Aile The Shota、ワンマンライブ映像
を無料配信&「DEEP feat. GANMI」を
YouTube公開 豊洲PITライブ公式レポ
も公開

2023年12月6日(水)に4th EP『Epilogue』をリリースしたAile The Shota。リリース前日12月5日(火)には『Epilogue』と冠したワンマンライブを東京・豊洲PITで開催した。デビューから2年間を序章と位置付け、その集大成ともいえる内容のライブとなった。
このライブが、Aile The Shota初のライブ映像配信として2024年2月1日(木)よりABEMAにてライブ全編の無料配信が決定した。またそのライブより、当日ゲスト出演したダンスユニット・GANMIとコラボレーションした楽曲「DEEP」の映像がYouTubeにて公開となった。躍動感と幸福感に満ち溢れたパフォーマンスをABEMAとYouTubeにてぜひ堪能してほしい。
また、同公演のオフィシャルライブレポートも到着したので、以下に掲載する。

12月5日、東京・豊洲PITにて、Aile The Shotaがワンマンライブ『Aile The Shota Oneman Live “Epilogue”』を開催した。デビューからの2年間を「序章」と位置付けて、12月6日には締めくくりとして最新EP『Epilogue』をリリース。『Aile The Shota Oneman Live “Epilogue”』は、序章で突き詰めた表現力と物語を示して、次の新章における夢を語り、そして「生きろ」というストレートなメッセージを届ける内容で、Aile The Shota自身の涙が止まらない瞬間もあった。
開幕の瞬間。カーテンが開くと、ステージにはハートマークや「LOVE」といった言葉が書かれた本のモニュメントがスポットライトで照らされている。そして、ページをめくる音やペンで文字をる音が鳴り響く。さらに“特別”(1st EP収録)から《誰も味わえない様な》《他の誰でも無いから》のフレーズがサンプリングされたSEが流れる。そんな始まりから、この2年間で磨き上げたAile The Shotaの「他の誰でもない」魅力を見せつけながら、他のアーティストでは「味わえない様な」愛と幸福を伝えるライブが繰り広げられた。1曲目のイントロが流れる中、Aile The Shotaが迫り上がってきて登場。完璧な幕開けだった。
“本”がオープニングのモチーフとなったステージの1曲目に歌われたのは、《誰かが描いた小説の中/その世界が苦手だったあの日の少年は/今この何小節かに こんな夢を見ている/生きていてよかったと思えてよかったよ》と綴る「LOVE」。今日こそが涙が止まらなくなるほど《生きていてよかった》と思える日になることを、この時点ではまだAile The Shota自身も想像しきれていなかったはずだ。
階段を降りて「さあ、愛を歌おうか」と声をかけて歌い始めたのは「No Frontier」。「あなたに会える日を心の底から待ち侘びていました。ここに最高の物語を用意しました。この序章の終わりをこの曲で始めたいと思います」と語ってから、デビュー曲“AURORA TOKIO”を清らかな光で目の前の人を包み込むような声で歌う。「Everybody、リラックス。幸せになりましょう」とサラッと言葉をかけるのもAile The Shotaらしい。そこから「Like This (feat. Nenashi)」、「夢宙」、「無色透明」と浮遊感漂うトラックを繋げて、Aile The Shotaが作る《オーダーメイドの桃源郷》へと誘う。
「ひとつになった音の上で一緒に踊りましょう。また新曲を持ってきちゃいました」と伝えて鳴らし始めたのは「Bubble」。12月20日にリリースされたSnowkとのコラボ曲で、この日が初披露となった。ヴァースには自身の思想を乗せた言葉を詰め込みながらも、サビではオーディエンスを飛び跳ねさせる。Aile The Shotaなりのダンスミュージックで会場を揺らす中、ステージ上にはシャボン玉が飛び交い、多幸感溢れる空間を作り上げた。ここから「常懐 (feat. 春野)」、「so so good (feat. Ma-Nu)」と、さらにギアを上げて会場をグルーヴさせていく。
ここでスペシャルゲスト、GANMIが登場。Aile The Shotaにとってダンスを始めた頃にもっとも影響を受けたダンスアーティストだ。この日のためにアレンジされた「M.L.N.D」の上でGANMIが踊り、Aile The Shotaが歌を乗せる。スタイリッシュな黒いスーツとネクタイを身に纏ったGANMIがキメるたびにオーディエンスは声を上げて、最後のサビでGANMIの真ん中に立ってAile The Shotaも歌いながら踊ると、ここまでで一番の大歓声が湧く。さらに、「DEEP」のコラボレーションも初披露。そもそも「DEEP」はプロデューサー・A.G.Oとともに「GANMIなどのダンサーがかっこよく踊れるビートにしよう」というところから制作したディープハウスの一曲であり、その夢がえられた瞬間であった。
強力な2曲のパフォーマンスを経て、さらに「Pandora」、「DAWN」と畳み掛ける。BE:FIRST・MANATO、SOTAとのユニット「ShowMinorSavage」として発表している「SUPER ICY」へと繋げて、自らの音楽こそが“SUPER ICY”なスタイルであることを主張するかのようだ。
そしてライブでは初めて歌う、Sam is Ohmとのコラボ曲「愛じゃないから」へ。ここまでのダンスミュージック/ビートミュージックを操る姿とは打って変わって、ジャケットを羽織ってマイクスタンドを前に歌うAile The Shotaの姿は、彼自身が憧れたテレビに映る日本のシンガーたちの歌心を引き継ぐよう。そして前回のツアーでも歌った未発表曲「sweet」でタイトル通り甘いポップスを届け、「超楽しい!」という言葉ももれる中、「Yumeiro」、「FANCITY」へ。Aile The Shotaの音楽は一つひとつのビートに、言葉に、自身や他者への祈りが込められていることを改めて感じさせられる。Soulflexの演奏から成る「FANCITY」のグルーヴに乗せて歌うAile The Shotaの佇まいには、すべてのオーディエンスの想いを引き受ける逞しさが漂っていた。
「Aile The Shota、めっちゃよくない? というセクションでした」と笑い混じりにここまでを振り返る。幼少期から愛聴したJ-POPやダンス、ヒップホップ、R&Bなどをルーツに多面的な音楽表現を操り、浮遊感漂うサウンドで桃源郷へと連れていったかと思えば、鋭いビートを突き刺して自ら踊りオーディエンスも踊らせ、そして上質なポップスの歌を届ける。それがAile The Shotaだ。自身の音楽がしっかりと伝わっていることの喜びを噛み締めて、一人ひとりが歌を受け取って笑顔で踊る景色を見ながら「Aile The Shotaは間違ってなかったんだなと思います」と語る場面も印象的だった。
「僕のこれからの覚悟とすべての今を込めて、終盤戦に行きたいと思います」という言葉からラストスパートへ突入。まずは、日本の音楽シーンのど真ん中に立つ夢を堂々と掲げる「J-POPSTAR feat. SKY-HI」。《掴み取りました/Yes I’ m a POPSTAR》というパンチラインとともに、SKY-HIもサプライズ登場。「音楽業界を支えるあなた一人ひとりへ、改めて自己紹介したいと思います。私がBMSGのJ-POPSTAR、Aile The Shotaです。隣にはマイボス、SUPER IDOL、SKY-HI!」と高らかに言い放ってから「Brave Generation (BMSG United Remix)」へ。曲の最後でSKY-HIは「One and only, ATS! Aile The Shotaの世界を受け取ったか? Aile The Shotaの時代がくるぞ!」と愛を込めて叫んだ。
SKY-HIがステージを去ったあと、そのまま「Brave Generation」のトラックが鳴り続ける中、「少ししゃべってもいいかな?」とAile The Shotaはオーディエンスに向けて丁寧に語り始めた。「ここで次を提示したいと思います。来年1年間、Aile The Shotaの第1章を始めて、1stアルバムを作ります。楽しい、面白い、見たことのない物語を僕が見せます。そして2025年3月16日、僕の誕生日の次の日、東京ガーデンシアターでワンマンライブをやります」。新たな夢の発表に熱い拍手が送られる。「東京ガーデンシアターでワンマンライブをやることは、今の僕にとってすごく道のりが遠く感じる。だからこそ僕は『Epilogue』としてここで退路を断ちます。僕のことを同じように信じてくれているあなたがこんなにもいてくれることを本当に幸せに思います。どうかこの遠い道のりに力を貸してください、よろしくお願いします」。そして、深く頭を下げた。「この曲にすべてを込めてぶち上げたいと思います。僕のすべてを受け取ってください」とMCを締め括ると、これからも駆け抜けていく意志を込めて「IMA」を歌い上げた。
「IMA」を終えると、想いを出しきったAile The Shotaからは涙が溢れた。うしろを向いて隠そうとするが、どうしたってその背中では隠しきれていない。「いつも本当にありがとうございます」とファンへの感謝を心から伝えると、涙がこぼれ落ちることを止められない状態に。「あまり僕は弱さを見せてこなかった気がします。すごく嬉しいことは、今日僕があなたにこうして弱さを見せられていることです」。Aile The Shotaの心の扉が、さらに一枚開いた瞬間を見たようだった。「僕の音楽であなたの力になりたいと心の底から思うようになりました」「また生きて必ず会いましょう」と紡いでから、「Epilogue」で《生きろ》と放った瞬間は、Aile The Shotaの歌が、心が、もっとも丸裸な状態で伝わってくるものだった。そして階段を上がり、スポットライトを浴びると、暗転。完璧な閉幕だった。
Aile The Shotaの音楽は、まるでクリスタルのようだ。混じり気のない心から響かせる歌は、“音”や“人”という光を受けてキラキラと煌めき、虹色の光を周囲に散らす。その虹色の歌には、誰しもの足元に転がっている負を打ち消す力がある。その力を持って、Aile The Shotaは次の新章へと向かっていく。
文=矢島由佳子 撮影=ハタサトシ

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