2023年版“夏酒”特集第2弾 夏真っ
盛りにいただきたい5本を紹介「船戸
ゆり絵の日本酒たりてますか?」コラ
ム第7回

ラジオ大阪で好評放送中の「船戸ゆり絵の日本酒たりてますか?」は、飲食店などで日本酒をお薦めすることもできる「唎酒師(ききざけし)」の資格をもつ声優の船戸ゆり絵さんが、毎週日曜深夜にお猪口を傾けながら、さまざまな日本酒をリスナーと一緒に楽しむトーク番組です。
本コラムでは毎回、番組内に登場した日本酒の味や特徴などの感想を、船戸さんに振り返っていただきます。7月から8月上旬まで放送の第28~32杯目では、前回に引き続き、暑い夏にピッタリの“夏酒”が5本登場。今年の夏は、船戸さんお薦めの“夏酒”で、美味しく乗り切りましょう!!
――今回最初の1本目は、酔鯨酒造の「酔鯨 なつくじら 純米大吟醸 原酒」です。
 「酔鯨」を飲むのは1杯目(放送1回目)ぶりなのでワクワクしていたのですが、夏酒もとても美味しかったです。香りがフレッシュで、呑み口もスッキリドライ。公式のキャッチコピーが「キラキラな酔い心地」というものなのですが、本当にそのとおりでした。
 巷では「パイナップルのような香り」と言われることが多いらしいのですが、私的にはキゥイみたいだなと感じましたね。お豆腐にかつお節を乗せて一緒にいただいたのですが、最高の相性でした。ぜひ、皆様にも試していただきたいです。
――2本目は長崎県は平戸、森酒造場の「飛鸞(ひらん)Heaven」でした。
 大好きです! ラジオ内でも何度も告白してしまいましたが……(笑)。まず見た目がオシャレ。お酒としても、微発泡で濁りもあり、日本酒としては珍しいタイプですが、しっかり日本酒している。飲んだ瞬間「さわやか~」がお口の中に広がります。
 番組内では、長崎名物のカステラと合わせていただいたのですが「シュワシュワ、スッ、フワァ~ッ」とするんです。微発泡のシュワシュワ、スッとした味わい、そして、その後にカステラのフワァ~ッが広がるという具合です。ぜひ、実際に味わってみてください。
 私は瓶のデザインも大好きなんです。異国情緒あふれる長崎をイメージしたのか、透明なラベルにステンドグラス風のデザインが印刷されているのですが、お酒の濁りと相まって、すりガラスのような風合いをかもし出していて、とても素敵ですよね。
――3本目は金光酒造の「賀茂金秀 辛口夏純」。「賀茂金秀」は5月の19杯目でも別のお酒を番組内で紹介しました。
 こちらは番組内で、さんざん「松潤」みたいなイジりをさせていただいた一本です(笑)。「辛口」ということで、ガツンとくるのかなと思いきや、まずはフワッと柔らかな口当たり。そこからクレッシェンドしていって、最後はすごくキレがいい、というお酒でした。次第に(ドライな感じが)強くなっていくんです。
 今回はいぶりがっこチーズと合わせていただいたのですが、白身魚のお刺し身にもピッタリでしょうね。冷や麦や冷やし中華などの、冷たい麺料理にもよく合うと思います。
――4本目は高千代酒造の「たかちよ とこなつむすめ」。「たかちよ」は春に飲んだ「みかんラベル」以来の登場です。
 「たかちよ」シリーズはラベルで魅せてきますね。夏酒は、ハイビスカスをあしらったイエローのラベルが南国感たっぷりです。思わず歌いだしてしまうくらい“バナナ”をイメージさせる風味が際立つ、芳醇でスッキリとした1本でした。
 番組内ではキゥイと一緒にいただいたのですが「バ~ナ~ナ♪」からの「キゥイ!」のコンビネーションが秀逸で、気分は南国! 皆様にも、真夏のあっっっついときに呑んでいただきたいです。
――今回のトリを飾る5本目は、神戸酒心館の「福寿」。「福寿」も21杯目以来の久々の登場です。
 「福寿」は現地で呑ませていただいたこともあるくらい、私にとってはなじみ深い銘柄。夏酒は「フレッシュ爽快!」というイメージで、「大きめ氷でオンザロック」がお薦めです。キンと冷やすことで火照った体を一気にクールダウンしてくれるので、夏の暑い日に縁側でうちわをあおぎながら楽しみたいですね。
 スッキリとした味わいで、どんなものとでも相性がよさそうですが、私は枝豆がお気に入り。単体でも美味しくいただけますが、塩気が欲しくなったときにピッタリなんです。
――今回で、6月から続いた2023年版の夏酒特集は一区切りとなります。振り返ってみていかがでしょうか。
 私にとっての夏酒って“青春”のイメージなんです。もちろん学生の頃に飲酒していたということではありませんが(笑)、夏酒を飲むと、高校時代の私が汗をかきながらチアリーディングに励んでいた夏の日々を思い出します。野球の応援に行ったこと、部活のみんなで花火大会を見に行ったこと……甘酸っぱい記憶がフラッシュバックするんです。何か嫌なことや悩みがあってモヤモヤしていても、それを吹き飛ばしてくれるようなパワーがありますね。
 番組内で紹介した夏酒は、どれも個性が光るものばかり。“夏酒”のひと言でカテゴリー分けするのがもったいないくらいです。どれか1本で満足せずに、ぜひいろんなお酒を試してみていただきたいですね。
【関連リンク】・「船戸ゆり絵の日本酒たりてますか?」アーカイブはこちら

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