TD(とってもどっひゃ~ん)な新作「
ミルキィホームズ」がスタート!中村
・松倉プロデューサーインタビュー(
その3)

松倉:2013年の秋くらいからですね。まだ「ふたりはミルキィホームズ」をやっていました。
 
中村:そのころから「次はもう一度ミルキィホームズの4人の話をやろう」とは考えていました。
 
松倉:そこから話が具体化していって、ゲームをはじめとした他メディアとの距離のとり方などを煮詰めていきました。春先の段階では、まだシナリオがなかったんです。
 
中村:どういったスタイルでシリーズを作っていくのか、ということについて喧々諤々の議論をしましたから、とても時間がかかってしまいましたね。
 
松倉:「トイズドライブ」との絡みで“歌”がキーワードとして浮上してきた際には、ストーリーの中でミルキィの4人に歌を歌わせようという案も出たんです。でも、今回は探偵としてのミルキィを描きたいのに、歌手みたいに歌ってしまっては本末転倒なのでやめました。
 
中村:なので、挿入歌は劇中で4人が歌うわけではなく、BGM的に使用される形になっています。ミルキィの4人はあくまで探偵であるという意識を持って作品を作っています。ここは譲れない一線でした。もしミルキィが第1話から歌を歌っていたなら、グチャグチャになってしまっていたでしょうね。
 
松倉:ミルキィには彼女たちならではの強みがあるので、時流にすり寄ればいいというものではないんですよね。
 
中村:僕たちにも、お恥ずかしながら若干の“時代を作った感”があります。「ミルキィ」は“オンリーワン”のシリーズに育ってくれていて、アニメ業界に対して、何かを残していると思うんです。それが何なのかはよくわかりませんが(笑)。だから「ミルキィ」は、アニメ業界に対するある種のエポックとして存在していなければいけないと考えているんです。覇権を取りたいとは考えていませんが、ファンのみんなにはとにかく楽しんでもらいたい。そのために全力を尽くして製作に取り組んでいます。
 
――アフレコ現場はいかがでしたか?
松倉:エレメントのキャストもいるので、今回は人数がとても多いですね。
 
中村:女子校みたいになっていました。特に第1話はBKT10000(劇中のアイドルグループ)のキャストも出演していたので、スタジオは女の子ですし詰め状態でしたね。また、本作は事件ごとに登場するキャラクターが変わっていくので、出演キャストはかなり多くなっています。反面、男キャラはとても少なくて女20:男1くらいの割合でしか出てきません(笑)。
 
――BKT10000も茉莉音同様、新キャラクターですね。既存のキャラクターは登場するんですか?
中村:もちろんです。第1話から十津川(十津川警子)やアンリエット(アンリエット・ミステール)が登場しますよ。ほかにも、隠し玉を用意していますので、お楽しみに。また、物語の舞台についても、偵都ヨコハマだけにはとどまりません、とは言っておきます。
 
――放送が楽しみですね! ところで、シリーズを通しておふたりのお気に入りキャラクターはいますか?
松倉:僕はシャロ(シャーロック・シェリンフォード)か小衣(明智小衣)ですね。シャロはアホですが、一番いい子なので。小衣はお話をけん引してくれる役どころなので、現場的にはとても助かっています。頼れる安心感がありますね。
 
中村:制作的な意味合いで、敬愛しているのはネロ(譲崎ネロ)ですね。困ったらネロが悪態をつきながら「こうすりゃいいんじゃねーの」って打開策を見つけてくれるので、正直、彼女に頼って逃げたくなることもしばしばあります。それゆえに嫌われやすいポジションに立っているのは、ちょっとかわいそうですね(笑)。
 
制作から離れると、小林オペラとエラリー姫百合が気に入っています。というのも、この2人には僕自身の投影みたいなところがあるんです。僕は中学時代にはそれなりに勉強ができる方だったんですが、高校に入った途端に超落ちこぼれになってしまったんです。順調に活躍する中で転落して、それでもがんばっていく、というオペラくんの姿には自分を重ねてエールを送っています。姫百合は生真面目ですが、憎めない愛されキャラで、自分も彼女のように芯のある人になりたいなという願望が込められています。「ふたミル」で、彼女たちを登場させられたのはとても嬉しかったですね。特に、姫百合は「ふたミル」第8話でフェザーズの目標というポジションになれたので、フェザーズにとっても姫百合にとっても大きな成長があったと思います。
 
 


(C)ミルキィTD製作委員会

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