シンセ番長・齋藤久師が送る愛と狂気
の大人気コラム・第七十一沼 『ダベ
る沼!』

「welcome to THE沼!」
沼。
皆さんはこの言葉にどのようなイメージをお持ちだろうか?
私の中の沼といえば、足を取られたら、底なしの泥の深みへゆっくりとゆっくりと引きずり込まれ、抵抗すればするほど強く深くなすすべもなく、息をしたまま意識を抹消されるという恐怖のイメージだ。
一方、ある物事に心奪われ、取り憑かれたようにはまり込み、その世界にどっぷりと溺れることを
「沼」
という言葉で比喩される。
底なしの「収集」が愛と快感というある種の麻痺を伴い増幅する。
これは病か苦行か、あるいは究極の癒しなのか。
毒のスパイスをたっぷり含んだあらゆる世界の「沼」をご紹介しよう。
第七十一沼 『ダベる沼!』
ダベる、駄弁る、Dabel。
ダベるというと、他愛のない、くだらない世間話や井戸端会議を思い浮かべるだろう。
そう、その「ダベり」をアプリケーションとして開発してしまった人物がいる。
「セカイカメラ」やメガネ型ウェアラブルデバイス「Telepathy One」の開発者であるIT起業家の井口尊仁さんだ。
彼はアメリカで「DOKI DOKI」という会社を設立し、そこで「Dabel(ダベル)」をリリースし、今では世界中のユーザーがそのアプリの虜になっている。

ひょんな事から井口尊仁さんと私は出会ったのだが、瞬時にして意気投合。なぜなら「多動仲間」だったのであるw

すぐサイフを無くす。同じものを何度も買ってしまう。どデカいフライトケースを空港のトイレに置き去りにする。お金をボロボロ落としながら歩行する。「仲間だ」と思ったw
ADHDについてはこちらの沼でも取り上げております。

Dabelはライブストリーミングの音声コミュニケーションツールで、だれもがホストになる事ができる。テーマは自由だ。
もっと簡単に言うと、「ラジオと電話の中間」。これは他のソーシャルメディアには無いとても興味深い仕様なのだ。
なぜなら映像や画像が無く、音声のみでコミュニケーションをするため、公開放送電話、及びインバイトするとリスナーを呼び込む事もできてしまうという、なんとも前例の無いシステムだ。
一度やってみるとわかるが、Dabelの最大の特徴は、その通話自体がコンテンツになるという事。
もちろん、ライブストリームだけでも良いし、そのあとアーカイブを残す事も消す事もできる。
音声以外に、コメントが残せるのもなかなか面白い。
ホストはテーマになるようなネタをタイトルにするだけで、いつでもどこでも放送を開始する事ができる。
自宅からはもちろん、お風呂から、帰宅中の徒歩中、公園など場所を全く選ばない。
検索機能がついているので、すぐにでも興味のあるコンテンツ(番組)にアクセスできる。
時間だって自由だ。たった1分の放送でも良いし、盛り上がれば何時間でも世界中の人たちとコミュニケーションができる。
気に入ったホストや仲間をフォローすると、その人が番組を始めるとベルが鳴って教えてくれるのも嬉しい。
まるで深夜のAMラジオを親に隠れて聞いているようなDOKIDOKI感。そして、番組に電話で呼ばれたときの緊張感と高揚感。これはハマる。
私は早速3つのテーマで番組(というほどの大袈裟なものではないが)を始めた。
一つは6年前に代官山のUNIT地下でやっていた「SYNTHBAR(シンセバー)」をDabelで復活させてみた。
リスナー参加型のシンセバーでは、あらゆるシンセサイザーを使い、それらの曲がどのゆに作られているか解析し、リアルタイムでシンセサイザーによるダビングをしていき、最終的に楽曲として仕上げていくというものだ。
毎回リスナーの数が増え続けているのが目に見えてわかるのは嬉しい。
そして、ちょう個人的番組として「topwater fishing」という釣りの番組を独り言のように配信している。
釣りの番組と言っても、毎回毎回釣れず、必ず川に落ちて帰ってきた後放送する。
時間は既に朝方だ。
誰も聞いているはずの無い時間と思いながら放送を開始すると世界中から瞬時にしてアクセスがくる。
「ああ、今日も落ちたのねw」とか言って励ましてくれるのだ。嬉しいw
さらに井口尊仁さんといろいろ打ち合わせをしていくうちに、「私たちの周りって、ADHDの人多く無いですか?」という話に行き着いたのだ。そして、見渡せばほぼ全員「ADHD」いわいる多動症という事が発覚w
そこで井口尊仁さんは早速Dabelで「多動協会(Atamaga Dondon Hataraite Doshiyo! Club)」という番組を立ち上げた。
光栄にも「名誉会長」に任命された私だが、これは喜んでいいのだろうかあるいは、、、w
現在、Dabelには厳しいルールが無い。
とても自由である。
そのため、若干の責任感を持ちながらの配信が必要でもある。
しかし、そのヒリヒリしたちょっとした緊張感がラジオ番組のパーソナリティーを務めるような楽しさがあるのだ。
私は子供の頃、安いFMのトランスミッター(近距離であるがFM電波を飛ばして、ラジオで受信できる)を買って、自室から母親を強制的にリスナーにして放送していた。
しかし、ラジオから流れる音声より、生声の方が大きく全く意味がないという変態行為で終了。
Dabelは現在のところiOSのみの対応になっており、アンドロイドユーザーからの多くのリクエストを受け、井口尊仁さんが早急に開発を進めている。
盲目の方々にも絶大な支持を得ているDabel。
耳と言葉のコミュニケーションは無限大である。

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