【et-アンド- インタビュー】
春夏秋冬の曲を出すことで
季節の色を表現できるのが面白い
それぞれが自分の中の
“病み”を搾り出して歌詞を書いた
続いての「夏海月」は曲調も歌詞の内容も夏らしくて、野外とかで聴きたい曲ですね。メンバー全員で作詞されたということですが。
栗本
仮曲をもらった時に夏曲になるのは決まっていて、4通りの歌詞を書いてから共作のケリーさんにもかかわっていただいて仕上げていきました。
野島
それこそ“メンバー同士で相談しないで”って言われましたね。菊池さんには“誰かに寄せないでいいから、ひとりで考えて”と。
夏に入る前に夏休みの宿題をもらった感じだったんですね。
野島
はい(笑)。
みなさん自由に書けましたか?
山崎
自由に書けましたね。曲調も明るいので、自分もテンション上げながら書いていました(笑)。
4人の歌詞が合わさった世界観をどう感じましたか?
モラレス
“夏海月”というタイトルからして“それって何?”って気になりますよね。サウンドにポワンポワンというクラゲを想起させるような音が入っていたりしますし、4人で歌詞を書いたことによって、いろんな感情が混じり合っているんじゃないかと思います。一曲の中にたくさんの夏が入っているので、夏をたっぷり感じてもらえるんじゃないかな?
そして、秋の「宵宵」。この曲もしっかりと季節が感じられますね。
栗本
秋って夜が長くなってくるじゃないですか。そういう雰囲気にぴったりだと思います。
山崎
この曲は「花心」と「夏海月」とはまったく違う4人の歌声が聴ける曲になっていると思います。大人っぽいというか、MVでの表情も含めて、大人な私たちが見れるのでちょっと新鮮ですね。
栗本
ダークでシックな感じの曲ですけど、キャッチーな部分もあるんですよ。《どうして》という言葉がずっとループするし、頭にも残りやすくて。サビも韻を踏んでいたりするので、ファンの方も“ずっと頭の中で流れている”と言ってくれていました。いい意味で癖の強い曲だと思います。
この曲も4人が作詞に参加していますが、この曲はどんなテーマで?
野島
“病み曲”というテーマでしたね(笑)、それぞれが自分の中の“病み”を搾り出して歌詞を書きました。“失恋”というテーマではなかったんですけど、失恋の要素が多かったし、恋愛ソングを出したことがなかったので、結果的に恋愛ソングになりました。
モラレス
“病み曲”と言われた時に、私の中では“病み=失恋”というイメージだったので、夜な夜な失恋について必死で考えて、“どういう気持ちになるかな?”って思いながら歌詞を考えていましたね。
完成した歌詞を見た印象は?
栗本
“結構、病んでるなぁ”って思いましたね(笑)。失恋ソングというだけで切ないから、重い言葉を使いすぎたら全体が重くなりすぎるじゃないですか。「宵宵」は歌詞も重めでサウンドも低音が鳴っていますけど、耳に残りやすかったり、聴きやすいので、パッと聴いた感じはそこまで重く感じないんじゃないかなと。こんな明るく歌っている失恋ソングもありだと思いましたね。
今後、冬曲が発表されると4曲通してひとつのストーリーが見えてくるかもしれないですね。
野島
そうですよね。楽曲のタイプはそれぞれ違いますけど、四季を通じて感じてもらえるものがあるんじゃないかと思っています。
ちなみに今回の楽曲は関係なく、どの季節が好きですか?
モラレス
私は秋生まれだし、秋ってロングTシャツ1枚で過ごせたりするのがいいなと思っているので、秋が好きなんです。ですが、最近は夏もいいなと思って。それこそ“夏の夜”とかってエモいなぁって(笑)。どの季節にも思い出は残りますけど、夏ならではの独特な思い出が多いような気もしていているので、夏も好きになりました。
野島
私は冬だけです(笑)。昔からそうなんですよ。寒がりなんですけど、“寒い、寒い”と言ってるのも好きで。あと、街がイルミネーションでキラキラになりますし、年越しもあったりしてお祝いムードがあるので好きですね。
栗本
私は春と夏が好きで、特に春が好きです。植物が大好きなんです。それこそ桜満開の季節だし、ネモフィラっていう紫色の可愛い花があるんですけど、それが中学生の頃から一番好きな花なんです。ネモフィラは3月から5月にかけて咲くので、ネモフィラに出会える季節だから春が好き(笑)。
山崎
私は秋ですね。栗や焼き芋など、秋の食べ物が好きなんです(笑)。あと、過ごしやすい気温がいいですよね。パーカーやトレーナーとかで過ごせるのがいいなって。
最後にグループとしての今後の目標を教えてください。
栗本
デビュー当時から言っているんですけど、それぞれ出身地が違っていて、きあらが香川県、樺乃が愛知県、カノンが北海道、私が東京都なので、全員の出身地でライヴがしたいですね。“出身地ツアー”をしたいです(笑)。
野島
いつかそれを実現させたいです!
取材:田中隆信