スクリーンで繰り広げられる湊兄妹最
後の戦い! 『劇場版ウルトラマンR
/B セレクト! 絆のクリスタル』キ
ャストインタビュー

ある日突然ウルトラマンになって、街を守るために戦うこととなった湊カツミ&イサミの兄弟を中心に、家族の絆の物語を描いて人気を博した『ウルトラマンR/B』。昨年夏から冬にかけて放映されたテレビ版に続き、妹・アサヒを加えた湊三兄妹の最後の戦いを描いた『劇場版ウルトラマンR/B セレクト!絆のクリスタル』が3月8日(金)より全国映画館で公開される。
新たなウルトラマンや、久々となる女性ウルトラマンの登場など、気になる内容満載の同作公開に先駆けて、湊カツミ役・平田雄也、湊イサミ役・小池亮介、湊アサヒ役・其原有沙のお三方に、撮影を終えての感想や劇場版の見所を語っていただいた。
まだまだやりきってない!さらに盛り上げるぞ
――TV版と劇場版を通して『ウルトラマンR/B』を演じ終えた感想はいかがでしょうか?
湊カツミ役・平田雄也(以下「平田」):撮影自体は8月末で終わったので、だいぶ前に撮り終わってはいるんですけど、年末年始に『ウルトラヒーローズEXPO 2019』という大きなイベントもあったり、3月の映画に向けてこうして取材していただいたり、ずっと『ウルトラマンR/B』として活動させていただいているので、時々寂しさを感じる時はあるんですが、いまでも僕は「湊カツミ」で楽しく貴重な体験をさせていただいていますね。

湊カツミが変身するウルトラマンロッソ (c)円谷プロ(c)ウルトラマンR/B製作委員会 (c)劇場版ウルトラマンR/B製作委員会

湊イサミ役・小池亮介(以下「小池」):撮影はもう終わっていますが、イベントがあったり、こうして取材していただいたり劇場版の公開もこれからあるので、本当の意味での「やりきった!」っていう実感はまだまだ無くて、これからも『ウルトラマンR/B』を盛り上げていくぞって感じですね。
湊イサミが変身するウルトラマンブル (c)円谷プロ(c)ウルトラマンR/B製作委員会 (c)劇場版ウルトラマンR/B製作委員会
湊アサヒ役・其原有沙(以下「其原」):去年はすごく『ウルトラマンR/B』の一年って言ってもいいぐらいこの作品に染まったなって感じでした。今回の劇場版で作品は一旦終わっちゃうんですけど、これからもファンの皆さんと盛り上がり、また『ウルトラマンR/B』が好きって言ってくださる方がもっと増えたらなと思います。
――年末年始に開催された『ウルトラヒーローズEXPO 2019』では、バトルステージに生出演されましたが、ファンの皆さんの前で生で湊兄妹を演じるのは、撮影とは感じるものが違いましたか?
湊兄弟
平田:1日5回でプレビューも含めて計46公演だったんですが、やっぱり毎回違うお客さんがたくさん入ってくださって、そして楽しんで下さっているのが嬉しかったですね。僕たちはいちばん最初に舞台に出て自己紹介をする下りがあるんですけど、その時に皆さんが歓声を挙げてくれると、ビシッとしなきゃって。もちろん集中してステージに出ているんですけど、皆さんの声援で「やってやるぞ!」って気持ちに毎回なり、一公演たりとも気分がダレたりすることがありませんでした。僕たちもすごく楽しみながら、皆さんにも良いものを届けようっていう、ヒーローらしくずっと演じ続けられたイベントだったと思います。
湊カツミ役/平田雄也
小池:最初にステージに出てきた時に、ファンの皆さんの「イサミだ!」「カツミだ!」って言ってくれているのが聞こえてきてすごく嬉しかったですし、あと僕たち三人が一緒に出ているからには、湊家の雰囲気をお客さんにも感じてもらいたかったんです。先輩方の話を聞くと、クイズのコーナーがあってお客さんと会話したり、例年よりもお客さんと僕たちが話す事の多いステージだったみたいで。もちろんヒーローらしくもありつつ、『ウルトラマンR/B』独特のゆるいアットホームな雰囲気も味わってもらいたいなと思いながらやっていたので、お客さんもすごく暖かい感じで一緒に楽しんでくださって、僕も楽しかったです。
湊イサミ役/小池亮介
其原:私はお兄ちゃん達に比べてイベントに参加する機会が無かったので、生で小さいお子さんが応援してくれる姿とかを見て、逆に自分がパワーをもらいました。
――其原さんは劇場版よりも先に「ウルトラウーマングリージョ」として戦う事になりましたが。
湊アサヒ役/其原有沙
其原:舞台では出番が入れ替わりだったので、私は実際にグリージョが出てきたところを見られていないんですけど、皆さんがすごく「かっこいい!」と言ってくれたり、舞台袖からも歓声があがってるのが聞こえて、すごく嬉しかったですね! あんなかっこいい登場や戦い方をするとは思わなかったので、本当に素敵でした。
平田:ちょっとずるかったですもん!(笑)
小池:僕たちは見てたんですよね。
平田:僕たちは敵にやられているのに、アサヒはすごくライトアップされながら変身してて「いいなあ」って。ちょっとうらやましかったです(笑)。
劇場版の見どころはズバリ!?
――今回の劇場版の見所を教えていただけますか?
平田:タイトルにあるように「絆」が大切な作品になっているんですけど、今回カツミと高校時代の親友だったユキオってキャラクターが登場するんです。カツミ自身が先に進む道を迷っているのに、大事な友達が昔と違って変わっていく様を何とかして良くしなきゃいけないって、必死にもがく姿がたくさん盛り込まれています。ユキオを説得していく過程を大事に撮ったので、そこを注目して見ていただきたいなって思います。
湊イサミ役/小池亮介
小池:今回のイサミはテレビとは逆に筋が通ったというか、元々宇宙考古学の夢は持っていたんですけど、それにまっしぐらになるという、カツミと違って自分にやりたい事・目標を見据えて大人になった部分を見てほしいです。テレビの方だとイサミはカツ兄に支えてもらっていたんですけど、映画ではカツ兄を支える立場になったイサミの成長が見られるシーンも多いので、そこはぜひ見てもらいたいですね。
其原:やっぱり初の変身シーンを見てほしいです。アサヒっぽいかわいいセリフを言いながら変身しつつも、かっこよく決めたりしたり、他にも変身に係わる見所が色々ありますので楽しみにしてください!
アサヒが変身するウルトラウーマングリージョ (c)円谷プロ(c)ウルトラマンR/B製作委員会 (c)劇場版ウルトラマンR/B製作委員会
――これまでウルトラマンとして戦い続けてきたお兄ちゃん二人としては、妹がウルトラウーマンに変身するという話をきいた時はどうでしたか?
平田:マジかよって感じでしたね(笑)。
小池:まさかって思いましたね(笑)。
平田:でも前から「私もウルトラマンやりたいなー、変身バンクの撮影いいなー」ってずっと言ってまして、そしたらまさかウルトラマンならぬウルトラウーマンですからね。
――其原さんとしては「やってやった!」というところですか?
其原:やってやった感ありましたね! お兄ちゃん達は大変って言っていましたけど本当に羨ましくて。
湊アサヒ役/其原有沙
小池:でもやりたいって言ってたでしょ?
其原:でも三人でグルーブになるところとか、アサヒってほとんど変身バンクで大変なところがないんですよ。でも兄弟三人でグルーブの変身バンクに入って戦うところは、兄弟みんなで戦ってる感じがすごくて。
平田:安心感があるよね。
其原:すごい心強いっていうか。
平田:変身バンクだけじゃなく、グルーブになってからのアフレコを三人でやる時、テレビの時はいつもイサミと二人でやっていたところに今回はアサヒがいて、三人で録っていると安心感というか家族みんなで戦っている感じがすごくあって、お互い頼り合いながら変身するグルーブがすごくカッコイイなとアフレコをして感じました。
ウルトラマングルーブ (c)円谷プロ(c)ウルトラマンR/B製作委員会 (c)劇場版ウルトラマンR/B製作委員会
――今回のストーリーでは湊カツミがクローズアップされて、家族を支える為に夢を諦めなくてはならなかったことなど、長男ならではの苦悩やパーソナルな部分に踏み込んだ描写が多いですが、どのような思いを込めて演じられましたでしょうか?
平田:今回の敵となるウルトラマントレギアから「湊カツミなのか、それともウルトラマンなのか」って問われるシーンがあるんですけど、それってカツミとしてはすごく痛いところを突かれた究極の質問なんですよね。改めてそれを言われて自分はどうなんだって考えた時、何を大事にして何を優先していくのかっていう葛藤が描かれているので、そこは注目して見ていただきたいです。
『ジード』のリクとの競演、その手応えは?
――『ウルトラマンジード』の朝倉リク役・濱田龍臣さんとの競演となりましたが、彼との撮影はいかがでしたか?
平田:龍臣君はウルトラマンの先輩でありながらも、すごく気さくに良い意味で先輩っぽさを感じさせずに『ウルトラマンR/B』の物語の中に入ってきてくださったので、撮影時間があまり多くない中でも一気に打ち解ける事ができて嬉しかったですね。
朝倉リク役・濱田龍臣 (c)円谷プロ(c)ウルトラマンR/B製作委員会 (c)劇場版ウルトラマンR/B製作委員会
其原:あっという間に『ウルトラマンR/B』に入ってきましたよね?
平田:リク君も湊家の一員のようにに溶け込んできてくださって、ウルトラマンの先輩ということで色々質問させてもらったり、話を聞いたり、みんなで一緒にアプリゲームやったりしながら撮影に臨めたのがとても楽しい時間でしたね。
小池:映画だと湊家と一緒に食卓囲むシーンもあって、リク君も家族感が出てましたね。
平田:彼が僕たち家族の仲を遠目から見て「こういうのも良いんだな」という感じに微笑んだりして、自然に打ち解けるリク君を演じてくれたんだなって思いますね。
――濱田さんといえばかなりディープなウルトラマンオタクでもありますが、それにまつわるエピソードは?
小池:『ウルトラマンR/B』を見てから撮影に来てくれているので、すごい本編の話をしてくれるんですよ。
其原:「あそこのシーンはループジャイロを渡されて変身したんでしょ?」とか、良く見てるなーって思いましたね。
小池:普通にファンと話してるのか、って思う時がありましたからね(笑)
平田:撮影所に遊びに来てくれた事も何度かあって、テレビでは15話あたりが放送されている頃に僕たちが撮影中の20話前後の話をしてるんですが、龍臣君はウルトラマンファンでもあるから「聞きたくない! ネタバレやめて!」といってくれたりして、本当に『ウルトラマンR/B』が好きなんだなとありがたかったです。
小池:でもそういうのは嬉しかったよね。
其原:ホント、嬉しかったです。
湊兄弟
――三人が合体して、新たなウルトラマン「ウルトラマングルーブ」になるという展開はどう思われました?
平田:僕はテレビの中盤ぐらいから、ドラマを撮影しながらそういう展開がもしかしたらあるんじゃないかな?と思っていたんです。カツミとイサミが兄弟として戦って、アサヒも妹として色濃く係わっていく中で、アサヒの力を込めて三人で変身するっていうのはあるんじゃないかと。そうしたら、まさかアサヒがウルトラウーマンに変身するとは思わなかったですね(笑)。でも兄妹三人で共闘できて、さらに合体して戦えたっていうのは嬉しかったです。
小池:劇場版といったら、テレビに出てないもっと強い状態のウルトラマンに変身するっていうのが恒例なんで、それを楽しみにしていたんです。どんな最強形態かと思ったら、まさか妹と合体するとは思ってなかったですけど、本当に自分達三人がこんなカッコイイグルーブになるとは。今回の劇場版では、スタッフさんも新しいことに挑戦しているようで、アフレコしていてこちらもワクワクさせられて、やりがいがありましたね。
其原:最初グルーブをみた時、すごい頭の角?っていうんですかね、あれが5つもあって凄いなって。かっこいいよりもすごくカラフルで可愛いなと。カッコイイって意味では、どちらかというとウルトラマントレギアに感じました。『ウルトラヒーローズEXPO 2019』で実物見て、敵だけどメチャクチャカッコイイし、アフレコの時に声も入っていて、敵だけどすごく色気があって良かったです。
平田:敵ながらカッコイイと思ってしまいますし、トレギアがこの映画のストーリーを凄く動かしていて、カツミはトレギアと接することにより迷いが生まれたり、この物語を良い意味で振り回してくれる存在なので。敵としてはいいキャラクターだなと思いますね。
湊家の絆はいつまでも健在です
――『ウルトラマンR/B』は家族をテーマにしていますが、両親を演じられた山崎銀之丞さんや眞鍋かをりさんも含めて、演者同士の家族感というのは今でもありますか?
平田:ありますあります! SNSで何かあったら逐一報告とか。
其原:お父さん(山崎銀之丞)がよく送ってきますね。
平田:今はそれぞれ別の仕事をしていますけど、SNSの方は今も動いていて、例えば銀之丞さんの舞台公演をボクらが見に行ったら、一緒に記念写真撮ってそれをみんなで共有して「行ってきました!」とか、タイミングを合わせてどこか遊びに行こうって話もしますし。銀之丞さんと眞鍋さんお二人のおかげなんですけど、家族がもうひとつできたような、半年以上の作品の撮影などを通してもう一つの家族が生まれてきたという感じがします。
其原:まさか銀之丞さんが一緒にSNSをやって返信してくれたり、まさか自分の自撮り写真を送ってこられるとも思いませんでしたし(笑)。
小池:地方ロケで銀之丞さんが現地に泊まっちゃうことになった時には、飲みに行った報告やお店の料理の写真がポンポンSNSに届いてきたんですよ。
其原:みんなで「美味しそうですねー」とか返事したり。
小池:だんだん写真の顔が酔って赤くなってきてたり、翌日の現場では妙にテンション高かったりね。でもみんな自然体で接して下さっていて、本当に家族といった感じですね。
平田:映画の方でも家族の絆が見られるシーンが多々あると思います。
――半年間の撮影を通じて、それぞれが役者・表現者として成長したと思う部分はありますか?
平田:半年間で25話分のドラマを撮るというのは、普通のドラマや映画よりはるかに長い時間を役と向き合っていくことでもあると思うんです。その分、役に対する気持ちの変化が急がずゆっくりと動いていくんです。その分「ここはどうすればいいんだろう」とか色々考える時間も多く取れて、自分の中の「湊カツミ」にどんどん感情の情報量を付け加えていきながら、物語のラストを迎えることができました。撮影期間が長いからこそ出せた色々な感情を、役者としても今後もっとたくさん付け加えていきたいなと思うようになりました。
小池:僕はいままで舞台が多く、映像作品に出るのはこれが初めてだったんです。それが主演で半年ずっと演じさせてもらって、色々準備をして撮影に臨んだり、現場やロケ先などで何が起きるかわからない状況で瞬発的に芝居をしてみんなと作品を作りあげるという、舞台とは違う映像作品での演技というのが勉強になりました。
其原:これまでお芝居の仕事をあまり経験してこなかったので、半年という長い撮影期間や『ウルトラヒーローズEXPO 2019』というイベントで芝居の楽しさを感じられました。『ウルトラマンR/B』はいったんこれで終わっちゃいますけど、この作品が私にとってのお芝居の原点になったというか、『ウルトラマン』シリーズという素敵な物語の登場人物の一人に加われたことがすごく嬉しかったです。
――最後に『ウルトラマン』シリーズファンの皆さんへのメッセージをお願いいたします。
平田:この劇場版が僕たちの『ウルトラマンR/B』の集大成になります。多くの方々がこの作品に尽力して下さった気持ちがこの作品に凝縮して込められているので、ぜひ映画館で体感していただきたいなと思います。
小池:『ウルトラマンR/B』はテレビ版の時から常に新しい事に挑戦する作品で、この劇場版にも今までの『ウルトラマン』の映画にないものが詰まっているので、シリーズのファンの皆さんには新しいウルトラマンと思って楽しんでいただけたらと思います。
其原:去年の夏にテレビが始まって、あっという間に劇場版が始まって、もうすぐに終わってしまうんだと思うと寂しいですが、テレビでは描かれなかったことがこの劇場版には盛りだくさんで詰まっているので、小さいお子さんから大人の方まで、色々夢を追いかけている人に希望を与えられる作品になっていると思います。
平田:劇場版が終わっても、湊家の絆は永遠に続いていきますので、どうそよろしくお願いいたします!
湊兄弟
劇中の湊兄妹そのままの仲の良さで、『ウルトラマンR/B』への思いを語って下さったお三方。その思いが大スクリーンで描かれる『劇場版ウルトラマンR/B セレクト!絆のクリスタル』は家族のドラマと合わせて、最先端の『ウルトラマン』の映像表現も堪能できるので、『ウルトラマン』ファンはもちろん特撮ファンも大注目の一作だ。
『劇場版ウルトラマンR/B セレクト!絆のクリスタル』は3月8日(金)から全国映画館にてロードショー。
(取材・文:斉藤直樹 撮影:大塚正明)

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