だけの付き合いとなると思うけどよろしく!」と徳永らしい、ユニークなメッセージを贈っていた。

 嗣永から清水へのメッセージでは、清水のブログで使われていた、“おぱょ”について魔法の言葉だと話し、会場にもおぱょ!コールが巻き起こっていた。最後は清水から菅谷へのメッセージ。最初の印象を「天使みたい!」と触れながら、「Berryzに個性が生まれたのは梨沙子がいたから」と、自分の意志を貫く菅谷への賛辞を贈った。

 続いて7人がお揃いの黒とゴールドの衣装でステージへ。同じ衣装を着るときこそ、彼女たちの個性が際立つ。『恋の呪縛』のイントロが流れると、会場から大きな歓声が。10年以上前の楽曲が今も変わらず愛されていることが分かる。ここから『胸さわぎスカーレット』『愛の弾丸』『ヒロインになろうか!』と、力強くクールな楽曲が続く。

 「ラストスパート、盛り上がっていこう!」という言葉から『抱きしめて 抱きしめて』が流れる。イントロでメンバーが音楽に合わせて衣装を脱ぎ、ステージ上で赤いチェックの衣装へ早替えを行う。ここで一気に会場の温度も上がった。そこから『雄叫びボーイ WAO!』『友情 純情 oh 青春』で会場全体がひとつになり、本編は幕を閉じた。

 7色のライトが照らす会場に「Berryz行くべ!」コールが響く。7人が白地に黒い花柄のお揃いの衣装で登場、アンコール1曲目『友達は友達なんだ』をパフォーマンス。明るくサバサバとした女同士の友情を描く歌詞を「Berryz工房7人そのもの」と、本人たちも話していたこの曲。途中で清水が涙を見せたり、円陣を組むところで菅谷が声を詰まらせる場面もあった。

 最後の挨拶で、嗣永は「頼もしい後輩たちが自分たちの曲を歌ってくれて、Berryz工房の楽曲や思い出は続いていくんだと思った」と今日の公演を振り返る。清水は涙ぐみながら「楽しすぎて、この時間が止まればいいのにって思ったけど、そうはならなかった」と話す。この会場にいたファンも、同じように思っていただろう。熊井は第一声で「今日は泣きません!」と話し、会場を笑顔にしてくれる。「心の底からENJOYできた」と挨拶を締めくくっていた。

 Berryz工房祭り1日目、最後の曲は『そのすべての愛に』。6年前の同じ日、2009年2月28日から始まったBerryz工房の単独ツアー「2009春~そのすべての愛に~」のタイトルにもなっていたこの曲。Berryz工房を支えてきた「すべての愛へサンキュー」と歌う彼女たちに、涙が止まらなくなってしまった。

 しんみりしてしまったけれど、最後は笑顔でステージを去った7人。まだまだBerryzデイズは始まったばかり!2日目は、どんな楽しいライブになるのだろうか。東海林その子 アイドルが大好きです。アイドル、ファッションなどに関するライターをやっています。

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