ドリカム、「大阪LOVER」でお馴染み
“太陽の塔”前でのスペシャルライブ
に7,000人が熱狂!
ドリカムといえば、ただでさえ大阪とは楽曲やイベント、自身のライヴを通じて深い絆があるのに加えて、中村正人は寝屋川市の小学校に在学していたときに開催された万博に夢中になったり、一方、吉田美和は岡本太郎のエナジーがみなぎる太陽の塔のフィギュアを所有していたりと、「運命を感じる」出演となった。
ドリカムのライブでは、オーディエンスのことを地名などからとって“◯◯ベイビーズ”と吉田がその場で名づけるのがお決まりとなっているのだが、今回は、“大阪太陽ベイビーズ”に決定。岡本太郎の言葉「モーレツな祭り」にあやかり、「太陽に届くくらいのモーレツな祭りにしよう!」と一体感を高める。
DREAMS COME TRUE
アルバム『THE DREAM QUEST』に収録され話題となった「世界中からサヨウナラ」を演奏する前には、この曲のタイトルをつけるとき、大阪万博のテーマソングだった三波春夫の「世界の国からこんにちは」の話がふたりの間で出たというエピソードを披露。裏打ちのビートが、“こんにちは”に対して“サヨウナラ”という因縁をより感じさせて面白い。
「その日は必ず来る」を大合唱したあとのMCで中村がこんなエピソードを語ってくれた。「3月21日がドリカムのデビュー日で、29年前のその日は大阪のイベントに出演しました」。ドリカムのはじめの一歩が大阪だったという深い縁、そこから始まって、大阪府都市魅力戦略の一環でもある「中之島にぎわいの森プロジェクト」事業に賛同し、植樹活動を行うなど、緑を大切に大阪との関わりを築いてきたという点も、太陽の塔内部の生命の樹とリンクしていて、この場にドリカムのふたりがいることの必然性がうかがえる。
そこに、主人公の女性の気持ちを代弁するように代表曲「うれしい!たのしい!大好き!」を入れるあたりに、ドリカムのふたりの大阪への深い愛情を感じた。
曲とストーリーがドリカムの歴史のなかで、また48年ぶりという太陽の塔の大きな時間のなかで、ぐんぐん膨らみ、そこにいる約7,000人の“大阪太陽ベイビーズ”を包んでいった。
取材・文=谷岡正浩 撮影=中河原理英、岸田哲平
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