BUGY CRAXONE『ぼくたち わたしたち
』【歳を経験を重ねていく人たちの音
楽はひと味もふた味も】
このMVで久しぶりに彼らを見た。するとどうだろう。かつての様子とは一変してる。けっこうポップだ。前に響いてくる。かといって、ロックを捨てたというのではなく、長い音楽活動の中で、ロックであろうとするあまりに入っていた肩の力が抜けているような印象だ。これは良い。最初からこれやってれば良いのにと思わないわけではないが、辿るべき道程を経なければ到達しない場所というものもある。それにしても良いよなコレ。肩に力を入れて、触れあうものをすべて傷つけるような以前の彼らとは違う、音楽を通じてリスナーの心にダイレクトに飛び込んでいくような自然体がある。webサイトをみると今年で20周年とのこと。息が長いバンドだ。プロデューサーの言うことに全部従ってちょっとブレイクしてすぐに解散していくバンドも多い。そういうのに較べると、こうしてライブハウスを回りながら歳を経験を重ねていく人たちの音楽はひと味もふた味も違う。ライクアローリングストーンというのは、こういうへこたれない人たちの音楽にこそ似合うのだろうという気がする。
(2017.9.11) (レビュアー:大島栄二)
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