L→R yukirie(Gu)、松永 瀀(Vo)、平井 文(Groove Activator)

L→R yukirie(Gu)、松永 瀀(Vo)、平井 文(Groove Activator)

【SpendyMily インタビュー】
もっと大きいところを
目指していきたい

今回のMVはドラマ風にはせずに
感情を重視した

続いて、「Distance」のミュージックビデオについて話しましょう。今回も平井さんが手がけたのでしょうか?

平井
やらせていただきました。松永くんに歌詞を送ってもらって、最初は歌詞の雰囲気に合わせたMVにしようと思ったんです。でも、今までのMVがドラマ仕立てだったし、今回は“Distance”というタイトルだったので、ドラマ風にはせずに感情を重視した方向でいくことにしました。

また新しいSpendyMilyの魅力を味わえるMVになっていましたね。それに、楽曲と同じくMVもどこか80'sっぽさが香っているように感じました。

平井
それは意識しました。80年代のMVは視覚的に鮮やかだったりするので、そういうところでイメージが重なると思います。ただ、きれいにしすぎるとサラッと終わってしまうからインパクトを残したいと思って、モザイクを使ったり、気持ちがざわつくような要素を入れたりしました。あとは、“Distance”ということで、今のコロナ禍を踏まえたところもありましたね。マスクをしていると顔の一部しか見えないので、実際に会ったとしてもその人の全部が分かるわけではない…そういうことも表せたらと思っていました。
yukirie
平井さんも言ったように、前作までのMVはドラマ仕立てでしたけど、今回はストーリーというよりは映像の美しさであったり、面白さ、斬新さを重視しているんですよね。そういう意味では、さっき話した“とりあえずカッコ良いものを優先していくよ”という楽曲に対するスタンスとMVに対するスタンスが一致していると思いますね。そういうリンク感があるのもいいなって。あと、MVを観てもらうとギターがどんなことをしているのか分かるようにしたくて、撮影の前はかなり練習しました。実際に弾くわけじゃないのに(笑)。特にメインフレーズは僕の中ですごく重要なので、そこをはっきりさせたかったんです。それに、レコーディングで使ったわけではないけど、フェンダーのアコスタソニックのジャズマスターを使いました。絶対にマッチするし、ギターをやっている人にインパクトを与えられるから、これはもう使うしかないと思ったんです。
松永
「Distance」のMVは今までのものとはまた違ったカッコ良さがあると思いますね。お洒落な感じだけど、サイケっぽさやヒリヒリした感じもあって、観た人の心に残ると思う。そういうところで、今回のMVもすごく気に入っています。撮影も楽しかったし。今回のMVはいろんなシーンがあって、今まで以上にやり甲斐を感じました。平井さんは指示とかがやさしいので、現場の雰囲気もすごく良かったです。厳しい監督さんだったら叱られるようなシーンもあったと思いますけど、平井さんはやさしくカバーしてくれました。

いいですね。平井さんは現場の雰囲気が悪くならないように穏やかにされているのでしょうか? それとも撮影が楽しくて自然と、そうなるのでしょうか?

平井
両方ですね。でも、やっぱり現場が楽しくないと絶対にいいものは作れないので、現場の雰囲気は重視しています。

そういうスタンスも含めて、平井さんはSpendyMilyを離れたところでの映像関連の仕事も増えていく予感がします。話は変わりますが、もう少しみなさんの人柄などを知りたいので、「Distance」の歌詞にちなんだ質問をさせていただきたいです。それぞれ、自分はこういうところがまだ子供だと思う部分や、そろそろ卒業しないといけないと思いつつやめられないことは?

yukirie
あまり良くないことだと思いつつやめられないのは、インスタント食品を食べてしまうことです。インスタライヴとかでつい食べ物の話とかをしてしまって、そういうキャラになっているのも、どうしようかと思っているし…。もう少し食に対してストイックになったほうがいい気はしているんですけど。あとは、制作の面で僕は今まで吸収してきたものだけで完結させようとしてしまうところがあって。ある程度吸収すると一定期間は新しいものはいいかなという気持ちになってしまうんですよね。でも、その状態で曲を作っても同じところを2度、3度回って、結局は似た感じの曲になってしまう。だから、インプットの頻度をさらに上げて常に更新していくくらいの気持ちで取り組んでいけるよう心がけています。
平井
さっきの現場の話とちょっとつながりますけど、私は言いたいことが言えないことが結構あるんです。“もっとこうしてほしいんだけどなぁ”と思っても言えなくて、勝手にイラついてしまったりとか。言えない自分に対してもイラつくし、相手に対してもイラッとしてしまう。でも、相手は悪くなくて、言えない自分が悪いんですが。だから、そういうところを直したいと思っています。
松永
僕は裏原宿とかで買い物をすることが多いんですけど、あの辺りはイキッてる人が多いじゃないですか。そういう連中を見て“こいつイキッてんなぁ”と思いつつ、ふと鏡を見たら自分もイキッているという(笑)。“人のことは言われへんなぁ…”みたいな(笑)。そんなふうに、自分もそうなのに気づけていなかったりするところが、ちょっと子供かなと思いますね。

みなさん、ピュアな部分を持ったまま大人になっていってほしいと思います(笑)。さて、「Distance」はMVも含めて注目の一作になりましたし、さらに7月にSHIBUYA eggmanでライヴも決まっていますね。

松永
7月のライヴはより一層楽しみたいという気持ちがあるし、より一層カッコ良い姿を観てもらいたいと思っています。いいライヴができるように頑張るので、ぜひ会場に足を運んでほしいです。
yukirie
今までのライヴは自分のことで精いっぱいなところがあったので、7月のライヴでは内側を向いた状態から、外に向けてエネルギーを発するようにしたいですね。どんどん規模感を大きくしていきたいので、7月は対バンライヴですけど、“こいつらならワンマンできるんじゃないか?”と思ってもらえて、自分たちもそう思えるきっかけになるようなライヴにしたいと思っています。
平井
さっき話したように、やっとバンドの一体感が出てきたというのがあって…悪い言い方をすると、今までは自分がちゃんとしていればいいと考えていたんですけど、これからはSpendyMily全体がちゃんとして、お客さんに届けられるようにしたいので、そういうことを意識して臨もうと思っています。

取材:村上孝之

配信シングル「Distance」2022年5月27日配信
    • ※詳細はオフィシャルHP等をチェック

ライヴ情報

『[ 200A ] – POST ERA SWAGs 2』
7/21(木) 東京・SHIBUYA eggman
w)One Eye Closed、THE SIXTH LIE

「Distance」MV

アーティスト

OKMusic編集部

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