8月16日@千葉・幕張 ZOZOマリンスタジアム
photo by AZUSA TAKADA

8月16日@千葉・幕張 ZOZOマリンスタジアム
photo by AZUSA TAKADA

[ALEXANDROS]、
初のスタジアムワンマン
『VIP PARTY 2018』が大熱狂
&リクエストメドレーの披露も

後のMCで川上自身も種明かしをしていた通り、この日のライブ本編は冒頭の「ワタリドリ」を除いて、1stアルバムからリリース年代順にセットリストが構成されていた。最近では披露される機会の減ったインディーズ期の楽曲を、あたかもバンドの足跡を3万5千人のオーディエンスと一緒に辿るような、濃密な時間が展開され、誰もが1曲また1曲とそのステージングに強烈に惹きつけられている。

いよいよあたりが夕闇に包まれ始めた中、ライブは4thアルバム『Me No Do Karate.』(2013年)へ。「Forever Young」のアンセミックなメロディがスタジアムの絶景と融け合い、「Starrrrrrr」の躍動感の結晶のようなリズムが大地を揺らしていく。

ここでビジョンに映し出されたのは、彼らにとっての“改名ライブ”となった2014年3月・日本武道館公演の模様。あの武道館公演で掲げられた2つの宣誓=“ありがとう、[Champagne]でした!”“初めまして[Alexandros]です!”の映像の間に“シャンパングラスが粉々に砕ける映像”を象徴的に挿入してみせたり、新バンド名を発表してから初めて演奏された「Droshky!」(5thアルバム『ALXD』/2015年)の当時のムービーとシンクロする形で「Droshky!」へと流れ込んでみせたり……といったシーンのひとつひとつから、[ALEXANDROS]の足跡のすべてをこの記念すべき初スタジアムライブに凝縮しようとする、4人の挑戦精神と遊び心がリアルに伝わってきた。

そこから「Run Away」を経て、「Girl A」のヘヴィ&ラウドなサウンドとともに6thアルバム『EXIST!』(2016年)のモードに移行したあたりでパラつき始めた雨が、さらに「ムーンソング」へと進んだところで強さを増してくる。しかし、メンバー4人とROSEはむしろそんなシチュエーションをも謳歌するかのように、雨に濡れながらセンターステージへと歩み出てくる。

“10曲以上歌ってるんですけど、これが初MCです。ぶっ通しでやってきましたけど、みなさん楽しんでますか?”と語りかける川上に応えて、観客の大歓声が巻き起こる。一階席、二階席、とブロックごとのコール&レスポンスから“全員楽しんでますか?”とひときわ大きな歓喜の声を呼び起こす。“最高!”。川上の表情に充実感が広がる。“ただこの景色を見てるだけで楽しい”と万感の想いを伝える磯部も満足げだ。“ずっと雨の予報だったんだけど、昨日くらいに予報が晴れになって、「みんなのおかげで晴れました!」って言おうと思ったら……雨降ってきました!(笑) それもうちららしいかと思います!”と語る川上に、会場がどっと沸く。

センターステージでは、50000件を超えるリクエストによって選曲されたトップ10の楽曲で構成されたメドレーを披露。「Oblivion」「Kill Me If You Can」といったシングル表題曲のみならず、「Waterdrop」や「Thunder」といったカップリング曲まで幅広く選曲されたメドレーのラインナップは、そのキャリアの隅々まで深く愛され続けている[ALEXANDROS]の在り方を明確に物語っていた。

下記セットリストの「Oblivion」以降がそのリクエストコーナーにあたるのだが、川上いわく“1曲やってないんです。3位は、さっきやった「Starrrrrrr」だったからです!”。しかし、“やってほしい?”という問いかけに、会場狭しと湧き上がる大歓声。サビの部分を演奏するバンドに応えて、夜空を震わせるほどのシンガロングが響き渡る。“感動しました。素晴らしい! こんな大合唱が起こるとは思わなかった”と磯部が手放しで絶賛する。

OKMusic編集部

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