ダンス新時代 〜「プロダンサー」と
いう職業で生きる〜 LIFULL ALT-RHY
THM「calin」

4年目を迎えた世界最高峰のプロダンスリーグ「第一生命 D.LEAGUE」。その中で活躍するDリーガー達の激闘の日々や苦悩、そして思考や価値観に迫る“ダンス新時代 〜「プロダンサー」という職業で生きる〜”をDewsが独占取材。D.LEAGUE 23-24シーズンを駆け抜ける全13チーム26名にフォーカスします。
今回は高いダンス力と多様なダンススタイルで国内外問わず活躍し、未だなお幅広い活動に積極的に取り組み続けているcalin氏に話を聞いてみた。
D.LEAGUERになって3年目ですね。
20-21 SEASON(D.LEAGUE初年度)から、知り合いのダンサーの活躍もみていたし、SPダンサーとして出させてもらったこともあって、D.LEAGUEに興味は持っていました。そんな時に量さんからお声がけいただいて入りました。量さんとLIFULL ALT-RHYTHMのチームのカラー、社会課題と向き合うというテーマを毎ラウンド持つこと、ヘアメイクやファッションに力を入れていくこと、多様性あるメンバーであることなどをお話しいただき、やりたいことが合致したし、自分が今までやったことがなかったことなので、思い切って飛び込んだ感じです。
チームのやり方に慣れていくことには苦労しましたね。今までは音がないところから作品を作る経験はなかったし、初めましてのメンバーもいて、最初はお互いが何をどう考えているのかコミュニケーションを図るところから始まったので、余計に苦労しましたね。
今では3年目になるので、チーム内での苦労というよりは、D.LEAGUEの中で作品の魅せ方や、勝っていくためにどうしたらいいかといった苦労に変わってきた感じですね。
D.LEAGUE自体は、対戦方式やジャッジ方式の変化など、見て分かる変化がたくさんあった3年間だったなと思います。最初は自分のことで精一杯でしたが、3年経ってより内側の視点というか、どうやったらチームが勝てるかな、D.LEAGUEが良くなるかなという視点に切り替わってきたような気がします。D.LEAGUERが毎日リハを頑張って生み出している作品なので、わがままかもしれないけど、全ての作品やその制作過程を見てほしいなと思うので、それらがお客さんやファンの方々にもっと届くようにできたらいいなと思っています。今シーズンになって、チームのディレクション業に少し携わるようになって、より強く思うようになりました。
LIFULL ALT-RHYTHMは表現の要素が強いダンススタイルですよね。
いわゆるコンテンポラリーダンスの体の使い方はチームメイトの森井 淳さんが教えてくれるので、それを落とし込むようにしていますが、アルトリがやろうとしていることは、コンテンポラリーダンスの要素を使った、自分達なりのオリジナルダンスなので、オリジナルを生み出すのが難しいことはありましたね。イメージしたところから、正解を見つけていくのが難しいですね。それを見つけた上でその体の動かし方も難しいし、メンバーの個性と合わせていくのも難しいですね。
22-23 SEASONのROUND.9の”RED”という作品が、コンテンポラリーダンスとWaackダンスを混ぜたような作品で、自分の得意分野であるWaackダンスをメインに、アルトリでしかできないことに挑戦したラウンドでした。自分の中ではWaackダンスの原型を崩しつつも何個もステップアップしたWaackの作品ができた自信のあった作品だったのに、負けてしまったのが記憶に残っています。自分の踊りのスタイルも純粋なWaackダンスの原型を崩したものに挑戦しているものだと思っていることもあり、とても作品には思い入れがあります。
勝利するために意識していることなどを教えてください。
魅せ方の面で意識していることは、前に飛ばす意識ですね。しっかりと正面を向いて踊ることや、緩急をつけることなどを意識しています。あとは作品性と、勝ちにいくことのバランスを作品ごとに調整することを意識しています。
体の面では、毎日クエン酸をとったり、体に気を使った食事をしたり、体のケアは心がけていますね。うちのメンバーはマイペースなので、みんなそれぞれ必要なことを必要な時にやるスタイルです。体のケアも自己管理の一環ですね。
海外でも活躍されていますが、その経験がD.LEAGUEに活かされていることはありますか。
留学していたニューヨークでは、日本で頻繁にあるダンサーがダンサーに向けて踊る、いわゆるダンスイベントみたいなものはあまり多くなくて、ダンサーという仕事は、アーティストのバックダンサーだったりファッションモデルといった、一般のお客さんに見せることが多いので、そういう意味では海外のダンスの魅せ方とD.LEAGUEでの魅せ方方が感覚としては近いのかなと思います。ただ日本人の感覚が海外の人と違うし、自分が26年間学んできた自分のダンスが、D.LEAGUEのステージの上では通用しないことの方が多いかな。
自分の経験で得てきた感覚やセンスを自分で信じている部分は多いので、作品を作る際に思うことは提言して、みんなで相談しながら作るようにしています。
今シーズンの抱負を教えてください。
今シーズンのアルトリは、今のところあまり結果が出せていないのですが、アルトリが1年目で、勝てなかった時期に戻った感覚があって、負け続けているアルトリも面白いなと思います。負けているからといって、自分達の作品力が落ちているわけではなくて、周りのチームもパワーアップしているので、その中で次はアルトリは何を仕掛けてくるんだろうと、お客さんやファンの皆さんにワクワクしてもらえるチームでありたいです。
calin プロフィール

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