ただまっすぐに“言葉”を届けるRAY、まっすぐな“音楽”が詰まったAL『レイシング』をリリース!【インタビュー】

ただまっすぐに“言葉”を届けるRAY、まっすぐな“音楽”が詰まったAL『レイシング』をリリース!【インタビュー】

ただまっすぐに“言葉”を届けるRAY
、まっすぐな“音楽”が詰まったAL『
レイシング』をリリース!【インタビ
ュー】

レゲエシンガーRAYのメジャー1stアルバム『レイシング』

――メジャー1stアルバムのリリースとなりましたが、『レイシング』に持たせたテーマについて聞かせてください。
RAY:僕はレゲエシンガーなのでレゲエを根本に置きつつ、もっと世に広がりやすいような、レゲエ好きじゃない人も聴きやすい音楽も入れつつ、レゲエっていうものに引き込めるように“RAY”っていうジャンルを作ったつもりです。

――今回3曲先行配信曲が入ってるんですね。
RAY:そうですね。『I&I』とか、先行配信している曲ではないけど『YOU』っていう曲は昔から僕のこと知ってる人は知ってる曲で、音源として出ていなかった曲です。

――ロックやヒップホップを感じる楽曲もありましたが、RAYさんの音楽のルーツとしてレゲエ以外にあるジャンルは?

RAY:もともとシンガーソングライターを目指してて19とかコブクロ、ゆずを聴いていて、その後レゲエに行ったんで、そういったところも感じられるんじゃないかと思います。

――ロックを経由されていないのは意外でした。
RAY:ロックは、ふすま1枚の横の部屋で兄貴がガンガン聴いてたんで、むっちゃ聴いてましたね(笑)。

――お兄さんがいらっしゃるんですね!
RAY:3人兄弟です。一番上の兄貴が高校生の時にベースをやってたんですよ。

――音楽一家なんですね!
RAY:そうなんですよ、オトンも大学生から今もまだバンドやってて、400人くらいのキャパでワンマンライブやったりしてるんですよ(笑)。だからその影響もかなり強いですね。

――アーティストとして張り合うところとかあるんですか?
RAY:そんなことはないですね!オトンも趣味でやっているんで、ギターのコードはこっちのほうがいいっていうような会話は実家に住んでる時はありました。

――今の音楽活動についてお父さんからコメントは?
RAY:むっちゃ応援してくれてます!喜んでくれてて、それが僕も嬉しいです!

――RAYさんが歌詞を書く際に、どの曲にも共通して意識していることがあれば教えてください。
RAY:共感しやすい言葉選びですかね、あとは聞き取りやすい言葉。別に共感を狙いに行っているわけではないんですけど、同じ意味の言葉で迷った時は“そういうことね”ってなりやすい言葉を選びます。曲によっては韻のことしか考えないで書くこともあります。
基本、サビは口ずさみやすいようなメロディーを先に出してそれに合う歌詞。

――RAYさんの書く歌詞は自分を持っていてカッコイイです。その語彙はどのように培われてきたんでしょうか?
RAY:何でしょう…。語彙力はある方ではないと自分で思っているんで(笑)。でも、韻を考えた時に“こんな言葉あったよなぁ?”って思ったらすぐ辞書で調べます。

――なるほど!
RAY:よく調べたら思ってた意味と全然ちゃうってこともいっぱいありますね(笑)。歌詞書きながら言葉の勉強しています。

――RAYさんが曲を書き始めるきっかけについても聞かせてください。

RAY:一番良いのはふと思いついた時ですよね、『鼻歌』は「回る 地球は回る」っていうフレーズと「そんなに急いでるんならお先にどうぞ」っていうフレーズがパッと出てきたんです。日常のささいな出来事からそうやってできることもあるし、先にトラックが用意されてて、それに対して何を書こうかなって書き始めることもあります。

――トラックはRAYさんの方からどんなものが欲しいかリクエストすることも?
RAY:そういうこともありますし、「こんなんあるで」って送ってきてくれることもあります。

――では曲のどこから作り始めるのかっていうのは毎回違うんですね。
RAY:はい、全然違います。
差別に対する思いも歌われた『鼻歌』
――この曲のタイトルが『鼻歌』になったのって、どうしてなんですか?
RAY:「Do Do Di Do Do Di Do Da Da…」っていうフレーズと一緒に出てきたメロディーが鼻歌っぽかったんで、『鼻歌』にしました!

――この曲を書き始めたきっかけは冒頭とサビの一部をパッと思いついたからとおっしゃっていましたが、そのフレーズから『鼻歌』で歌われているテーマに寄せていったのはどうして?
RAY:2番ではちょっと難しいテーマを歌ってるんですけど、その“差別”的なものを一時僕は目にすることが多くて、それが嫌だなって思ってた気持ちを付け加えました。

――リアルタイムで自分の中で話題になっているテーマが曲に反映されることがよくあるんですね。
RAY:そうですね、それが一番素直な気持ちで歌えるし、書けるんで。

――ゴリゴリの恋愛ソングがないのもそういった理由ですか…?(笑)

RAY:そういうことです(笑)。そんないっぱい恋愛できないです!僕、恋愛ソングばっかり歌ってる人、嘘やと思ってるんです(笑)。

――(笑)!なるほど、大きな意味で“愛”っていうテーマの曲はあっても、恋人を想って愛を歌うような曲がないのはそういうことなんですね。なかなかアルバムまるまるそういう曲がないのって珍しいかと!
RAY:ですよね、あった方が売れるんでしょうけど…(笑)。『YOU』が一番ラブソング寄りですね、僕の中では。対象をレゲエに置き換えていますけど。

下積み時代に生まれた『YOU』

――ではその『YOU』を書き始めたきっかけについて教えて下さい。
RAY:これはレゲエに出会って間もない時に書いた曲で、まだ仕事をしていたんで仕事しながら夜クラブで歌ってそのまま仕事行くっていう生活をしてた時期に書いたんですよ。

――えぇ〜!

RAY:歌にかける時間が限られていた時期に書いた曲ですね。今より生きることに必死だったかもしれないです。

――その時期と今とで書く歌詞に変化はありますか?
RAY:『YOU』もだいぶ歌詞変わってるんですよ。歌詞が文章としてしっかりしてきたんじゃないかと思います、しっかりっていう言い方があっているのかわからないですけど、昔書いていた歌詞は口語が多かったんです。関西弁を使う使わないっていう選択も、いろいろ考えた上でできるようになりましたね。

――関西弁も使えるのっていいですよね!
RAY:めっちゃ得なんですよ(笑)!僕的には韻を踏む時に標準語より関西弁の方がイントネーション的に都合がいいことが多いんですよね。

――なるほど!関西弁のラブソングとか絶対やばいですね!
RAY:1曲あるんですよ、前のアルバムに入ってます!

――聴きます!

ロックテイストを感じる『Yu know mi』と『NIGHT PLAYER』

――RAYさんの曲の中で初めて書いたタイプの曲とか、今回のアルバムに収録されていますか?
RAY:『Yu know mi』と『NIGHT PLAYER』は今までになかった感じですかね!

――『NIGHT PLAYER』はロックテイストな感じの。

RAY:そうなんですよね、でも、歌い方とか書き方はレゲエの感じでいってるんですよ。だから自分の中では新しいかなって思ってます。

――レゲエとロックってどういう風に融合していったんでしょう?
RAY:今バンドを組んでいて、そのバンドはレゲエ畑じゃなくてロック畑の人が多くて。『Yu know mi』はスタジオに入っている時にみんなが急に弾きだしたメロディーに僕が歌をつけて、そこから出来た曲です!

――かっこいい!そんなことあります!?
RAY:あったんですよ、音調整してる時にドラムの人が叩き出して、それにベースが乗っかって、ギターが乗っかって、そのまま歌ったのがこの曲のサビです!歌詞まではついてなかったですけど、そのメロディーがどんな風に聴こえるかなって後から考えたら「Yu know mi」だって思ったんで、『Yu know mi』になりました。結構、神がかってましたね(笑)。

――神ですねぇ!!「Yu know mi」っていう言葉から曲を広げていくときはどんな感じでした?
RAY:1番は今までの俺、2番が今の俺、3番がこれからの俺っていうことで、“俺のこと知ってるかー!!?”っていうタイトルと一緒にテーマが決まりました。3番は結構歌詞悩みましたね。1番と2番はロックテイストで、3番だけレゲエテイストなんで、そこで何を言うのかっていうのが。
僕、レゲエっぽくないってめっちゃディスられるんですよ、そういう立場なんで、そいつらに向けての僕の意気込みをバーッと言っている感じですね。

――そう言われてみれば、3番は喧嘩売ってるくらいの勢いですね!
RAY:そうですね、この話を知ってから聴くとまた視点も変わるんじゃないかなと思いますね。

メジャーデビュー配信シングル『アイライフ』

――『アイライフ』はかなりJ-POPに寄っていますよね。
RAY:この曲は自分のルーツとレゲエが一番合わさっている感じですね。

――『アイライフ』がそんな曲で今の歌詞になったのはどうして?
RAY:トラックが先に出来ていたもので、メジャーでやるってなった時だったので今自分がどんなかっていうことを考えて、自分の人生を愛そうって思ったところからですね。人生の中でレゲエに出会うのが遅かったことを後悔することが多かったんですけど、29歳の時にメジャーから出すっていう話が来て、逆にもっと早くレゲエに出会ってたらこうなっていなかったんだろうなって、自分の人生捨てたもんじゃないなっていうことをトラック聴いて思えたんですよね。

――このトラックでメジャーデビューするっていうことを決めたのは?
RAY:何曲かあったトラックの中で一番引っかかったのがこれでしたね。

――ゴリゴリのレゲエでメジャーデビューとは考えていなかった?
RAY:そうですね、歌い方なり乗せ方は僕なりのレゲエなんで、そこも押して行きたかったんですよね、オケが何であれ、俺が歌えばレゲエや!っていうスタイルです。歌詞に関してもそれが体現できたと思っています。

――この曲の中で好きなフレーズを教えてください!
RAY:「闇にとらわれるのも仕方がない そこから抜け出す気持ち捨てんじゃない」ですかね。今、日本で病む人多いじゃないですか、病むのは仕方ないんですけど、病むことから抜け出そうとしないことが一番危ないと思うんですよ。

――かなり壮大なことを歌っていらっしゃいますね。
RAY:サビの始まりが「愛したいんだ」から、最後には「愛してるんだ」に変わってるんですけど、そこも自分の中で気に入ってますね。

――最後に愛せたんですね。
RAY:そうです!

――世間への不満や鬱憤のようなものから曲が生まれることがRAYさんは多いんですね。
RAY:そうですね、レゲエは元々レベルミュージックって言われてるくらいなんで、反発のような精神は常にありますよね。

『AMBITION』から見るRAYの未来と過去

――『AMBITION』では壮大な目標を掲げていらっしゃいますが、具体的に今見ていらっしゃる夢や目標についても聞かせてください。
RAY:今僕はレゲエのお客さんの前だったらまぁまぁ知られているんですけど、最近はレゲエじゃない現場で歌うことが多いのに、そういうフェスではまだ僕のお客さんが少ないんで、もっと“RAYが来る!”ってなるようになろうって思っています。

――最終的にアーティストとしての形がどうでありたいっていうところまで見据えていらっしゃるんですか?
RAY:最終的には三木道三さんを超えたいですね!

――『621』のサビで繰り返されている“LEFLAH”は洋服のブランド名ですよね?
RAY:はい、そうです!今日も全部LEFLAHです、僕が無名の時からずっとサポートしてくれてるので、曲書かせてくださいってことで入れさせてもらいました。

――「歌は上手いけど服がダセェー」ってフレーズは実話?
RAY:実話ですね(笑)、本当に見せられないですもん!しかも23歳くらいの時は今より老けてましたね!陰キャラというか、大学も言ってたけど友達2人くらいしかいなかったですし、シャツインみたいな…そんなやつでした(笑)。

――意外です(笑)、音楽活動を始められた時、人前で歌うことに抵抗はなかったですか?
RAY:親父と兄貴の影響で音楽はずっと近くにあって、路上ライブもやっていたんでそれはなかったですね。あとは、レゲエのイベントってトラックだけ流れてマイクがあって、誰でも歌っていいよ!っていうような時間があるんですよ。そこでマイクを取り合ったり回したりするんですけど、そういうレゲエの文化にも影響受けてますね!

――オープンマイクのような感じなんですね、誰でもマイク取って歌っていいってすごく楽しそうです。
RAY:そうなんですよ、初めて見たときは10人くらいステージに上がってマイク回してるんでチームかと思って見てましたね、日本人がやっている音楽と全然違う文化がそこにあるんで、そういうところをもっと知っていって欲しいなって思ってます。このアルバムを聴いてレゲエの現場に来てくれる人が増えればなって思います。

――RAYさんのライブはどんな感じでやられているんですか?
RAY:関西の方を中心に全国どこでも週に2〜3回やっています。最終的には夜の現場に来てもらいたいですけど、レゲエが初めての人はフェスとかから見てもらえるといいんじゃないかなって思います。

最後に…

――ここまで曲について触れてきた後ですが、アルバムの曲順について改めてこだわりを聞かせてください。
RAY:『Yu know mi』で“俺のこと知ってんか〜!!?”って言って、『鼻歌』は“俺こんなんも歌うんすよ!”っていう紹介なんですけど、『Yu know mi』で歌っていることとの共通点も俺の中ではあったりします。
そこで頑張らなあかんぞっていうことを言いつつも、遊ぶ時は遊ばなってことで『遊び』が入って、遊びやなんや言っても結局音楽でしょうってことで『DON’T STOP DA MUSIC』、夜の現場で頑張っている人へ『NIGHT PLAYER』、日の目は当たりにくいけど負けるかこの野郎!っていうのが『AMBITION』で、夜の現場で頑張っていたら出会えたのがLEFLAHなんで『621』、LEFLAHの人がPVにめっちゃ出てくれているから『人間』。
『Chrono feat.RAM HEAD』は唯一のフィーチャリングでRAM HEADっていうのはめっちゃ尊敬している人なんですけど、“時間”について歌っている歌が入って、人生を愛したらいろんな人と出会えたっていうのが『I&I』、この曲は、“私とあなた”じゃなくて“私と私”って考えたら争いは減るっていう僕が影響を受けているジャマイカのラスタっていう考え方なんですけど、自分の人生で出会った人を大切にしようぜって。俺の人生で出会った人っていうのはレゲエの人が多いんで『この音が』で、この音がないと生きていけないやつらと仲良くしてますっていうことを言って最終的にレゲエへのラブソングということで『YOU』ってなってます。

――すごい、全てがちゃんとつながっているんですね。何も知らずに聴いてももちろん面白いですし、この話を聴いてから聴くとまた違った一面を見られますね。毛嫌いせずに聴いて欲しいですね。
RAY:そうですね、レゲエっていうだけで聴かない人もやっぱいますもんね。

――まだレゲエを知らない人、これから出会う人に向けて最後に一言お願いします!
RAY:レゲエっていうだけど拒否せずに(笑)、俺はレゲエの中でも聴きやすい方なんで、このアルバムを聴いていいなって思ってくれたら、レゲエのアーティストをいっぱい掘り下げてもてもらって、よかったら現場、ライブに足を運んでみて欲しいです!そのための『レイシング』でもあります。よろしくお願いします!
Photo:片山拓
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