REPORT / Spotify presents Early N
oise Special Spotifyが気鋭の国内新
人をプッシュする、“Early Noise N
ight“の特別回をレポート!
本公演はSpotifyが注目する新しい才能を耳の早い音楽ファンにいち早く紹介するプレイリスト『Early Noise』をきっかけに、リスナー数や再生回数を伸ばし大きく躍進を遂げたアーティスト8組を、彼らを応援し続けてきたファンと共に祝福する一夜限りのスペシャルなライブ・イベント。
チケットがソールドアウトしているだけあり、開演前から多くのオーディエンスが駆けつけた会場には、これまでに東京と大阪でコンスタントに開催してきた“Early Noise Night”での写真や今回の出演アーティストの写真を用いたキー・ビジュアルなどを展示し、今夜がメモリアルな日となるであろうことを確信させた。
定刻通りにイベントはスタート。この日の司会を務めるハリー杉山が登場し、オーディエンスとのコール・アンド・レスポンスも取り入れつつ、本イベントの趣旨などを説明。そしてこの日の一番手としてステージに登場したのは、昨年6月に大阪にて開催した“Early Noise Night #6”にも出演したラッパー、あっこゴリラ。
「春は過ごしやすいけど、病みやすい季節でもある」ということで、メジャー“再”デビュー曲となった「余裕」では、そのような負の感情を吹き飛ばすようなポジティブなメッセージを投げかける。最後は誰かが勝手に決めた“女性らしさ”や“ジェンダー感”に対してのアンチテーゼを掲げる「GRRRLISM」。旗を振りながら楽しそうにパフォームする彼女の姿に、オーディエンスも諸手を挙げて応えていた。
■あっこゴリラ Setlist
M2. ゲリラ×向井 太一
M3. グランマ
M4. 余裕
M5. GRRRLISM
時にピアノを弾きながら、時にはハンド・マイクで歌うビッケブランカのボーカルも安定感抜群。その歌声や、軽やかに笑いも誘う仕草やトークからは、天性のスター性のようなものをビシビシと感じとることができる。「この日をずっと楽しみにしていたんです。僕はSpotifyをすごく使っていて」と、このステージに立てたことへの喜びも伝えるビッケ。しっとりとしたバラード「まっしろ」では思わずその美声を存分に披露。最後の「Winter
Beat」ではQueenへのオマージュと思われる箇所も見受けられ、ビッケの流麗なファルセットも、スタジオ音源よりも一段とエモーショナルに響き渡る。終了後、「こういった特攻(特殊効果)は初めてでした」と語っていた通り、華やかな空気のままステージを後にした。
■ビッケブランカ Setlist
M2. まっしろ
M3. Winter Beat
SIRUPの「もうみんなだいぶ熱くなってるやん。ちょっとチルしようか」とのMCから、人気のバラード曲「LOOP」へ。ステージにはShin Sakiuraと、SIRUPのロゴをあしらったネオン管のみ。シンプルな演出ながらも、ステージの真ん中に立つSIRUPの圧倒的な説得力を擁する歌声に、グイグイと引き込まれる。終演後のトークでは、5月にニュー・アルバムがリリースされることも明かされるなど、嬉しいサプライズも起こった。
■SIRUP Setlist
M2. LOOP
そこから一転、なんと今度はバンド史上最速BPMを叩き出した「ペーパーロールスター」へ。一気にギアを上げて、パンキッシュな演奏で会場の温度はますます上昇。ルーパーを駆使した演奏で、2ピースながらも骨太なサウンドをかき鳴らす。ギター・ソロではささくれ立ったノイジーなギターも炸裂。性急なテンポで一気に駆け抜けて終了。その寡黙さも含めて、“自分たちを貫いた”パフォーマンスとなった。
■ドミコ Setlist
M2. ペーパーロールスター
続いて資生堂「アネッサ」のCM曲として、小袋成彬、KANDYTOWNのラッパー・KEIJUとコラボした新曲「Summertime」では、先述のKEIJUがサプライズ出演。会場は嬉しい驚きに包まれる。RIRIのパワフルかつ表現力豊かな歌唱と、KEIJUによる滑らかなフロウの対比でオーディエンスを魅了していく。最後はアメリカ・サクラメントで撮影されたMVも話題を呼んだ「Honey」。ダンサーが再登場し、会場にはシャボン玉も撒かれ、非日常的な空間を演出した。
■RIRI Setlist
M2. Summertime feat,KEIJU
M3. Honey
メロディアスな歌メロでグイグイと引き込む「VOICE」、「次の曲は踊る曲」と、なぜかカタコト調のMCと共に披露された「Zero Gravity』。「RIRIちゃん、グラミー賞いけるっしょ」、「RIRIちゃんの次はやり辛い(笑)」と冗談も交えながら、ラストの「Almost There」へと流れる。ポップを体現しつつ、各パートのソロでは確かな演奏力に裏打ちされた遊び心のようなものも感じられる、エンターテインメント性の高いパフォーマンスとなった。最後は金テープが会場に降り注ぎ、会場のボルテージはまたしても最高潮に達した。
■Nulbarich Setlist
M2. VOICE
M3. Zero Gravity
M4. Almost There
その後のトークでは、自身が音楽活動を始めるキッカケとなったというEd Sheeranの来日公演が行われた会場、新木場Studio Coastでのライブが5月に決定していることなどを語ってくれた。
■ReN Setlist
M2. What I’m feeling
M3. HARRICANE
なお、Official 髭男dismはドラマに引き続き、映画版『コンフィデンスマンJP』の主題歌を手がけることも発表されており、藤原はタイアップというよりはコラボレーションに近いと語っていた。
■Official 髭男dism
M2. Fire GROUND
M3. 115万キロのフィルム
M4. Stand By You
今回の“Spotify presents Early Noise Special”も会場規模は大きいながらも、アーティストとファンが一体となって楽しめる演出を追求しており、音楽を愛するアーティストとファンが集い、リラックスした雰囲気の中で心から音楽の素晴らしさを堪能した夜となった。
Text by 保坂隆純 (Spincoaster)
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Spincoaster
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