DaizyStripper「可能性に気付きたい」新譜に捧げた真の想い【インタビュー】

DaizyStripper「可能性に気付きたい」新譜に捧げた真の想い【インタビュー】

DaizyStripper「可能性に気付きたい
」新譜に捧げた真の想い【インタビュ
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同作はL'Arc〜en〜Cielのギタリスト・Kenがプロデューサーに加わり楽曲を制作。彼らにとって新境地を開いたと言っても過言ではない今作は、愛しい人への別れがテーマになっており、一際壮大な世界観が見えるキラーチューンとなっている。作曲を務めた風弥~Kazami~は「自分らが“まだ見えていない可能性に気付きたい”」という想いから、Kenにプロデューサーをお願いしたという。今回UtaTenでは、新しい顔を見せてくれた彼らに新譜についてじっくり話を伺った。
“まだ見えていない可能性に気付きたい”
--メジャーセカンドシングル『4GET ME NOT』が1月24日にリリースされます。今作はデイジーさんの楽曲の中でも、珍しい形のサウンドになっていると感じました。どのようなテーマ性を持って制作されたのでしょうか?
風弥~Kazami~:今回はL'Arc〜en〜Cielのギタリスト・Kenさんがプロデューサーに入って下さりました。僕らの中でプロデューサーを入れたいって話になったのも、自分らが“まだ見えていない可能性に気付きたい”っていう想いから外部の方にお願いしようと思ったのがきっかけです。制作の前の段階からKenさんに入って頂いて、曲の打ち合わせをしたんですけどKenさんからは「DaizyStripperが世の中に後5曲しか出せないとしたらどんな曲を書いてくる?」って言われて、皆で楽曲をそれぞれ持ち寄って選んだこの曲になりました。
--そうだったんですね。一際ダーク色が強い楽曲になっていますよね。
風弥~Kazami~:そうですね。選曲会が終わったときに、大体30曲ぐらい集まっちゃったんですけど…
夕霧:5曲って言われたのにね(笑)
--かなり作られたんですね。
風弥~Kazami~:Kenさんにも、「5曲って言ったのになんで30曲あんだよ~(笑)」って言われたんですけどね。でもその中でメンバーそれぞれの5曲は何か?って考えたり、Kenさんにも5曲選んでいただいて。だけど、Kenさんが選んだ5曲とメンバーそれぞれが選んだ5曲が全く違うものだったんですよ。今回はKenさんが選んで頂いた5曲からセレクトしてこの『4GET ME NOT』になりました。
--タイトルは後から付けたんですか?
風弥~Kazami~:タイトルも後ですね。夕霧が。
夕霧:僕が付けました。最初は「forget」って普通のスペルで出したんですけど、Kenさんが「この『forget ME NOT』のタイトルをどっかいじって、歌詞をDaizyStripperっぽくするテクニックある?」って聞かれて。例えば頭を4にするアイデア
とかいろいろ出したんですけど、そしたらこの『4GET ME NOT』が一番見栄えも良いし、インパクトも良いっていう事になってこれになりました。
--Kenさんと制作を共にしてみていかがでしたか?
なお:僕は、Kenさんとラルクさんがきっかけで音楽を好きになったし、人生を変えてもらった方なので、その人にもう一度人生を変えて頂けてめっちゃ嬉しかったです。凄い緊張するのかな?って思っていたんですよ、神だから(笑)だけど、近所に住んでるお兄ちゃんぐらいの感覚で話しかけてくださったので、おかしな話ですけどそんなに緊張しなかったというか。凄く優しい方で!それがまず一番最初の衝撃でした。
--ギターに関して何かアドバイスをもらったりしたのでしょうか?
なお:いっぱいもらいましたよー。でもそれを語るにはソロのインタビューで答えたいぐらい長いのでとっておきます(笑)
一同:(笑)
--楽しみにしてます!ではまゆさんお願いします。
まゆ:俺もバンドやりたいなって思ったのは、L'Arc〜en〜Cielさんだったんです。ギタリストでカッコいいって思ったのがKenさんでしたし、曲もずっと聴いてきてバンドでコピーとかもやっていたし。そんな中で、Kenさんってどんな景色を見ながらギターを弾いているのかな?っていうのを凄く想いながらギターをやっていたので、今回は少しでもそれを知れたのでよかったです。Kenさんと同じタイプのギターを使っていたので、Kenさんのセッティングとかを全部教えてもらったりとかもしましたし、「こうやるんだよー。でも判断は自分で合えば取り入れればいいし」って言ってくださったり、細かい所を何時間も付き合って下さりました。
--自分で何か気付けたこととかもありました?
まゆ:それによって気付けたこととか、Kenさんがギターを弾く時にどれだけ色んな事を考えているのか?っていう事を知れたのが大きかったですね。帰ってから練習するときも、その時に味わった気持ちを忘れないでギターを弾いているし。何よりKenさんのギターってすごい人間としてのフレイバーが強くて。そういう意味では自分のフレイバーをもっと出していこうっていう事に、意識が凄く強くなりましたね。
--夕霧さんはどうでしたか?
夕霧:僕は歌詞を書き始める前に、Kenさんと歌詞の打ち合わせをさせて頂いて。「俺はこういう景色が見えているんですけど、Kenさんどう思いますか?」って質問すると、Kenさんは「俺もそういう景色が見えているよ」って言ってくださったりして、二人で世界観をすり合わせてから歌詞を書きました。実際の歌詞が書き終わった後、Kenさんに歌詞を見てもらったら「全体的にはいい出来だけど、ここの一行とかはもうちょっと天井を高くした景色とかの言葉に変えられないかな?」っていう風に具体的にアドバイスをしていただいたので、自分なりにもう一回書き直したりしていきました。5回ぐらいやりとりしたので、作詞には時間がかかったんですけども、自分なりにも満足できた歌詞が出来上がりましたね。
--かなり試行錯誤されたんですね。
夕霧:そうですね。レコーディングの歌録りの際にもKenさんが来てくださったんですよ。歌い終わる度に「凄い良いけど、夕霧もう一段階体鳴らせるんじゃない?チャレンジしてみて!」とか、自分的にも挑戦できる課題をいっぱい与えてくれましたね。長年一緒にやっているエンジニアさんがいるんですが、その方と話し合いながら壁を乗り越えてKenさんが与えてくれた課題をクリアできたので、自分にとって刺激的でした。大変だったこともあったけど、得たものが多かったのでKenさんには感謝しかないですね。
--ちなみにKenさんは、夕霧さんの歌声に対して何かおっしゃっていたのでしょうか?
夕霧:「ボイストレーニングしたらもっと鳴ると思うよ!夕霧っていう楽器自体はすげー良いモノを持っているから」って言われましたね。自分の体全部が楽器って思っていなかったから、今後は体全体を意識していこうって思いました。
--Reiさんはいかがでしたか?
Rei:Kenさんは僕の中だと、人として学ばせてもらったことが凄く多くて。レジェンドな方なので、どういう進め方をするのかな?ってみんな緊張はしてたんですけど、一人ひとりに課題を与えたり、その人に合わせた目線でプランニングをしてくれて。自分たちが何をすべきか?っていうのが、明確にわかってレコーディングが進められました。本当に人をよく見ているなって。洞察力も、観察力も全てが兼ね備わっているところが、僕はリーダーとしても学ばなきゃいけないなって思った所です。ベースのプレイに関してもレックが終わってから聴いてみるっていうスタンスだったんですけど、「うまいねー!」って言われた瞬間、凄く嬉しかったです。自分の中でも納得のいくレコーディングが出来たし、11年続けてて、一番良い作品が一番良いプレイができたなって自負していますね。
--かなり影響を受ける所もあったんですね。
Rei:はい。元々興味深かったのが、Kenさんっていうギタリストが、ベーシストにどういう視点を持っているかっていう所もあったんですよ。でもKenさんって全体を見ているし、僕も全体を見たいタイプだったから、話は凄くあったんですよね。言葉では表せないんですが、プレイヤーとしての部分が確立されている方だと思います。
--『4GET ME NOT』のアウトロ部分が、弾むような低い音がしますね。ここの部分がとても気になりました。
なお:おっ!良い質問(笑)
風弥~Kazami~:あれは遊び心で。今回、Kenさんとプリプロから一緒に作業したんですけど、曲が終わると見せかけてまた何かあるトリッキーな感じとか「それやったらウケるよね!」っていうような楽しさから生まれたアイデアで。5回ぐらい入っていますね。あそこの音だけでも凄い時間をかけて作りましたし、あの音は『4GET ME NOT』でしかないオリジナルの音なので、全世界のどこにでもない音でもありますね。それぐらい大事に一個一個作っています。
メンバーが好きな歌詞のフレーズ
--歌詞サイトなので、『4GET ME NOT』の中で好きな歌詞を教えてください。また理由もありましたらお願い致します。
なお:僕は「離れないって言ったのに」が好きです!あそこの部分やたら耳に残るし、家でも歌っちゃうし。それに印象に残るものって良いものだと思うから、これが一番グッときますね。
--確かにグッときますし、離れたくないって伝わります。
なお:もし僕がそういう気持ちになったときに、この部分を聴いたらやばいくらいですね。
まゆ:めっちゃテーマではあるんですけど、「I Miss You Tell me why I amヒトリ」ですね。英語で歌っていた所から急に日本語に来るのが、これめっちゃオシャレだなって思います。それに喪失感がある曲の中で「ヒトリ」っていう言葉が凄くキーワードだし、僕は好きですね。
夕霧:初めて聴いたときさ、この一行でクラってたよね。
まゆ:そうそう!これきたーって思って。すげーカッコいいって思うし喪失感が胸に残ります。
--まゆさんは歌詞を深読みするタイプですか?
まゆ:結構読みたがりですね。CDとかを買ったら歌詞カード見ながら聴いていますね。
夕霧:俺は個人的にここ好きだなって思ったのが、一行じゃなくてブロックになっちゃうんですけど、「あの頃 憶えてる? 冬空に絡まる吐息や 届きそうな星の群れ 笑ってた 僕が居た」です。まず文字数でいうと凄く少ないんですけど、この文字数だけで『4GET ME NOT』全体の色と立ち位置、時間、季節の答えが出ているんですよね。この4行だけで、こういう場所で、こういう人がこういう気持ちで歌っているんだなっていう説明が付いちゃうというか。ここの4行もKenさんとやりとりしている中で、完成するのに時間がかかったブロックの一つで。
--確かに答えが出ていますね。
夕霧:この4行は凄く思い入れが強い。この4行からレコーディングをはじめたんですけど、時間がかかったのもここだし、とても素敵だと思っています。
--今回の歌詞もそうですが、夕霧さんが書かれる歌詞は自然が多いですよね。ロマンチストな部分と融合されているといいますか。
夕霧:そうですね。特に空はよく使っていると思います。デイジーの曲って実体験を元にした歌詞が多いんですけど、これに関しては実体験とかではなく、映画の台本をイメージして書きましたね。こういう映画があったら素敵だなっていう風に。
--この歌詞を元にした映画が出来たらいいですね。
夕霧:あーいいですね!確かに。
--MVも、ホラーのようなサスペンスのような。
夕霧:あのMVも別れがテーマなので、失うことが大きなキーワードになっていますね。
--Reiさんはいかがでしょうか?
Rei:「あの頃 憶えてる?」のクエスチョンマークがとても好きなんですよ。「憶えてる?」って問いかけられている感じが凄く良くて。色んな情景が浮かんでくるし、ライブのリハーサルとかで、このAメロの入りを聴くとゾクってするんですよね。人それぞれ「あの頃憶えてる?」って言われたら色んな事を思い出すじゃないですか?その景色を見せてくれる所が、凄い好きですね。景色が見えてこない歌詞って聴いていても何を言いたいんだろう?って思う場面があるけど、この曲は景色を見せてくれますからね。
--情景が浮かんできますよね。
Rei:今回の歌詞は孤独な部分とかも凄く出ているし、「I amヒトリ」とかの「ヒトリ」もそう。言葉でもちゃんと孤独を表現している、声だけでやっても孤独さを伝えられる部分ってあるとは思うんですけど、歌詞でもこういった遊びがあるから深いと思いますね。
別の歌詞で「残された気持ちも涙で燃やしてしまおう」っていう所があるんですけど、涙で燃やしてしまおうってないですよね。一番最初に見たときに、「涙で燃やしてしまおう?どういうこっちゃ」って思いましたもん。
--このフレーズはかなりインパクトありますよね。
Rei:はい。この表現が俺は凄い好きだったんです。初めて聴いた表現だなって。ありきたりでもないし。
--ちなみに「残された気持ちも涙で燃やしてしまおう」っていう歌詞はどういったイメージで書かれるんですか?頭の中で映像が見えていたり?
夕霧:脳内で見えている映像を言葉にしていますね。この曲は特にそうしました。情景がすぐ見える場合と全然見えないときもあるんですけど、この曲は特に風景が見えましたね。なので目を閉じて見ながら書いています。
--涙で燃やすっていう表現が新しいですね。どんな映像が頭に浮かんでいるのか気になります。
夕霧:擬人法みたいな所がありますね。涙を流すことにより、気持ちにけりをつけるっていうことで涙で燃やすっていう。涙は水分だから燃やすことはできないけど、燃やせるはずがないもので燃やすっていう擬人法をやってみたかったんです。過去にけりをつけたってことは、涙を燃やしたんだから煙が上がる。そして煙がふーって消える瞬間、その煙があなたの顔に見えたみたいな景色が映像で見えますね。
--風弥~Kazami~さんはいかがですか?
風弥~Kazami~:僕はレコーディングの時から思っていたんですけど、「季節は奏でて悲しい夢虹は唄う」っていう所が一番好きです。虹っていうのは、俺個人の解釈では最初に出てくる“あの頃”だと思っていて。基本的にさよならとか、泣くとか、涙とか、悲しい言葉が目立つんですけど、虹っていう表現がより一層寂しさだったり、涙を表現している気がして。それこそ虹っていうものが、凄く華やかだと思うんですけどそういう情景があるからこそ、より寂しく感じるといいますか。虹は唄うっていう言葉づかいは凄く好きです。
--虹が寂しさを表現しているんですね。風弥~Kazami~さんは虹って見たことありますか?
風弥~Kazami~:あります!
なお:めっちゃドヤ顔で「あります!」って(笑)
一同:(笑)
風弥~Kazami~:このレコーディング終わったぐらいに、すごい虹を見たんですよ!完全なアーチ型でしたね。夕方に見た虹だったんで、青空の虹ではないんですけどあの複雑な情景がより一層虹の綺麗さを象徴させていました。それを見たこともあり、この虹があるフレーズに思い入れがありますね。
フレーズにちなんだ思い出
--「息も出来ないほど愛した恋をしてた」というフレーズにちなんで、皆さんがこれまでにそのような気持ちになった経験ってありますか?
なお:僕がDaizyStripperに加入したときに、まゆ君が使っていたギターを受け継いだんですよ。デイジーに入る前までは、5万円ぐらいのギターでライブをしてたんで凄く安いギターだったんです。だけど彼は30万円ぐらいのギターを使っていて、それ良いなって思っていたんですよね。それで出会った当初で敬語混じりのときに「貸してくださいっ!」ってまゆ君に言ったら「いいよ、あげるよ。機材交換しようよ。ちょうど、なおちゃんが持っているの欲しかったし」って言ってくれてギターをもらったんですよ。初めてのデイジーのライブもそのギターで出たし。それで、そのギターをずっと家に置いていたんですけど、新築を建てるっていう理由で家を工事しなくちゃいけなくて。で、家を取り壊すときに、まゆ君からもらったギターを家に置いたままにしていたんですよ。俺の姉ちゃんに「あの2階にあったギターどうした?」って聞いたら「そのまま潰したよ」って話になりまして…。
--え!そのまま工事で潰されちゃったんですか!?
風弥~Kazami~:俺があげたシーケンスはどうしたの?
なお:風弥~Kazami~くんからもらった機材も家を壊すときに、潰れてしまいました(笑)ガッツリショベルカーで…。
一同:(笑)
なお:姉ちゃんに執行猶予を言われていたんですけど、僕が頭が足りないばかりに忘れてしまったという…。業者さんから「2階に荷物がいっぱいあるんですけど…」って言われたらしいんですけど、姉ちゃんが「いっちゃってくださいっ」ってね(笑)
--かなり悲惨な出来事ですね。
なお:(笑)10周年のライブで、そのギターで弾けたらロマンティックだったんだけどねー。
Rei:もう家ないからね(笑)
まゆ:僕、昔ウサギを飼っていたんですけど全然懐かないんですよ。実家の庭に放していて、小屋も作っていたんですけど、日が暮れると小屋に入れたいんだけど逃げ回って全然中に入ってくれない…。抱きかかえようとしては引っかかれるし。近所に住んでる人もウサギを飼っていて、その人んちのウサギはリードがついているウサギだったんですよね。それでその人がうちに遊びに来たときに、リードを借りてうちのウサギ・チャケにつけようとしたんですけど全然ダメで走ってどっか行っちゃうんです。
--脱走癖のあるウサギさんなんですね。
まゆ:ある雪の日に、そのチャケがいなくなっちゃっていて。親に「いないんだけど…どうしたんだろう」って話したら、親が「どっかでほっつき歩いていんのよー」って言ったんです。でも多分寒くなって凍えて死んじゃったのを、隠してくれてたのかなって。そんなウサギがいたんですけど、今でも抱きかかえたふさふさ感とか、そういうのは未だに残っていますね。
なお:実家のコルクボードにずっとチャケの写真貼ってるしね。
--グッとくるお話ありがとうございます。では夕霧さんお願いします。
夕霧:近所に、めっちゃニンニクの効いた餃子を出してくれるボロっちい中華料理屋さんがあったんですけど、そこの餃子が絶品だったんですよ。定期的にそこの中華屋さんに行ってたんですけど、ある時に店によったら「40年間ご愛好ありがとうございました」って閉店してて。40何年やってて、いつ行っても混んでたお店なのに潰れるのーって思って凄いショックでしたね。
--それはかなり辛いですね…。
夕霧:はい。その後は普通に餃子の王将に行きました!
一同:(笑)
--行っちゃったんですか(笑)

夕霧:満たされなかったですね。そこのお店ニンニクが強くて良かったんです。
風弥~Kazami~:俺は幼稚園低学年のときに、親と定期的に温泉とか旅館に泊まりに行ってたんですよね。ここ数年でたまたまその近くを通る機会があったんですけど、建物はまだあって。でも廃墟だったので、昔のにぎやかだった思い出とかがなくなっている感じがちょっと切なくて。すごい考え深いといいますか。悲しい思い出ではないんですけど、また大人になって親孝行的な感じで、そこに行けたらよかったのになって思っていたんで。寂しさがありましたね。
--思い出の場所だったんですね。
風弥~Kazami~:またできたら行きたかったですね。
なお:廃墟の話を笑顔で語っているからなんか矛盾してる(笑)
一同:(笑)
風弥~Kazami~:廃墟は凄い好きなんですけど、自分が行ってた所が廃墟になっているのはちょっとまた違う感情がありましたね。廃墟的なロマンってそこの建物には思い入れがないんですよね。ただそのひと時を見てすげーってなるけど、実際に自分のいた所が廃墟になるとまた変わるかな。
--そういった廃墟を見たときに曲が生まれる瞬間ってありますか?
風弥~Kazami~:すーごい暗い曲ができますね。(笑)
--デイジーさんのこれまでの曲の中で、廃墟を見たときにできた曲はありますか?
風弥~Kazami~:それはまだないんですよね。でも何か景色を見ながら曲が生まれることはありますね。
なお:あるよねフランスに行ったときとか。
風弥~Kazami~:『QUALTIER LATIN』っていう曲があるんですけど、その曲はフランスの街の中にいるカフェで思い付いた曲でしたね。
夕霧:俺凄くルパン三世が好きで。ルパンの映画でカルチェラタンが出てくるんですけど、僕らでカルチェラタンに行ったときに、その風景を見て一気に興奮して。「風弥~Kazami~くんこの景色を曲にしてください!」って伝えたら10分ぐらい歩いて作曲してて。それで出来たのが『QUALTIER LATIN』っていう曲なんですけど、めちゃめちゃフランス感あります。
--風景を曲にするってさすがですね。ではReiさんお願いします。
Rei:色々考えたんですけど、愛していたことって人とか動物になってくると思うんです。僕の場合は親父が亡くなっているんですが、昔よく一緒に釣り船に乗って釣りに行ってたんですよ。最近、その釣り船屋さんを通ったら釣り船屋さん自体がもうやっていなくて。それを見ると、あの頃の事を凄く思い出すなーって。だから前半でも話ましたけど、「あの頃憶えてる?」っていう歌詞が凄い好きなんですよね。
--思い入れが強いんですね。
Rei:僕、よく自問自答をすることが多いから「あの頃こうだったよなー」って思うことが多いのかも。あと、いちごちゃんっていうハムスターを飼っていたんですけど、亡くなったときはもうペット飼わないって思うぐらい心が痛かったですね。
パレードってある意味人生
--良いお話ありがとうございます。カップリング曲の『ラビットファンタジーパレード』は遊園地にいるかのように感じるキラキラチューンですね。5分17秒あたりから曲調がガラリと変わりますが、あの部分は意図的に狙ったんでしょうか。
風弥~Kazami~:そうですね。俺、パレードってある意味人生だと思っていて。良いことだけじゃないし、いろんなアクシデントも起きるじゃないですか?ドラマとか映画とかってずーっとハッピーで終わるものはつまらないし、絶対どこかで闇だったり何かが起こると思うんです。それを音楽で表現したいっていう事でこういったセクションを入れました。
--今までにないテイストですよね。
風弥~Kazami~:そうですね。ここまで闇が強い感じはなかったですね。あそこのイメージは、ウサギが黒いでっかい穴の中にスパーンって落ちていくようなイメージなんですよね。
夕霧:チャケもね。
まゆ:チャケも(笑)
風弥~Kazami~:穴に落ちて死んでしまったかと思えば、助かった僕ら!みたいなイメージ。
なお:ここが天国か!!みたいなね。(笑)
--ちなみにこの歌詞に出てくるウサギは、皆さんですよね?
夕霧:そうです。「旗のすみっこにうさぎは小さく描きました“デイジー”と」って歌詞がありますが、ここは要するに小っちゃいウサギがめっちゃでっかい旗を持って行進してたよって事を言いたくて。本当は旗の真ん中にデイジーって書きたいんですけど、ちょー背伸びしても旗の隅っこにしか書けないっていうのを描きたかったんですよね。後、メンバーの名前が「霧がかかり辺りは夕暮れ」から「あれこれと」までの中に5人分入っているんです。
--これは謎解きですね。
夕霧:名前の表記が漢字だったりいろいろ違ったりしているので、頑張って探してほしいです!
--ありがとうございました。
「4GET ME NOT」(Short ver.)

「ラビットファンタジーパレード」Lyric Movie

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