ROTTENGRAFFTY『響く都』に散りばめられた京都愛

ROTTENGRAFFTY『響く都』に散りばめられた京都愛

ROTTENGRAFFTY『響く都』に散りばめ
られた京都愛

ホームである京都への愛
ROTTENGRAFFTYは京都を中心に活動しており、メンバーも京都出身。ラップ調の歌詞や和のテイストの曲調など、様々な要素を取り入れた曲と熱いライブパフォーマンスで知られる。
毎年6月10日に開催される「ロットンの日」が京都で行われるほか、今や冬の定番フェスとなりつつある「ポルノ超特急」も京都・パルスプラザで開催される。とにかく京都に重きを置いたバンドなのだ。
中でも『響く都』は京都愛に満ちている。まずタイトルの『響く都』。言わずもがな京都を表しており、バンド全体でも京都を「響都」と表記することが多い。
歌詞中に登場する京都に関するワード
冒頭に登場するこのフレーズ。京都を走る「アズキ色」ボディの電車といえば阪急電車だ。曲が始まってすぐ、ジャブのように打ち込まれる京都要素が熱い。
響く都 歌詞 「ロットングラフティー」
https://utaten.com/lyric/iz16122125
さらに、その後も京都を代表する電車が登場。
響く都 歌詞 「ロットングラフティー」
https://utaten.com/lyric/iz16122125
中盤に入り、上記のフレーズは、まさしくROTTENGRAFFTYの抱く京都への思いが表れていると言えるだろう。
京都には千年単位でその姿を残し続ける神社仏閣や老舗の店がある一方、新しい音楽や文化が常に発信され続けている。そんな新旧併せ持った京都ならではの懐の広さを歌っている。
サビは、京都を走る大道「朱雀大路」を掛け声のように叫びながら始まる。
響く都 歌詞 「ロットングラフティー」
https://utaten.com/lyric/iz16122125
京都を見守る愛宕山や比叡山などの山々や、京都を流れる鴨川や桂川などの清らかなせせらぎが聴こえてきそうなフレーズだ。
不遇の時代に出来上がったアルバム
響く都は2010年発売の『This World』に収録されている。長らく新譜を出すことができず苦渋を舐めていた時代から、起死回生を図るようにリリースされたアルバムだ。
このThis Worldの発売から、ROTTENGRAFFTYは快進撃を続け「ライブハウスバンド」として名を知られるようになる。不遇の時代からバンド全体を押し上げたアルバムに収録されているだけあり、響く都は負の感情を押し上げるようなパワーが込められた一曲だ。
現在ではフェスやライブでは定番といっていいほどの頻度で登場。ROTTENGRAFFTYの代表曲ともいえるだろう。
ライブでは、ラストのサビ前に「響く都!」とメンバーが煽り、それに応じるようにフロアも「響く都!」と叫び返す。
京都という土地の美しさや、脈々と受け継がれてきた文化を広げようとするように響き渡る「響く都!」というフレーズ。京都を拠点に活動してきたROTTENGRAFFTYだからこそ意味がある。
フェスでROTTENGRAFFTYを観る機会があれば「響く都!」と思い切り叫んでみるのもいいかもしれない。
TEXT つちだ四郎

UtaTen

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