9月18日 at TSUTAYA O-WEST

9月18日 at TSUTAYA O-WEST

【エルフリーデ ライヴレポート】
『エルフリアルメモリアルツアー』
2019年9月18日 at TSUTAYA O-WEST

9月18日 at TSUTAYA O-WEST
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 エルフリーデのメジャーデビューアルバム『real-Ize』を最初に聴いた時、彼女たちの佇まいとその楽曲とのギャップが上手く埋められなかった。例えば革ジャンとか、いかにも“バンドやってます!”といった風貌でもないし、逆に何やら奇を衒ったようなコスチュームでもない。普通の女の子らしい出で立ちのメンバーがロックを鳴らしているのだから、自分のような古いタイプの人間は頭の中で整理が付かなかったのだ。今回、初めてライヴを拝見して、そのギャップは埋まった。比較的カジュアルなワンピースやロングスカートをまとったメンバー全員から確かに音が出ている。シーケンサーを使う曲も若干あったようだが、基本はメンバー4人によるバンドサウンドだ。

 まず、山吹りょう(Gu)。精力的にモデル&コスプレイヤー活動をされているのを時々SNSで見掛けているだけに、余計に彼女のルックスと『real-Ize』で聴かせるギタープレイとがなかなか結び付かなかった。だが、この日、我が目でしかと見た。流麗なソロ、鋭角的なリフ、そして軽快なカッティングと、さまざまなフレーズを器用に弾き分けるテクニカルなギタリストである。それがよく分かった。ロックバンド、エルフリーデのサウンドを引っ張っているのは間違いなく、この人だ。聴きどころは随所にあったが、これ1曲を挙げるならやはり「Lost thing,Last song」だったろう。間奏で魅せたJimmy Page風のギターソロはお見事だったと思う。あと、黒いストラトからトランスミッターに延びたピンクのケーブルが何とも良かった。あれはエルフリーデを象徴していたように思う。

 星野李奈(Ba)は手脚がすらりとしているので、ネックの長いベースを抱く姿からしてカッコ良い。そのプレイは…というと、安定というか堅実というか、すごく丁寧にバンドのボトムを抑えている印象だ。彼女はエルフリーデ結成の首謀者であってリーダー的な役割も担っているのだろう。そうした責任感といったものがプレイにも表れていたような気がする。だが、6弦ベースに持ち替えたラスト「MONSTER」だけは少し事情が違った。レンジの広さを活かした複雑なフレーズの連続は、それを弾いている彼女の陶酔した表情と併せて、完全に見ものだった。個人的にはこのタイプの楽曲をライヴであと1、2曲は聴いてみたい。そう思わせるに十分な迫力であった。

 常にニコニコと笑顔でドラムを叩いていたのが、ゆーやん(Dr)。彼女もまた生真面目なプレイヤーという印象であった。何でもエルフリーデに加入するまでこれほどテンポの速いドラムを叩いた経験がなかったらしいのだが、この日、拝見した限りではそれがいい具合に反映されているように思えた。あるテンポから実にいいグルーブが出るのだ。専門的なことは分からないけれども、おそらくスネアがやや突っ込み気味であったりして、それがベースラインと絡んだ時に独特のドライヴ感が出るのだろう。これが聴いていてとても気持ちが良かった。これが狙って出せるような楽曲があれば、彼女たちのライヴはもっと楽しくなる。

 ライヴを拝見して自分の中でその印象がもっとも変わったのはみくる(Vo)だった。歌の印象ではない。よく声は出ていたし、彼女の歌声は妙な癖がないので歌メロをしっかり立てている。エルフリーデの楽曲の中心は、やっぱりみくるの歌であって、その印象はいい意味で音源と変わらない。では、何の印象が変わったかというと、彼女の姿勢である。『real-Ize』の取材時、星野李奈が“みくるはガンガン出ないタイプなので、ステージではあんまり豹変しないんです”と言っていたが、確かに豹変はしないものの、MC時を含めた彼女のステージングは実に堂々としたもので、そこにオフステージでのイメージが微塵もなかった。フロントマンとしての自覚は十分。そんな意気込みが感じられて、勝手に頼もしく思ったところだ。

 今春メジャーデビューの新人バンドであるからして、その演奏が完璧だとは言わない。だけれども、それは何かが足りないではなく、まだ伸びしろがあると前向きに捉えたくなる、そんなライヴであったと思う。

撮影:小林弘輔/取材:帆苅智之


セットリスト

  1. SE. E.L.F. album.ver
  2. 1. Hello Goodbye
  3. 2. FATE
  4. 3. useless girl
  5. 4. memory
  6. 5. ソラトイロ
  7. 6. tears
  8. 7. Orange
  9. 8. Vibration エロフリーデ当て振りver
  10. 9. Vibration(PD小田内 Guset)
  11. 10. Empty
  12. 11. エンドロール
  13. 12. Lost thing,Last song
  14. 13. PASSION
  15. 14. MONSTER
  16. <ENCORE>
  17. Starlight
エルフリーデ プロフィール

2017年8月結成、ガールズロックバンド“エルフリーデ”。サウンドプロデューサーにピアノギターロックバンド“Quint”の小田内志徳を迎え、キャッチーなメロディを特徴とする力強さとPOPさを兼ね備えたロックサウンドを奏でる。2017年11月4日に初ライヴを渋谷TSUTAYA O-Crestにてワンマンで実施。250人ソールドアウトというスタートを切り、2018年6月には初音源となる自主制作盤ミニ・アルバム『- LOVE & -』を発表し、ライヴ会場とオフィシャルHP通販のみの限定販売ながらファースト・プレスは即完売。2019年2月16日表参道GROUNDにて行われた2ndワンマンで、結成から約1年半にしてキングレコードよりメジャーデビューを発表。2019年4月24日、10曲入り1st full album「real-Ize」が全国発売決定。只今“エルフ”(エルフリーデのファンの俗称)絶賛増殖中につき、大注目の新人ガールズロックバンドである。エルフリーデ オフィシャルHP

OKMusic編集部

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