[Alexandros]川上洋平、ニコール・キ
ッドマン主演『ストレイ・ドッグ』に
ついて語る【映画連載:ポップコーン
、バター多めで PART2】
アメリカでは2018年に公開されて、二コール・キッドマンがゴールデングローブ賞の主演女優賞にノミネートされたり、他にもいくつもの賞を受賞してる。監督のカリン・クサマはシャーリーズ・セロンの『イーオン・フラックス』も撮ってますけど、女性がヒーロー的な作品を描くのがうまいんでしょうね。演出や脚本も良いと思いましたけど、僕はニコール・キッドマンの演技に持っていかれました。
最初はニコール・キッドマンの凄みのある演技に圧倒されましたね。こんなニコール・キッドマンは見たことない。でも観終わってから頭の中で振り返ってみると、映画としてもすごく良かったなって。『ユージュアル・サスペクツ』的な終盤のどんでん返しの展開もあって、「あそこはそういうことだったんだ」って気付く。結構難しいところはあるので、1回観てわからなかったらまた観ても楽しめるとは思います。
決して褒められた過去を持ってるわけじゃないんだけど、娘への愛情が感じられるシーンもいくつもあって、「良いお母さんだなって」って随所に感じられた。母と娘ならではの関係性が伝わってきたのも良かったですね。
エリンも、「過去からは逃げられないし、私はこういう生き方しかできない。こうやって生きていくしかないんだ」って受け止めている。僕の場合は、そういう時間はやっぱりひとりになろうとするし、レザージャケットを着て車の運転したりして、初心を思い出すっていうところに向かったりする。自分に酔っちゃってるのかもしれないですけど、その気分もうまく活用するというか。
どんな仕事をしてても見つめ直す瞬間って必要だと思うんです。それこそ僕はサラリーマンをやってた時はすごくやさぐれてたし(笑)。でもその中でひとりになってそのままの感情を吐き出して、ファーストアルバムの『Where's My Potato?』に入ってる曲たちが生まれた。そこはやっぱり気持ちの持ちようで、やさぐれたとしても決してネガティブなことだけじゃないなって。
僕はトム・クルーズと結婚してた時代のニコール・キッドマンが特に好きなんです。中でもトム・クルーズと共演した『遙かなる大地へ』のニコール・キッドマンは超かわいくて。映画自体もすごく良い青春映画ですし。
ニコール・キッドマンって、『ピースメーカー』があったとは言え、あれはジョージ・クルーニーが主演だし、これまでアクションのイメージってあまりないと思うんです。これだけキャリアを重ねて、このタイミングでアクションをやるっていうので僕がパッて思いつくのはリーアム・ニーソンで。『シンドラーのリスト』で注目されて、しばらくは作家性の強いドラマ作品に出る俳優ってイメージだった。『スター・ウォーズ』はアクションシーンはあるけど主人公ではないし。そのあと『96時間』に出て、一気にアクション俳優のイメージがついた印象があります。
トム・クルーズも、最初はそんなにアクション映画のイメージはなかったけど、『ミッション:インポッシブル』からどっぷりアクションにハマって、今ではいくつもアクション映画の代表作がある。でも、『ストレイ・ドッグ』を観て、ニコール・キッドマンさすがだな、アクション映画に移行しなさそうで良いなって感じました。なんか僕偉そうなこと言ってますけど(笑)。
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SPICE
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