【MM(メイメイ) インタビュー】
自分たちみたいに悩んでいる人を
勇気づけられるように届けていきたい
悩んでいた頃に
MMの曲に出会いたかった
デビュー曲「イロトリドリノヒビ」は、まさにそんなメッセージが込められていますよね。
ぎんしゃむ
はい。“多様性を認めていこう”という内容の歌詞や、“人それぞれでいい”というメッセージが込められています。
ぷうたん
MMのデビュー曲としてぴったりなんですよ。
ぎんしゃむ
“空気読むのはやめよう”とか“自分のままでいいよ”というメッセージが強いから、今の自分にもすごく響くんですよね。昔は周りの目を気にしながら生きていたからこそ、当時の自分のような人たちにこの曲が響いてくれたら嬉しいです。
その気持ちはどうやって脱したんですか?
ぎんしゃむ
中学生の頃から周りに可愛いと言ってもらえることが多くて、承認欲求が爆発しちゃったんです(笑)。そこから自撮りをSNSに載せるようになったら、バズッたんですよ。その時に、みんなが認めてくれるほどの可愛いさなら悩むことないと思ったんです。
SNSがいい効果を生み出したんですね。
ぎんしゃむ
そうですね。すごく強くしてくれました。
ぷうたん
私は真逆かもしれないです。小学校、中学校の時は、女の子ではない自分に悩んでいましたし、周りから人と違うということでからかわれたこともありました。でも、親はずっと味方でいてくれていて。どんな時も“あなたは宝物だよ”と言って育ててくれたので、バカにされても“自分らしくていい”と思っていました。その頃からメイクをして学校に行くようになって、周りの女子たちもメイクをし始めて、そこで仲良くなれたんですよ。今思うと、悩んでいた頃にMMの曲に出会いたかったと思います。MMの活動が当時の自分のように悩んでいる子たちの力になれたら嬉しいですね。
カップリングの「nosy hero」は、またタイプの異なる曲ですね。
ぷうたん
この曲は“あなたのヒーローは誰ですか?”って歌っているんです。歌詞では誰かの背中を見てヒーローになりたいと歌っているんですが、それは私にとっては親のことなんですよね。レコーディングの時も親のことを思って歌いました。
ぎんしゃむ
この曲は理想的な人のことについても歌っていて、自分はフォロワーさんや応援してくれる人たちに助けられることがすごく多かったので、みなさんを思い出しながら歌いました。
ふたりにとってSNSは本当に大事な場所だと思うのですが、使い方を間違えてしまう人が多いのは残念ですよね。
ぷうたん
そうなんですよ。私も頭の中に出てきた言葉をそのまま投稿するのではなく、“ひとりでも嫌な気持ちになる人がいないか?”と考えて投稿するようになりました。
ぎんしゃむ
最初は自分もアンチからかなりのダメージを喰らっていたんですが、そのせいで自分らしさを出せないのがバカらしくなったんですよね。アンチの数よりも肯定してくれる人のほうが絶対に多いのに、悪いほうに気持ちをとられることがすごく嫌で。
でも、傷ついた言葉ってどうしても気になりますよね。
ぎんしゃむ
はい。だから、最近は自分のことを肯定してくれる人を大事にして、それ以外の意見には“そういう価値観の人もいるんだな”と思えるようになったんです。病んだ時には、いいほうに目を向けることを大事にすれば、もっと楽しく過ごせると思っています。
ふたりを見ていると、すごく元気になりますね。
ぎんしゃむ
あははは。嬉しいですね。
ぷうたん
自分たちと同じ経験をしてきた方や自分に自信がない方、コンプレックスを抱えている方に、パフォーマンスを通して勇気づけられたら最高だと思うんです。なので、これからは歌詞やメロディーによに気持ちを込めて、メッセージを届けていきたいですね。
取材:吉田可奈