写真中央から時計回り 染谷西郷(Vo)、春日井陽子(FLUTE)、ヨシロウ(Gu)、オガチ(Per)、JOTARO(Ba)、住職(Dr)、宮田泰治(Gu)

写真中央から時計回り 染谷西郷(Vo)、春日井陽子(FLUTE)、ヨシロウ(Gu)、オガチ(Per)、JOTARO(Ba)、住職(Dr)、宮田泰治(Gu)

【Leyona×FUNKIST×Latyr Sy】W杯
近し! “母 なるアフリカ”との絆
を歌う

躍動感にあふれる無国籍ミクスチャーサウンドが熱いFUNKIST。Leyonaとラティール・シーとのコラボレーションが実現した「MAMA AFRICA」は、アフリカに何度も足を運び、肌で知る彼らだからこそ歌える曲だ。
取材:金澤隆志

今作は“Leyona×FUNKIST×Latyr Sy”名義なのですが、コラボレーションのいきさつを教えてください。

染谷
去年Leyonaさんと夏フェスで何度か一緒にやらせてもらう機会があって、PUMAさんから話が来た時にその流れで“FUNKISTもどう?”と声をかけてもらったんです。Leyonaさんは、僕ら10年ぐらい前にコピーしてたんですよ。
ヨシロウ
憧れの存在ですよ。まさに“本物だー!”状態(笑)。

さらにもうひとり、セネガル出身のパーカッショニストのラティール・シーさん。

染谷
リズムと歌はアフリカそのものなんだけど、喋り出すと今どきの日本人という。“チョリース”って(笑)。リズム関係ですごくリードしてくれて、JOTARO(Ba)や住職(Dr)は吸収するものが多くて生き生きしていました。
ヨシロウ
最初にスタジオに入った時に“西アフリカのグルーヴだね”と言われたことですごく自信になりましたね。

アフリカの方ならではのエピソードはありましたか?

染谷
小節という概念がないみたいなんですよ。音楽をメロディーとビートで捉えているみたいで、たぶん俺たちと見え方が違っているんです。本当に体で感じながら演奏しているんですね。

曲はどのようにして作っていったのですか?

染谷
バンドである程度曲のモチーフを作って、セッションしながら全員でアイデアを乗せていった感じ。僕らはあまり頭で曲を構築していくタイプじゃないんだけど、Leyonaさんとラティールさんも現場で音を鳴らしながらのほうがやりやすかったみたいだったので、“じゃあ、全員でスタジオ入って作っちゃいましょう”と。Leyonaさんとは一緒にサビを作ったり、僕 が作ったメロディーに彼女が歌詞を乗せてくれたり、いろいろなパターンがありました。

曲から本当に楽しい雰囲気が伝わってきますね。曲ができるペースも早かったのでは?

染谷
本当に早くて、2、3回スタジオに入っただけで3曲できました。ラティールさんのパーカッションのリズムやLeyonaさんの歌の雰囲気など、今までの僕らにはないものが加わることで、こちらのノリやサウンドがいい意味で引っ張られていったんです。コラボレーションというのは、お互いの高め合いなんだということを確認しましたね。
ヨシロウ
全部録っておけば良かったって思ったぐらい、全てのセッションが面白かったね。

今回は「MAMA AFRICA」をはじめ、3曲全てがアフリカがテーマなんですよね。染谷さんはお母様が南アフリカ出身の方ということで、特に想いが強いと思うのですが。

染谷
これまでは、随所にアフリカのテイストは出しつつも、一貫したテーマで一枚のCDを作ったことはなかったんです。だから、どっぷりとアフリカに浸かれたのが幸せでした。“自分の中にまだこんなビート感あったんだ”って、アフリカンな要素を引き出してもらったのがうれしくて。

「MAMA AFRICA」は“母なるアフリカ”という意味ですよね?

染谷
ええ。今年 アフリカで『人類誕生700万年フェスティバル』みたいなものがあって、“人類がアフリカから始まった”というストーリーから考えていくと、もともと僕らみんな兄弟じゃんって。兄弟なら言えることはいっぱいあるなって思ったんですよ。だから、母なるアフリカという共通したルーツを持つ兄弟として曲を書きたくて。

「2010」はFUNKIST流のワールドカップ応援歌?

染谷
そうですね。サッカーを通じてアフリカが注目される年なので、サッカーとともにアフリカのことを歌いたいという想いがあって。途中でスタジアムでの応援フレーズをラティールさんのディレクションのもと、みんなでやってるんですけど、リズムが独特でちょっと難しかった(笑)。
ヨシロウ
最後の演説は、ラティールさんがフランス語、セネガル語、英語でやってます。

「RISING HOPE」はラフなライヴ感が楽しい曲ですね。

染谷
ラティールさんとLeyonaさんがモチーフを持ってきた曲で、歌も全員一緒に録ったんですよ。しかも、ほぼ 録り直しはなし! 歌いながら吹き出しちゃったりしてるんだけど、これを超えるテイクはないなと。アフリカの原っぱでライヴをしているような雰囲気だし、子供たちがそれに合せて歌って踊ってるような躍動感が感じられたんです。

頭の入り方がちょっと独特ですよね?

染谷
実は俺も頭を見失いそうだったので、右足でずっとリズム刻んでました(笑)。
ヨシロウ
楽器隊もみんな見失わないように、同じ踊りをしてた(笑)。体に入ってしまうと、気持ちいいんですけどね。

今回の経験は、バンドとして本当に大きかったようですね。

染谷
出来上がった曲を見ると、すごくFUNKISTらしいんだけど、俺たちだけでは絶対に到達できなかったサウンドになっていると思うんです。“これがやりたかったんだ!”という。そのぶん、これからの制作がまた楽しみですね。新たに見えたことが多かったし、自信にもつながりました。今年の6月でバンドとしても結成10周年という大きな節目を迎えますし。
ヨシロウ
4月21日に今回の顔ぶれでライヴをやるんで、今からすごく楽しみです。

では、最後に漢字一文字で今回のシングルを表すと?

染谷
“土”。アフリカの大地。これほど大陸感や土臭さにドップリ浸かりながら音楽を作ったことはないので。
ヨシロウ
“象”。巨大な存在感。人数的にも2人多いし。そして力強く走る姿。
染谷
そう言えば俺、「MAMA AFRICA」で象のモノマネしてた(笑)。
Leyona×FUNKIST×Latyr Sy プロフィール

ファンキスト:染 谷西郷を中心にフルートやパーカッションなど、多彩な楽器隊を含む7人編成バンド。メッセージ性の 強いリリックを軸に、ラテン、アフリカン、ロック、ジャズと、ジャンルにとらわれない色彩豊かなサウンドを奏でる。その活動は国内にとどまらず、染谷の故 郷である南アフリカやアジア各国をまたにかけ、ライヴの本数は年間100本を超える。オフィシャルHP

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。